GATHERING のレビュー

GATHERING / Mandylion

1995,NETHERLANDS

ギター×2とキーボードを含むオランダの6人組ゴシック・メタル・バンドTHE GATHERINGの1995年3rdアルバムMandylion。

それまではデス・メタルだったが、このアルバムからシンガーが女性のアネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)に変わり音楽性もゴシック・メタルに変化。
古代帝国の女帝がピラミッドの頂上から民に向かって演説しているかのような威厳に満ちた、それでいて女性らしく伸びやかで透明感のあるアネク嬢の歌声は、バックの荘厳な演奏とあいまって一種独特なムードを演出しています。
サウンドのカギは#1の歌メロで使用されているドリアン・モードに代表されるモード(旋法)。モードの使用による神秘的なメロディの導入が同系統のバンドと一線を画す最大の要因と言えるでしょう。

いきなりこのジャンルを極めたアルバム。
ゴシック・メタルを追求するなら前述の#1、緩急の使い分けが見事な#2、サビの感動的な歌唱が胸に突き刺さりそうな#3、クリーンなギターによる寂寥感と荘厳なリフがもたらすヘヴィネスとの起伏が素晴らしい#4は必聴。惚れました。

Track List

1. Strange Machines
2. Eleanor
3. In Motion #1
4. Leaves
5. Fear the Sea
6. Mandylion
7. Sand & Mercury
8. In Motion #2

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GATHERING / Nighttime Birds

1997,NETHERLANDS

THE GATHERINGの4thアルバムNighttime Birds。
アネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)が加入しゴシック・メタル路線になってからの2作目。

ヘヴィなリフをバックにアネクがハイトーンで歌い上げる荘厳なゴシック・メタルの#1。シンセ・ストリングスのシンフォニックな装飾とピアノのアルペジオがもたらす寂寥感がアクセントとなっています。
抑えた中音域を中心にアネクの伸びやかな歌唱が堪能できる#2。
レズリーを掛けたハモンド・オルガンとクリーンなギターによるバッキングがリードするクールなパートと、サビの激情パートが織り成すコントラストがコンパクトな中に同居した#3。
凡庸な#4,#5、珍しくアップテンポ気味の#6、と中盤が少々弱いですが、終盤に盛り返します。
ゆるやかな3連リズムに乗ったアネクの瑞々しい歌唱が母性をも感じさせる#7。
イントロのプリミティブなムードのパーカッションに導かれた、アルバム随一の耽美なメロディを持つタイトル・トラック#8。
クールにアルペジオを奏でるピアノのシンプルな伴奏をバックにアネクの多層コーラス・ハーモニーが神秘的なニュアンスでアルバムのラストに余韻を残す#9。

アネクの圧倒的な歌唱力で表現された、時にモーダルな旋律を使用した印象的なボーカル・メロディがヘヴィな装いを纏った寂寥感抜群のサウンドの上をたゆたうという、前作のパターンを踏襲した作り。しかしながらボーカル・ラインはよりメロディアスとなりアネクの表現力を活かし切るとともに、その荘厳なバンド・サウンドと合わせて典型的な女性ボーカル・ゴシック・メタルの王道を極めた感もあります。そしてこの後、GATHERINGの音楽性はアルバム毎に様々な進化を見せていきます。

Track List

1. On Most Surfaces
2. Confusion
3. The May Song
4. The Earth Is My Witness
5. New Moon Different Day
6. Third Chance
7. Kevin's Telescope
8. Nighttime Birds
9. Shrink

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GATHERING / How to Measure a Planet?

1998,NETHERLANDS

オランダの(元)ゴシック・メタル・バンドGATHERINGの5thは2枚組の大作How to Measure a Planet?。前作のツアーを最後にギタリスト イェルマー・ヴィールスマが脱退し5人編成となりました。

前作Nighttime Birdsで荘厳なゴシック・メタルを極めた彼らの次なるステップは、何とトリップ/アンビエント方面への方向転換。モーダルなボーカル・メロディがクールなアップテンポのハード・ロックDISC1 #5を除き、全編をダークで鬱なサウンドが覆っています。
そこにヘヴィ・メタルな激情はもはや無く、レネ・ルッテン(G)がテルミンを使用したDISC1 #3,DISC2 #2をはじめ、DISC1 #3,#7,#8,#9等に見られるシンセ他エレクトロニカな飛び道具を駆使したスペイシーなトリップ感で各楽曲が満たされています。
ところが、ヘヴィ・メタリックなギターをほぼ排除した冷たく無機質にも感じられるバックのサウンドが、前2作を経て表現力を増してきたアネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)の歌唱の持つ温かみをより引き立たせ、無機的な中にもオーガニックな感触が混在した独特な質感のムードに仕上がっているのが面白いところ。
又、良く聴くとレネ・ルッテン(G)がディジュリドゥなるオーストラリア大陸の先住民族アボリジニの木管楽器を使用したDISC2 #1、超長尺のDISC2 #5など音響に拘ったインストゥルメンタル・ナンバーや、クリーンなギター・サウンドから滲み出た本質的な寂寥感は以前と変わらぬものである事に気づきます。

