ヘヴィ・メタル のレビュー

TONY MACALPINE / Maximum Security

1987,USA

超絶技巧ネオクラシカル・ギタリスト トニー・マカパイン(G/Key)の1987年2nd。

全編ネオクラ・インストの嵐!ジョージ・リンチやジェフ・ワトソンというハイテク・ギタリストもゲスト出演でギタリストなら必聴。ことテクニカルという部分では元祖のイングヴェイをも凌ぐ。お約束のピアノも上手い。

Track List

1. Autumn Lords
2. Hundreds of Thousands
3. Tears of Sahara
4. Key to the City
5. The Time and the Test
6. The King's Cup
7. Sacred Wonder
8. Etude #4 Opus #10
9. The Vision
10. Dreamstate
11. Porcelain Doll

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EUROPE / Out of this World

1988,SWEDEN

スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドEUROPEの4thアルバムOut of this World。

脱退したジョン・ノーラムの後任にキー・マルセロ(G)が加入。#1での譜割りのキッチリとしたクリアな早弾き、緩急とタッピングでメロディとテクニックを高次元で融合した#2、フラッシーなフレーズをサラリと聴かせきってしまう#4など、ジョン・ノーラム同様に構築性は高いが、前任者のようなロックな熱さよりもクールでモダンかつテクニカルなプレイがバンドの新しいサウンドにジャスト・フィット。
オリジナルのどこか素朴な叙情性がゴージャスなバラードに変身した、2ndアルバムWings of Tomorrow収録曲のリメイク#3に顕著なように、産業ロック化が進むバンド・サウンドに最適なギタリストといえるでしょう。
楽曲のスタイルとしては1st~2ndの頃に近い#6での斬新なプレイ、従来のEUROPEに無かったタイプのスケールの大きな#8での変幻自在のフレージングなど、耳を引くプレイがてんこ盛り。

シンセがリードする#4、ピアノにオルガン、パッド系、キラキラ系と多彩な音色をセンス良く使い分けた#7、ギターとのバトルを繰り広げた#10、などミック・ミカエリ(Key)の功績も大。

ポップ化が進んだということで世間の評価はあまり高くないようですが、キー・マルセロの超絶プレイやミック・ミカエリのナイスな装飾をはじめとして、楽曲のクオリティ・メロディ・バンドとしての一体感など、EUROPEの最高到達地点と言っても良いと思います。

Track List

1. Superstitious
2. Let The Good Times Rock
3. Open Your Heart
4. More Than Meets The Eye
5. Coast To Coast
6. Ready Or Not
7. Sign Of The Times
8. Just The Beginning
9. Never Say Die
10. Lights And Shadows
11. Tower's Callin'
12. Tomorrow

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L.A. GUNS / L.A. Guns

1988,USA

1980年代後半のLAメタル・ブーム終盤に登場したL.A.GUNSの1988年1st。

先にメジャー・デビューしていたGUNS N’ ROSESに結成当時在籍していたトレイシー・ガンズ(G)を中心とした5人組で、シンガーは何と元GIRLのイギリス人 フィリップ・ルイス(Vo)。GUNS N’ ROSESがアクセル・ローズの表現力に基づいた多彩でキャッチーなロックン・ロールを展開していたのに対し、L.A.GUNSの音楽性はリフ主体の硬質でストレートなハード・ロック。これは当然フィリップ・ルイスのヘタウマ歌唱とも揶揄されるレンジの狭さが多分に影響しているものと思われます。しかしそんなフィリップの声が彼らのトレード・マークとなっていたのも事実で、バラードの#8ではフィリップの不器用ながらも魂のこもった歌唱が切なさを倍増させております。黒髪に黒い衣装といった男っぽいルックスと相まって、#1,#2,#4などの勢いを感じさせるハード・ロックが心地良いです。GIRLのカヴァー#9は残念ながら出来はオリジナルに軍配ですね。

Track List

1. No Mercy
2. Sex Action
3. One More Reason
4. Electric Gypsy
5. Nothing to Lose
6. Bitch Is Back
7. Cry No More
8. One Way Ticket
9. Hollywood Tease
10. Shoot for Thrills
11. Down in the City

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OZZY OSBOURNE / No Rest for the Wicked

