ILLUSION のレビュー

ILLUSION / Out of the Mist

1977,UK

オリジナルRENAISSANCEのメンツから、感電死したキース・レルフを除いたメンツで結成されたバンドILLUSIONの1977年1stアルバムOut of the Mist。

RENAISSANCE期には中途半端にも感じられたクラシック風味を抑え、叙情フォーク・ロック路線に的を絞った作風。
ジェーン・レルフ(Vo)の儚げにも聴こえるヴォーカルとジョン・ホウクン(Key)の耽美なフレーズ連発のピアノを中心として、端整な演奏でくすんだフォーク・ロックを展開してます。
ジェーンのベルベットのような歌声が軽快なピアノに乗る#2や7拍子が心地良い#4、ジェーンの伸びやかな歌唱が堪能できる#5など意外とPOPでキャッチーなテイストも。
しかし何といっても#3ですね。この3拍子に乗ったメロウな楽曲ではジョン・ホウクンの耽美なピアノとジェーンの歌唱が見事なハーモニーを奏で、穢れ無き世界を表現。
#6はRENAISSANCEの2ndアルバムIllusion収録の名曲をセルフ・カバー。
モーグの刺激的なイントロから始まり、メロトロンと美しいコーラスでアニー・ハズラムのRENAISSANCEに劣らない壮大なシンフォ・ロックを提示した#7も見事。

突き抜けきらないPOPさと、繊細なウェット感を併せ持った英国情緒満点の愛すべき1枚です。

Track List

1. Isadora
2. Roads to Freedom
3. Beautiful Country
4. Solo Flight
5. Everywhere You Go
6. Face of Yesterday
7. Candles Are Burning

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ILLUSION / Illusion

1978,UK

ILLUSIONの1978年2ndアルバムIllusion。

ジム・マッカーティ(Vo/Per)とジェーン・レルフ(Vo)の美しいハーモニーとメロトロンをバックにしたピアノのリフレインが印象的で気品ある佇まいの#1。
アコギがリードする田園フォークからピアノとコーラスを交えた美しいアンサンブルに発展する#2。
これまた男女ヴォーカルのハーモニーがうっとりするほどの#4。
シンセとプリミティブなビートを融合させた実験作#5。
ムーディなジェーンのヴォーカルがエレピとメロトロンをバックに堪能できる#6。
壮大なオーケストレーションでドラマティックにエンディングを飾る#7。

ジョン・ホウクン(Key)のピアノをアンサンブルの中心に据えるスタイルは不変ながら、1stでの湿り気はやや後退し、爽やかとも言える美しいメロディで彩られたコンテンポラリーなサウンドに。そんな中にあって、ジェーン・レルフ(Vo)が切々と歌う#3が前作の#3”Beautiful Country”にも通ずる神秘性で異彩を放っています。

Track List

1.Madonna Blue
2.Never Be the Same
3.Louis' Theme
4.Wing Across the Sea
5.Cruising Nowhere
6.Man of Miracles
7.The Revolutionary

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