リリース当時はファンタジーでも荘厳でも無いジャケット・デザインと合わせて、一聴してそのあまりの変貌振りに衝撃を覚えましたが、バンドの歴史を俯瞰した現在の状況から見ると、ゴシック・メタルの荘厳な演出に頼らずにバンドの本質であるダークな美を表現しようとした意欲作である、との認識をあらたにします。

Track List

DISC1
1. Frail (You Might As Well Be Me)
2. Great Ocean Road
3. Rescue Me
4. My Electricity
5. Liberty Bell
6. Red Is A Slow Colour
7. The Big Sleep
8. Marooned
9. Travel

DISC2
1. South American Ghost Ride
2. Illuminating
3. Locked Away
4. Probably Built In The Fifties
5. How To Measure A Planet?

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GATHERING / Superheat A Live Album

1999,NETHERLANDS

1999年の地元オランダでの公演を収録した、オランダの(元)ゴシック・メタル・バンドGATHERINGのライブ・アルバムSuperheat。

アンビエントに進化した最新作How To Measure A Planet ?から6曲(#1,#3,#4,#5,#6,#9)、ゴシック・メタル時代のNighttime Birdsから2曲(#2,#8)、Mandylionから2曲(#7,#10)と、アネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)加入後3作品から選曲された全10曲を収録。

幽玄なシンセを中心に淡々としたバンドの演奏にアネクの艶やかな歌唱が乗る#1。
一転してゴシック・メタルな#2へ。強靭な歌声と繊細な歌声を場面に応じて完璧に使い分けるアネクの驚異の歌唱が見事です。
サビではアネクのパワフルな歌唱と相まってメタルなテイストが濃くなる、サンプルの無機質なビートに乗った#3。
程好く会場が暖まった所で、異色のノリノリ・ナンバー#4、内省的な#5,#6、とHow To Measure A Planet ?からの楽曲が続くも会場の反応は上々。
そして、アネクの威風堂々たる歌唱が堪能できる彼らの歴史を変えたゴシック・メタル・チューン#7。ギタリストが1人となったサウンドの穴を埋めるキーボードの多彩な演出がスタジオ盤以上に前に出ており、この時期のバンドの方向性とも巧くブレンドされています。
続いてゴシック・メタル期の名作#8と代表曲を続けてクライマックスを迎え、#9を挟んで、レネ・ルッテン(G)の操るテルミンをフィーチュアしたりとスタジオ・バージョンよりも大幅にトリップ感を増した#10。終盤に登場するアネクがエモーショナルな歌唱を聴かせます。

新作で大幅な音楽的変化があったにもかかわらず、ライブでは意外にも新旧のテイストが自然に融合しているのが面白いですね。
過渡期のバンドの生の姿を反映した記録的価値の高いライブです。

Track List

1. The Big Sleep
2. On Most Surfaces (Inuit)
3. Probably Built In The Fifties
4. Liberty Bell
5. Marooned
6. Rescue Me
7. Strange Machines
8. Nighttime Birds
9. My Electricity
10. Sand And Mercury