1988,UK/USA

OZZY OSBOURNEの4thアルバムNo Rest for the Wicked。

ジェイクがクビになってどうなるのか心配されたが、1stビデオクリップにもなった#1で不安一掃。ビデオでは顔がはっきりしなかった新加入のベルボトム野郎ザック・ワイルド(G)も当時は痩身でかわいいルックスだった。プレイとサウンドとアクションは超骨太だが・・・。
内容は昔からのオジー・ファンだったザックがファンの求める音像を完璧に理解し楽曲として再現。
オカルトちっくなオジー・ワールドが全編を覆う、ある意味アルバムとしてのまとまりが一番ある作品。#1でさりげなくエコノミー・ピッキングをキメるザックは一躍ギター・ヒーローに。

Track List

1. Miracle Man
2. Devil's Daughter
3. Crazy Babies
4. Breaking All the Rules
5. Bloodbath in Paradise
6. Fire in the Sky
7. Tattooed Dancer
8. Demon Alcohol

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RATT / Reach for the Sky

1988,USA

RATTの1988年4thアルバムReach for the Sky。

プロデュースは当初WHITESNAKEの1987年作を手がけたマイク・ストーンでしたが、制作途中で降板。作曲クレジットで6曲に顔を出すボー・ヒルが戻り、ボー・ヒルとマイク・ストーンの連名になりました。

スティーブン・パーシー(Vo)の独特のヴォイスと小気味良いサウンドからなるRATT’N’ROLLは健在ながら、かつてのアイディアに溢れたリフの切れやカッコ良さは減退。ウォーレン・デ・マルティーニ(G)のジョージ・リンチ色を払拭した正統派フレージングも通好みの地味なものになってしまってます。
あからさまなPOP路線が痛い#2や#9、スケールの大きな#5などでは表現力に乏しいスティーブンの歌唱が足枷となってしまってイマイチ突き抜けきらないもどかしさを感じます。
ホーン・セクションを導入しバンドが並々ならぬ意欲で勝負を賭けた#3もRATTがこういったテイストに挑戦する、といった意味でのインパクトこそあれ、楽曲の出来としてはまぁ並。
理屈抜きで楽しめるノリの良い#6、ウォーレンが素晴らしいソロをキメるキャッチーなサビがリフと融合した#8や#10など、RATTらしい佳曲もあるので、こういった曲でアルバムが占められていたら全体の印象もかなり変わったと思うんですが、でもそれだと単なる過去の焼き直しだし・・・といった何とも言えない閉塞感に満ちたアルバムです。

Track List

1. City to City
2. I Want a Woman
3. Way Cool Jr.
4. Don't Bite the Hand That Feeds
5. I Want to Love You Tonight
6. Chain Reaction
7. No Surprise
8. Bottom Line
9. What's It Gonna Be
10. What I'm After

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WINGER / Winger

1988,USA

アメリカはニューヨークのヘヴィ・メタル・バンドWINGERの1988年1st。

アリス・クーパー・バンドで活動していたキップ・ウィンガー(B/Vo)、ポール・テイラー(Key/G)が中心となり結成され、後にセッションマンのレブ・ビーチ(G)、DIXIE DREGSのロッド・モーゲンスタイン(Dr)が加わりRATTでお馴染みボー・ヒルのプロデュースでレコーディングされました。全ての楽曲を書き#2冒頭のストリングスをアレンジするなど洗練されたセンスを持つキップ・ウィンガーの音楽的才能とバレエ経験を活かした華麗な身のこなしを見せたPVで話題になり大ヒット。タッピングによる流麗なギター・ソロ、キャッチーなのに実は複雑でテクニカルな#3のリフなど超絶技巧を余裕でこなすレブ・ビーチも楽曲構成において多大に貢献しております。ジミ・ヘンドリックスのカヴァー#5ではドウィージル・ザッパ(G)がゲスト参加。レブと華麗なギター・バトルを展開しています。この時期テクニカルなギタリストは山ほど存在していましたが、#3のソロ、#9冒頭などタッピングで個性を発揮しつつ、バッキングやメロディアスなフレージングでチーム・プレイも堅実なレブ・ビーチの登場はギター・キッズにとってかなり衝撃でした。

Track List

1. Madalaine
2. Hungry
3. Seventeen
4. Without the Night
5. Purple Haze
6. State of Emergency
7. Time to Surrender
8. Poison Angel
9. Hangin On
10. Headed for a Heartbreak
11. Higher and Higher

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YNGWIE J. MALMSTEEN’S RISING FORCE / Odyssey

