ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA のレビュー

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / Eldorado

1974,UK

オーケストラをロック・バンドに取り込みユニークなサウンドを創出したELECTRIC LIGHT ORCHESTRAの全米16位となった4thアルバムEldorado。

編成はジェフ・リン(G/Moog/Vo)を中心とした4ピースのロック・バンド+チェロ2名、ヴァイオリン1名。
スペイシーなSEとディズニーのようなメルヘンちっくなオープニングからストリングスの下降フレーズが壮大なドラマを予感させる序曲#1で幕を開け、しっとりしたストリングスをバックにした#2のピアノによるゆるやかなイントロ。もうこの部分だけでワクワクしますね。
ブラスのファンファーレをあしらった#3では弦のピチカートが印象的です。
チェロのオブリガードが効いている#4は、ファルセットを上手く使ったサビの歌唱が抜群のメロディと相まって超キャッチー。それでいてヴァースではラフな雰囲気の歌唱も渋く聴かせてます。
#7は英国っぽいペーソスを感じさせる佳曲で、ホンキートンクなピアノ・ソロが良い感じ。
胸キュンで雄大なサビが物語の終焉が近い事を悟らせて胸を熱くさせる#9でクライマックスに。
そしてエキゾチックな終盤に続き、#10では#1のオーバーチュアがリプライズされ圧巻のフィナーレを迎えます。

Track List

1. Eldorado Overture
2. Can't Get It Out Of My Head
3. Boy Blue
4. Laredo Tornado
5. Poor Boy (The Greenwood)
6. Mister Kingdom
7. Nobody's Child
8. Illusions In G Minor
9. Eldorado
10. Eldorado Finale

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ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / Face the Music

1975,UK

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAの1975年5thアルバムFace the Music。

コンセプトアルバムだった前作を踏襲したサウンドで、ストリングス・アンサンブルやクワイヤによるゴージャスな装飾が施されたPOPナンバーが連発。ただ、オーケストラ一辺倒ではなく#5の中間部で聴けるような単音シンセによるオブリガードも効果的に使い出し、ジェフ・リンのクリエイターとしての先見性を伺わせます。「SEをコラージュしてのオープニングから大仰なイントロへと繋がる荘厳な序曲である#1以外は、アルバム通して落ち着いたバラードっぽい楽曲が中心で、ドラマティックだった前作と比べると平坦で地味な印象だが、セールスでは前作を上回る。

小粒ながらも、次作での大ブレイクに向けて地歩を固めつつあったバンドの自信と確信が漲る充実作。ドラムのドタドタしたサウンドがちょっと気になりますが・・

Track List

1. Fire on High
2. Waterfall
3. Evil Woman
4. Nightrider
5. Poker
6. Strange Magic
7. Down Home Town
8. One Summer Dream

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ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / A New World Record

1976,UK

天才ジェフ・リン(G/Vo/Key)率いる英国の7人組ロック・バンドELOの1976年6thアルバムA New World Record。

シンセを大胆に使用したスペイシーなオープニングから重厚なストリングス・セクションが入り、ELO流ウルトラ・ポップに展開する#1。
叙情的なバラード#2。
キャッチーなロックンロールの#3。
ドラマティックかつセンチメンタルなバラード#4。
UH~LAというフレーズが一度聴いたら耳から離れないキャッチーなポップス#5。
ピチカートのオブリガードが印象的な#6。
ギターのリフがリードする#8。
ストリングスが甘い雰囲気を増幅するバラード#9。等々、BEATLES由来のリッチでキャッチーなメロディを持った各曲で自前のストリング・セクションがバッキングにオブリガードにと大活躍すると同時に、モーグ、メロトロン、ウーリッツァー等電子・電気楽器を楽曲のテイストに合わせて組み合わせ、又一段とゴージャスなサウンドを完成させました

Track List

1. Tightrope
2. Telephone Line
3. Rockaria!
4. Mission (A World Record)
5. So Fine
6. Livin' Thing
7. Above the Clouds
8. Do Ya
9. Shangri-La

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ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / Out of the Blue

1977,UK

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAの1977年7thアルバムOut of the Blue。

コンセプトアルバムのEldorado(1974年)以降着実にヒットを飛ばしてきたELOによる極上のPOPミュージックが楽しめます。
アナログでは2枚組で2枚目のA面(CD#10~#13)4曲は「雨の日のコンチェルト」というメドレーになっています。
ヴァイオリン×1名、チェロ×2名の弦楽器部隊を擁した最後の作品でもあり、さながら従来からのELOサウンドの集大成といった様相。
弦やシンセに加えヴォコーダーなど最新機材も自然に溶け込ませる天才的なジェフ・リン(Vo/G/Key)のセンスにより、ジャングルビートからメキシカン風味に純英国風POPと音楽性も盛りだくさん。
ファルセットを使用したコーラスもELOのカラーとして確立され、アップテンポのキャッチーなナンバーでは出現頻度も高くなってます。
端正でしっとりと、それでいて爽やかな前述のメドレー「雨の日のコンチェルト」をはじめ、煌くウルトラPOPチューン#1や心に染み入るバラード17# など、とにかく珠玉のメロディーがゴージャスなアレンジで楽しめる全17曲。

Track List

1. Turn to Stone
2. It's Over
3. Sweet Talkin' Woman
4. Across the Border
5. Night in the City
6. Starlight
7. Jungle
8. Believe Me Now
9. Steppin' Out
10. Standin' in the Rain
11. Big Wheels
12. Summer and Lightning
13. Mr. Blue Sky
14. Sweet Is the Night
15. Whale
16. Birmingham Blues
17. Wild West Hero

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ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / Discovery

1979,UK

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAの8thアルバムDiscovery。

このアルバムより、正式メンバーだったヴァイオリンとチェロの3人がライブのみのメンバーに降格となり、ジェフ・リン(Vo/G/Key)、ペヴ・ベヴァン(Dr)、リチャード・タンディ(Key)、ケリー・グロウカット(B)の4人編成となりました。
レコーディングでは従来通りルイス・クラークのアレンジ・指揮の下オーケストラも使用されていますが、サウンド的にはストリングス・セクションが若干控え目になり、その分シンセや#4,#6で聴かれるヴォコーダーといった新しい機材が進出。しかし、そこはさすが天才ジェフ・リン。ストリングスと電子楽器を巧みに融合させて極上のポップ・ワールドを展開しています。

シングル・ヒットした#1,#5,#9のように、ディスコ・ビートを上手に取り入れて大衆の耳に広く届ける、時代の空気を敏感に嗅ぎ取ったプロデューサー的手腕も見事。
シンセを多用したエレクトロニック・ポップ風な#4,#7、胸キュン・メロディのバラード#3,#6,#8、など脇を固める楽曲群もBEATLES由来の英国的ポップ・テイスト溢れるメロディの佳曲で占めた高品質ポップ・アルバムです。

Track List

1. Shine a Little Love
2. Confusion
3. Need Her Love
4. The Diary of Horace Wimp
5. Last Train to London
6. Midnight Blue
7. On the Run
8. Wishing
9. Don't Bring Me Down

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