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GATHERING / If Then Else

2000,NETHERLANDS

オランダのゴシック・メタル・バンドTHE GATHERINGの6thアルバムIf Then Else。

スペイシーなシンセのSEに導かれるオープニング・チューン#1。往年の威厳を感じさせるミディアム・スローテンポのどっしりしたリズムとヘヴィなギターがリードする展開に、フレンチ・ホルンのまろやかなトーンがアクセントとなっています。
打って変わってアップテンポでグイグイ来るハード・ロックな#2。クレジットによると、サウンドの味付けにROLANDのグルーヴ・ボックスMC-505のループも使用しているようです。
MC-505のドラム・ループと音数の少ないキーボードのリフによる冷たい感触に、アネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)の瑞々しい歌唱のダークながらも温かみある情感が対比した#3。生のヴァイオリンと霧のようなシンセ・ストリングスの白玉も良い感じです。
レネ・ルッテン(G)得意のクリーン・ギターのリフがリードする前半から、バンドインとともに盛り上がり、アネクの美しいハイトーンが映える後半に展開する優しいムードの#4。
引き摺るようなヘヴィなギター・リフにアネクの女帝ボーカルが乗るゴシック・メタル・タイプの#5。ではありますが、中間部でのギター・ソロ後の荘厳なパートもシンセのエレクトロニックな装飾により、依然とはまた違った新鮮な感触に仕上がっています。
バンドの演奏に、オーボエ、ホルン、トロンボーンが加わり、ヘヴィながらもウォームに仕上がったインストゥルメンタル#6。
フェンダー・ローズの少々ダーティなトーンによるリフと、アネクの表情豊かな歌唱でミステリアスかつクールに進行する#7。#5同様、中間部の荘厳なヘヴィ・リフとエレクトロニックのコラボが新鮮でカッコ良いです。
クリーンなギターをバックに、アネクがゆったりと伸びやかな歌唱を聴かせる#8。
MC-505のドラム・ループ、ヴァイオリンとチェロ、バンドのヘヴィな演奏が融合した#9。ピアノの叙情や耽美なメロディなど、GATHERING独自のゴシック・ロックに到達した感がありますね。
生の弦にハモンドやウーリッツァーなどヴィンテージ・キーボードを絡め、仄かな叙情を描いた#10。
キーボード、ヴィブラフォン、チェロ、ホルン、トロンボーンによる、スペイシーなトリップ感を漂わせるインストゥルメンタル#11。

アンビエントな装いの前作は衝撃でしたが、本作は若干ハードなテイストも復活。ところが、#5,#7に代表されるように、質感はありがちなゴシック・メタルとは別物。奇妙でインパクトあるSEを吐き出すシンセやドラム・ループの効果的な活用と、それに相反するかのような生の管や弦の導入が見事に溶け合って、GATHERINGが本来持っているヨーロッパ的な寂寥感の演出に多大な貢献を果たしています。勿論、モーダルなメロディを中心に艶やかな美声を聴かせるアネクは健在。他とは一線を画す高みに到達した、Mandylionに続くバンド2度目のピークと断言しちゃいます。サウンドの進化を追求する姿勢は、もはやプログレ。狭隘なゴシック・メタル・ファンではなく、プログレッシブ・ロック・ファンにこそ、聴いて欲しい傑作です。

Track List

1. Rollercoaster
2. Shot To Pieces
3. Amity
4. Bad Movie Scene
5. Colorado Incident
6. Beautiful War
7. Analog Park
8. Herbal Movement
9. Saturnine
10. Morphia's Waltz
11. Pathfinder

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GATHERING / Black Light District

2002,NETHERLANDS

2002年に自身のレーベルPsychonautから出したEP。ここに来てさらにアンビエント感増量で次回作の予告編のような感じ。

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GATHERING / Souvenirs

2003,NETHERLANDS

オランダのゴシック/トリップ/アンビエント・バンドTHE GATHERINGの7thアルバムSouvenirs。

少ない音数で荒涼としたムードを演出するピアノ、無機質なドラムのビートに、アネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)によるますます表現力を増したボーカルが乗る#1。
歪んだトーンでの16分単音刻みやノイズなど、フレーズというよりはもはやパーツと化したギターが印象的な暗鬱チューン#2。
中低域が中心だった前2曲から打って変わり、アネクのレンジの広く優しい歌唱が楽しめる#3。レネ・ルッテン(G)の寂寥感を感じさせる枯れたトーンのアルペジオが良い感じです。
アネクのロングトーン中心の伸びやかな美声をフューチュアした#4。ここまでのダークなムードから一転して、清涼感が感じられるフォーク・タッチのオーガニックなナンバー。
枯れたアルペジオと印象的なリフレインがリードするダークでクールな中にも、ボーカル・メロディに温かみの感じられるタイトル・チューン#5。
オクターブ違いの歌唱をダブルトラックでユニゾンしたボーカル・パートが、何となくオリエントっぽいエキゾチックなメロディにマッチして不思議なムードを醸し出す#6。
全体的にはアンビエントな空気ではあるが、エモーショナルなサビに往年のゴシック・メタルの薫り漂う#7。
浮遊するシンセと深い残響効果のギターが妖しいトリップ感を演出する#8。
シンプルなギターやピアノ以外に、ゴースト・ノイズや様々なサウンドスケープをコラージュした#9。
スペイシーなイントロに続いて、ノルウェーのバンドULVERのTrickster Gとアネクがデュエットを聴かせるダークな#10。