1988,SWEDEN

元ALCATRAZZのスウェーデン人ネオクラシカル・ギタリスト イングヴェイ・マルムスティーンがソロになってからの4作目1988年作。

ボーカルは何と元RAINBOWのジョー・リン・ターナー。当時はお互いに「ソウル・メイト」なんて言ってたが、すぐ喧嘩別れ。しかし残した音楽は最高。ジョーの甘い歌声とインギー流様式美ハード・ロックが抜群の相性を見せており、インギーが前年の交通事故で負った重傷からの後遺症によるプレイの”荒れ”も気にならないです。元 SILVER MOUNTAIN組イェンス(Key)、アンダース(Dr)のヨハンソン兄弟もさすがのプレイで支えています。
クラシカルなオブリガードが冴えるPOPな#3、RAINBOW風様式美ハード・ロックにヴァイキング風味を隠し味に添えたメドレー#5~#6、インギーとジョーの共演だからこその名曲#7,#8,#9など名演多し。

Track List

1. Rising Force
2. Hold On
3. Heaven Tonight
4. Dreaming (Tell Me)
5. Bite the Bullet
6. Riot in the Dungeons
7. Deja Vu
8. Crystal Ball
9. Now Is the Time
10. Faster Than the Speed of Light
11. Krakatau
12. Memories

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BLUE MURDER / Blue Murder

1989,UK

BLUE MURDERの1989年1st。WHITESNAKEを追い出されたジョン・サイクスがBトニー・フランクリン、Drカーマイン・アピスと結成したトリオ編成のブリティッシュHRバンド。Voはサイクスが兼任、想像以上に歌えている。トニーのフレットレスによるなめらかでメロディアスなBが、WHITESNAKEを彷彿させるスケールの大きな楽曲の中で独特のうねりを醸し出している。サイクスのGは勿論最高。自分のバンドなんで好き放題弾きまくっている。ズ太いグリッサンド、チョーキングから感情の赴くままに揺れの速さをコントロールしたヴィブラート、ピッキング・ハーモニクス、若干トレブリーなレスポール・カスタム・サウンド・・・・ TYGERS OF PAN TANGから苦節ウン年、ここに来て漸く自らの個性を確立した感がある。

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DA VINCI / Back in Business

1989,NORWAY

曲作りが大幅にバージョンアップしたDA VINCIの1989年2nd。至る所にに北欧らしい透明感が満載。クラシカルな要素もある#1や、LAメタル風に爽快な#4や#5などメロディアスでキャチーなハード・ロック。

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DREAM THEATER / When Dream and Day Unite

1989,USA

プログレッシブ・メタルを発明したDREAM THEATERの1989年1stアルバムWhen Dream and Day Unite。

デビュー作にしてプロデュースにバンド自らが名を連ねている。ヴィジョンがはっきりしていたんだろう。既に自信満々に、後に通じるメロディアスなプログレ・メタルを展開している。
今ほど変態っぽさは多くないし、ジョン・ペトルーシ(G)はたまにモロ イングヴェイなフレーズを弾いたり、シンガーが初代のチャーリー・ドミニシ(Vo)だったりしてちょいB級クサさも。ブックレットのメンバー写真の印象がまたB級クサ~。こんなやつらが後にBIGになるなんて誰も思わなかった。

Track List

1. Fortune in Lies
2. Status Seeker
3. The Ytse Jam
4. The Killing Hand
5. Light Fuse and Get Away
6. Afterlife
7. The Ones Who Help to Set the Sun
8. Only a Matter of Time

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L.A. GUNS / Cocked & Loaded

1989,USA

L.A.GUNSの1989年2nd。

リフ主体のストレートなハード・ロックン・ロールな芸風はそのままに、キャッチーなハード・ロック#3や#5、ファンキーな#4、ヘヴィな#6、甘酸っぱいフォーク風バラード#7、メタリックな#11など音楽性の幅が広がりました。フィリップ・ルイス(Vo)の力量の限界を逆手に取り、ボーカル・パートはセクシーなテイストで演出。サビはコーラス・ハーモニーでバンド一丸となって弱点をカバー。これが功を奏しアルバム全体のナイスな空間処置とともにかなり聴きやすくなりました。何よりもトレイシー・ガンズ(G)ががんばってます。生々しいプレイを聴かせる#4や#5の鮮烈なオブリガードに加え、#6ではテルミン、#8ではシタールとバンド・サウンドにバリエーションを加える多彩なプレイ。そしてソング・ライティング面では、L.A.GUNSがストレートなだけのハード・ロックから脱却したこのアルバムの好印象を代表する#8。妖しいシタールが醸し出すエスニックなムードの冒頭、ミステリアスなボーカル・メロディと疾走するリズム・パターンに絡むアコギのアルペジオ、ドラマティックなギター・ソロ、と叙事詩的要素が満載。この1曲で彼らの才能を見直しましたよ。#7の次という配置も効いてますね。

