GATHERING のレビュー

GATHERING / Beautiful Distortion

2022,NETHERLANDS

歴代シンガーが集結した2014年の25周年ライブ以降、しばらく目立った活動の無かったGATHERINGの11thアルバム。

シリェ・ヴェルヘラント(Vo)のウィスパー歌唱、レネ・ルッテン(G)のアンニュイなギター。突然分厚い音像に変化する展開も含めて明らかにGATHERING以外の何物でもないテイストでほっとさせる#1。
開幕の無機質な打ち込みビートと古臭い(※注 褒めてます)メロトロン風白玉の対比がおもしろい。澄んだ歌声がメロウなメロディを紡ぐ#2。
サビの歌唱スタイルや歌メロに前任ボーカリスト アネク・ヴァン・ガースバーゲンの影響を感じさせる#3。
ゴシック・メタル期を彷彿させるややヘヴィなギターに、これまたポスト・ロック期のアネク風歌唱を組み合わせた#4。
フォーク風アコギから広がりのあるオーケストレーションまで起伏有るアレンジでメロウな中にポジティブな光射す#5。
中音域の抑えた歌唱で切々とした表情を見せる#6。
GATHERINGでは珍しいタイプのポップなリズム・パターンにディストーション・ギターと深遠な鍵盤群が絡む#7。
浮遊感あるシンセとシンプルなドラム・ビートに歌声がたゆたう#8。

寂寥感を帯びたギター、適材適所に空間を埋める鍵盤、時に実験的なエレクトロ要素を軸に優美なボーカルをフィーチュアしたアレンジはここ数作の路線を踏襲。しかしながらメロディは、屈折したメランコリックな要素が減り概ねよりストレートかつポジティブ方向にシフトしている印象。
ヘヴィな要素や往年のアネク風味など、バンドのレガシーも巧く織り交ぜてアップデートを続ける快作。

Track List

1. In Colour
2. When We Fall
3. Grounded
4. We Rise
5. Black is Magnified
6. Weightless
7. Pulse of Life
8. On Delay

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