長らく在籍したCentury Mediaを離れ、自己のレーベルPsychonaut Recordsからのリリースとなっています。
作風は、前作”If Then Else”でのややゴシック・メタルに回帰しつつ管弦楽を取り入れたオーガニックな作風から一転、改めてアンビエント方面の追求を目指したテイストに。先行シングル”Black Light District”に引き続いて、プロデューサーにSONIC YOUTHなどを手がけたZlaya Hadzichを迎えて制作した事が大いに影響しているようです。

Track List

1. These Good People
2. Even The Spirits Are Afraid
3. Broken Glass
4. You Learn About It
5. Souvenirs
6. We Just Stopped Breathing
7. Monsters
8. Golden Ground
9. Jelena
10. A Life All Mine

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GATHERING / Sleepy Buildings

2003,NETHERLANDS

2003年8月オランダでのセミ・アコースティック・ライブを収録した2004年作Sleepy Buildings。

デビュー作からIf Then ElseまでのCENTURY MEDIA期作品からの楽曲をセミ・アコ・アレンジで演奏。いわゆる契約消化作だろう。シンプルな演奏だからこそ光るメロディ・センスとアネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)の珠玉の歌唱が楽しめます。

Track List

1. Locked Away
2. Saturnine
3. Amity
4. The Mirror Waters
5. Red Is a Slow Colour
6. Sleepy Buildings
7. Travel
8. Shrink
9. In Motion #2
10. Stonegarden
11. My Electricity
12. Eléanor
13. Marooned
14. Like Fountains

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GATHERING / Home

2006,NETHERLANDS

THE GATHERINGの2006年8thアルバムHome。

アネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)在籍ラスト・アルバム。ゴシック・メタルからアンビエント方面へ徐々にサウンドを変化させてきた彼らの到達点。
思えばアネクの歌は時代を問わず最高だった。Mandylionに始まるゴシックの頃は女帝のような威厳と格調に満ちた歌いっぷりで。そしてこのHomeを含む近作では母性をも感じさせる慈愛に満ちた優しくなめらかなテイストも漂わせて。
表現力では当代No.1だと思います、個人的に。#3,#4,#7あたりを聴いてるとうっとりします。 全体のサウンドもゴシック期から持っていたクールな物悲しさをエレクトロニックな装飾を使用してシンプルに、それでいてより深く表現できており、アネクの今の歌唱とも相性抜群。なお、アネクは新バンドAGUA DE ANNIQUEを結成。

Track List

1. Shortest Day
2. In Between
3. Alone
4. Walking Hour
5. Fatigue
6. Noise Severe
7. Forgotten
8. Solace
9. Your Troubles Are Over
10. Box
11. Quiet One
12. Home
13. Forgotten (Reprise)

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GATHERING / A Noise Severe

2007,NETHERLANDS

GATHERINGの2007年3月のチリ公演の模様を収録した2枚組ライブ、2007年作A Noise Severe。

全体的にオーディエンスの歓声が大きめにミックスされており盛り上がりが凄まじい。
オープニングから物凄い事になっています。バンドのプレイは一部で危ない部分もあるが、それを補って余りあるアネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)の艶のある歌唱が素晴らしいです。セット・リストも新旧の名曲を上手く並べ、さながらアネク時代の総集編の様相。やはり、というべきかLeavesやEleanor, Strange Machinesといった曲ではイントロからオーディエンスが爆発。

Track List

Disc 1
1. Shortest Day
2. In Between
3. Liberty Bell
4. Probably Built In The Fifties
5. Even The Spirits Are Afraid
6. Saturnine
7. Monsters
8. Alone
9. A Noise Severe
10. Leaves
11. Eléanor
12. In Motion #1

Disc 2
1. Waking Hour
2. On Most Surfaces
3. Strange Machines
4. Adrenaline
5. Third Chance
6. Black Light District
7. Travel