Track List

1. Letting Go
2. Slap in the Face
3. Rip and Tear
4. Sleazy Come Easy Go
5. Never Enough
6. Malaria
7. The Ballad of Jayne
8. Magdalaine
9. Give a Little
10. I'm Addicted
11. 17 Crash
18. Showdown (Riot on Sunset)
19. Wheels of Fire
20. I Wanna Be Your Man

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カテゴリー: L.A. GUNS

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SAVATAGE / Gutter Ballet

1989,USA

ジョン・オリヴァー(Vo/Key)、クリス・オリヴァー(G)を中心としたアメリカのヘヴィ・メタル・バンドSAVATAGEの1989年6thアルバムGutter Ballet。

ピアノをフィーチャーしての大仰な展開が早くもアルバムのハイライトとなっている#2、クリスの滑らかなフレージングが堪能できるインストゥルメンタル#3、パワーバラード#4、静と動の対比でダイナミズムを醸し出す#7、ピアノのバラードからヘヴィに移行する#9など、ドラマティックな要素でアメリカのバンドでありながらヨーロッパのバンドのような湿り気が。
パワフルさや表現力など巧さやレンジに欠けるジョンのボーカルではありますが、その不器用さが前述の#2では逆に魂の慟哭となってリスナーの心を震わせます。
トラッド風エキゾチックなムードのアコギのインスト#5、タッピング奏法やディミニッシュ・スケールを使用した#6などではクリスのギター・ヒーロー然としたプレイも。
ソリッドなリフをメインとしたメタル・チューン#1,#6,#8といった王道路線の楽曲にも、どことなく欧風メロディアスな要素が感じられます。

Track List

1. Of Rage and War
2. Gutter Ballet
3. Temptation Revelation
4. When the Crowds Are Gone
5. Silk and Steel
6. She's in Love
7. Hounds
8. The Unholy
9. Mentally Yours
10. Summer's Rain
11. Thorazine Shuffle

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YNGWIE MALMSTEEN / Trial by Fire

1989,SWEDEN

イングヴェイ・マルムスティーン(G)のソ連時代のレニングラードでのライブ1989年作。

メンツはOdysseyの4名にバリー・ダナウェイ(B)を加えた5名。#1,#2,#7等旧曲でもジョー・リン・ターナー(Vo)の歌との相性はバッチリ。イェンス・ヨハンソン(Key)のシンセ・ソロも熱い最高のライブ・アルバム。ハイライトは勿論インスト#4。ライブで聴くインギーのいかにもストラトっていう繊細なトーンが最高。

Track List

1. Liar
2. Queen in Love
3. Deja Vu
4. Far Beyond the Sun
5. Heaven Tonight
6. Dreaming (Tell Me)
7. You Don't Remember, I'll Never Forget
8. Guitar Solo (Trilogy Suite Op: 5/Spasebo Blues)
9. Crystal Ball
10. Black Star
11. Spanish Castle Magic

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BLACK SABBATH / Tyr

1990,UK

ロニーが去ったシンガーの座にはトニー・マーティンが座った。
歌唱はロニーそっくりで巧い。しかしこのアルバムはコージー・パウエル(Dr)でしょう。#3のイントロ「タカタカタッタカタッタントロロトン」だけでコージーファンはガッツポーズだ。曲中には得意のシンコペーションフレーズも。でもこのアルバム、全体的にエコー感が深くてウェット過ぎるな。サバスという名ではあるがもはや全然別物。しかし出来はいいですよ。

Track List

1. Anno Mundi
2. The Law Maker
3. Jerusalem
4. The Sabbath Stones
5. The Battle of Tyr
6. Odin's Court
7. Valhalla
8. Feels Good to Me
9. Heaven in Black

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RATT / Detonator

1990,USA

BON JOVI等の仕事で知られるデズモンド・チャイルドをエグゼクティブ・プロデューザーに迎え起死回生を狙ったRATTの1990年5thアルバムDetonator。