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GATHERING / The West Pole

2009,NETHERLANDS

THE GATHERINGの2009年9thアルバムThe West Pole。

2007年に歌姫 アネク・ヴァン・ガースバーゲンの脱退がアナウンスされた時は正直GATHERINGも終わったと思ったが、やってくれました。
ノルウェー人の女性ヴォーカリストSilje Wergelandが新加入。デス・メタル~ゴシック・メタル~エレクトロニカと変遷し、オーガニックで普遍的なロックに辿り着いたアネク在籍ラスト作となった前作Home の音楽性そのままに、アネク同様にクリア且つ滑らかに歌いこなす力量で不安を一掃。素晴らしい出来映えとなりました。
ゲストで#6にオランダのアマチュア・シンガーAnne van den Hoogen嬢が天使のような歌声を、#8ではオランダのゴシック・メタルバンドSTREAM OF PASSIONのシンガーMarcela Bovio嬢が負けじと透明感ある伸びやかな歌唱を聴かせています。
これらゲスト陣の参加が、アルバムのアクセントともなっています。
特に#6は、ダブル・トラッキングされたウィスパー気味のヴォーカルが時にユニゾンで浮遊感を、そして時にハーモニーで美しく迫る英国トラッド風な新機軸で、エンジェリック女性ヴォーカル・ファン必聴。

Track List

1. When Trust Becomes Sound
2. Treasure
3. All You Are
4. The West Pole
5. No Bird Call
6. Capital Of Nowhere
7. You Promised Me A Symphony
8. Pale Traces
9. No One Spoke
10. Constant Run

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GATHERING / Disclosure

2012,NETHERLANDS

オランダのアンビエント/ゴシック・ロック・バンドGATHERINGの10thアルバム Disclosure。
ノルウェー人女性シンガー シリェ・ヴェルヘラント(Vo)加入後2作目。

躍動感あるアップテンポのリズムをバックに、語りかけるような中音域から絹のような高温ファルセットまでを自在に操り、メランコリックなメロディを流麗に紡ぎ出す#1。
インダストリアル風リズムに導かれ、ウィスパーな女性ボーカルと男性ボーカルのデュオで進行するGATHERINGでは珍しいパターンのヴァースからシリェ・ヴェルヘラント単独に移行しヨーロピアンな叙情を感じさせるサビを迎えるキャッチーな#2。トランペットによる哀愁のソロを挟んでムードはさらに一変、ウィスパー歌唱とトランペットが切々と迫る静かなパートに。キャッチーさと展開の妙を盛り込んだ傑作です。
A音でチューニングしているかのようなストリングスの清楚なムードを突如突き破り、妖しいブラスのフレーズが登場し一気に無国籍なフレーバーが広がる#3。スローテンポな中、滑らかで優しい歌唱が神秘的にフィーチュアされています。
ストリングス、ルネ・ルッテン(G)によるテルミンとお馴染みの枯れたアルペジオ、フランク・ブーイエン(Key)のシンセなどからなるアンビエントな空間にシリェ・ヴェルヘラントの美声がたゆたうバラードの前半。そして中盤からは左右にパンニングされたマンドリン風なシンセのシーケンス・フレーズが寂寥感と同時にトリップ感を生み出す10分超の#4。時折挿入されるトランペットがペーソス感を増量。
ローファイなエフェクトを掛けたアンニュイな歌唱のヴァースから、サビではバックの盛り上がりと共に透明感あるソプラノに変化する#5。音像こそ違えど、展開や醸し出すムードはゴシック・メタル期のそれに通ずるものも。
ピアノなどによるシンプルなバックに、リラックスしたシリェ・ヴェルヘラントの歌唱をフィーチュアした#6。
淡々としたリズム・パターンに清廉なコーラスを中心に進行する前半から、トライバルな肉弾ビートをバックにテルミンなどによるノイズが渦巻く中、テーマ・メロディを延々リフレインするトリップ/トランス系の#7。
#5のメロディを透明感あるソプラノでリプライズする#8。霧のようなパッド系シンセやストリングス、クリーンなエレキのアルペジオ等、インスト陣も繊細でヘヴィな印象の#5と対照的な面を見せています。

一部ゲストの女性シンガーを起用(シリェ・ヴェルヘラントが作詞していない2曲)したりと様子見感もあった前作から一転、ツアーなどでその実力を充分に把握できたからか、今作はシリェ・ヴェルヘラントの個性を前面に打ち出し、フェミニンな魅力に溢れる新機軸GATHERINGを完成。
もはや完全にオリジナルなサウンドを確立したバンマス ルネ・ルッテンが引き続きプロデュースも行い、バンドの状態を反映した充実した作品を届けてくれました。

Track List

1. Paper Waves
2. Meltdown
3. Paralyzed
4. Heroes For Ghosts
5. Gemini I
6. Missing Seasons
7. I Can See Four Miles
8. Gemini II

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