ウォーレン・デ・マルティーニ(G)によるブルーズ・キターのオープニングからピック・スクラッチを合図にザクザクしたリフに突入する#1~#2でドラマティックにスタート。
RATT版ブルーズ・ロックの#3。
ウォーレンのスライド・ギターが新たな息吹を送り込む縦ノリのグルーヴが躍動する#4、
爽やかな王道アメリカン・ハード・ロックをRATTらしく消化した#5。
ファンキーな#8。
このあたりの楽曲には、バンド・サウンドの進化をオーソドックスなロックへの原点回帰に求めた意図が感じられます。
全体的に意外と影の薄いデズモンド・チャイルドも、キャッチーな#9やシンセを取り入れたバラード#10ではかなり口出しした様子が伺えます。
そしてラストは初期の頃からのお蔵入りだったミステリアスでハードなナンバー#11。ロビン・クロスビー(G)の作曲クレジットが2曲のみと、この頃からドラッグの影響もあったのか生彩を欠いているのが気になりますが、ここに来てRATTは完全にプレイ/楽曲共にオーソドックス路線を目指すウォーレンのバンドになりましたね。
前作での迷いが吹っ切れたかのような、この時点での”ウォーレンによる”RATTらしさを表現した作品に仕上がりました。しかし、グランジ勢の台頭もありRATTは失速、1992年に解散します。

Track List

1. Intro to Shame
2. Shame, Shame, Shame
3. Lovin' You's a Dirty Job
4. Scratch That Itch
5. One Step Away
6. Hard Time
7. Heads I Win, Tails You Lose
8. All or Nothing
9. Can't Wait on Love
10. Givin' Yourself Away
11. Top Secret

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WINGER / In the Heart of the Young

1990,USA

WINGERの1990年2nd。

アメリカンな骨太さとスケール感がアップした。反面WINGERらしいセンスの良さが後退した様な印象。しかし名曲#5だけは高次元。プログレッシブな質感を漂わせるクールなヴァースとサビメロのドラマティックな展開の落差に熟練の味を感じさせる。シンセのオーケストレーション、レブ・ビーチ(G)にしては抑え気味なギター・プレイもポイント高し。

Track List

1. Can't Get Enuff
2. Loosen Up
3. Miles Away
4. Easy Come Easy Go
5. Rainbow in the Rose
6. In the Day We'll Never See
7. Under One Condition
8. Little Dirty Blonde
9. Baptized by Fire
10. You Are the Saint, I Am the Sinner
11. In the Heart of the Young

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YNGWIE MALMSTEEN / Eclipse

1990,SWEDEN

イングヴェイ・マルムスティーン(G)の1990年作。

バンドのメンツを全とっかえ。便利屋ヨラン・エドマン(Vo)は、ちょっと線は細いが健闘している。#3のようなバラードではその押しの弱さが逆に奏功していたりする。ちなみにこの#3のイントロでのフルートはローランドのギター・シンセGR-1によるものだ。ソロはアーミングによるニュアンス、トーンのコントロール、泣きのフレーズに込めた魂・・・と完璧。続く名曲#4ではヨランの高音が限界ギリギリっつうか、もはやノドが決壊寸前で痛々しいが曲は最高。全体的なプレイ・レベルもTRILOGYの頃に戻りつつある。

Track List

1. Making Love
2. Bedroom Eyes
3. Save Our Love
4. Motherless Child
5. Devil in Disguise
6. Judas
7. What Do You Want
8. Demon Driver
9. Faultline
10. See You in Hell (Don't Be Late)
11. Eclipse

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BAD MOON RISING / Bad Moon Rising

1991,UK/USA

元LIONのカル・スワン(Vo)とダグ・アルドリッチ(G)を中心としたHRバンドBAD MOON RISINGの1991年1st。ダグは本当に上手いギタリストだ、#4のソロなんて鳥肌クラスのカッコ良さだ。確かなハイテクとセンス良いフレージングが彼の特徴なんだが、同時にイマイチ存在感が希薄というか強烈なオリジナリティに欠けるというきらいもある。それはこのバンドそのものにも当てはまる。そんなダグも今(2007年現在)ではWHITESNAKE!

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EUROPE / Prisoners in Paradise

1991,SWEDEN

スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドEUROPEの5thアルバムPrisoners in Paradise。

前作Out of this Worldが思うようなセールスを上げる事ができず、正念場を迎えたバンドはレコード会社の提案を受け入れることに。
それはRATT等でお馴染みのプロデューサー ボー・ヒルの起用と外部ライターとの楽曲共作でした。
冒頭#1~#3と#10が共作ですが、単にアメリカンで凡庸な楽曲。ジョーイ・テンペスト(Vo)ら、メンバー自身のペンになる楽曲も方向性はほぼ同様なので、バンドにも焦りがあったのかも知れません。
空間処理も前作での適度なウェット感が取り払われ、カラっとドライに。キー・マルセロ(G)のギターもエッジが立ったようなサウンドに変わり、ミック・ミカエリ(Key)のキーボードも大幅に減少しました。
これがポップ過ぎた前作の反省に基づくものだとすると、それはあまりにも単純というか早計というか、ともかくこの路線変更により、ヨーロピアンな叙情とか気品といった従来のEUROPEらしさまで失われてしまいました。

それでも、QUEENばりのギター・オーケストレーションがドラマティックかつメロディアスな#7や緊張感ある展開からメロディアスなサビに繋がる#12など、素晴らしい楽曲も存在しているだけに、路線変更ミスが惜しい1枚。
バンドはこの後1992年に活動停止。事実上の解散状態に陥ってしまいます。

Track List

1. All Or Nothing
2. Halfway To Heaven
3. I'll Cry For You
4. Little Bit Of Lovin'
5. Talk To Me
6. Seventh Sign
7. Prisoners In Paradise
8. Bad Blood
9. Homeland
10. Got Your Mind In The Gutter
11. 'Til My Heart Beats Down Your Door
12. Girl From Lebanon
13. Government Man
14. A Long Time Comin'

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L.A. GUNS / Hollywood Vampires

1991,USA

L.A.GUNSの1991年3rd。

所属レコード会社のポリグラムが金を掛けさせてくれたからなのか、プロダクションがさらに向上。その反面、ヒットを求められたからなのかシンセによるストリングスやブラスのデコレーションが目立ち、ギターのハードなエッジも幾分控え目になったような感じで全体的にマイルドな音像に。 ところが、これで別に軟弱になったわけでは無く、前作で幅を広げた音楽性にさらに深みを加えた普遍的なロック・アルバムに仕上がっており個人的には大好きですね。冒頭の日本の能か何かの音が聴こえた瞬間、「CDの中身違うんじゃないの?」と一瞬たじろぐ衝撃のオープニングを持つ#1。妖しいムードで展開するマイナーなヘヴィ・ロックで、サビでのフィリップ・ルイス(Vo)の搾り出すような歌唱がエモーショナルです。アルバム・リリース後に行われた3度目の来日公演でも確かこの曲がオープニングでした。オープニングに勢いのある楽曲を持ってこないという、ある意味HR/HM界の常識にも背いたアルバム構成からも彼らの「今までとは違うよ」とのメッセージも読み取れます。実際、ハード・ロックな楽曲も、歪みを抑えたギターのカッティングが印象的な#2、軽目のディストーション・ギターによる空間を活かしたリフがLED ZEPPELINを彷彿させる#4、グルーヴィなヘヴィ・ロック#7など、以前と比べると勢いとメタリックな感触は随分と減少。むしろ王道ロックのテイストを強く感じます。他は、アメリカのバンドが必ずやるスウィングするビッグなグルーヴの#3、メランコリックでメロディアスなバラード#5、サビ前の「Oh~Oh」がキャッチーで耳に残る軽快なロックン・ロール#6、ファンキーなリフをブラス・セクションで装飾した#8、リラックスしたフォーク風ナンバー#9、ロカビリー風ナンバー#10、ゆったりとしたバラード#11、ルーズなシャッフル・ナンバー#12、等々バラエティに富んだ内容。肩の力を抜いて自らのルーツに自然に向き合ったような楽曲が並んでいます。トレイシー・ガンズ(G)の音楽的懐の深さがの一端がうかがい知れますね。

Track List

1. Over the Edge
2. Some Lie 4 Love
3. Kiss My Love Goodbye
4. Here It Comes
5. Crystal Eyes
6. Wild Obsession
7. Dirty Luv
8. My Koo Ka Choo
9. It's Over Now
10. Snake Eyes Boogie
11. I Found You
12. Big House

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カテゴリー: L.A. GUNS

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