OSANNA のレビュー

OSANNA / Milano Calibro 9

1972,ITALY

イタリアのプログレッシブ・ロック・バンドOSANNAの2ndアルバムMilano Calibro 9。

映画のサウンドトラックで、作曲家ルイス・エンリケ・バカロフによる美しくドラマティックなストリングス・セクションにバンドのロック・サウンドが融合。
バンドが主導する小曲集の#3~#9では、暴虐のサックスとギターのユニゾンが痺れるヘヴィなジャズ・ロック、牧歌的フォーク、エキゾチックなラテン風味、ハード・ロックなど幅広い音楽性を高度なアンサンブルと爆発的なパッションで一気に聴かせる。
ギターやドラムからなるハード・ロック的音像を中心に、ある時は静謐で又ある時は吹き散らすフルート、幽玄なヴィブラフォン、スペイシーなモーグといった個性豊かな楽器を適所にフィーチュアするさじ加減も見事。
美麗なストリングスをバックに歌い上げるラストのカンツォーネは感動の一言。

Track List

1. Preludio
2. Tema
3. Variazione I
4. Variazione II
5. Variazione III
6. Variazione IV
7. Variazione V
8. Variazione VI
9. Variazione VII
10. Canzona

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OSANNA / Palepoli

1973,ITALY

イタリアのプログレッシブ・ロック・バンドOSANNAの3rdアルバムPalepoli。

バンドの出身地ナポリ近辺に実在した古代都市パレポリスをテーマとしたコンセプト・アルバム。
古代の息吹を感じさせる妖しいフルートのメロディをとっかかりにリスナーを幻想の世界に引きずり込むと、以降は様々なテーマ・メロディを提示しながら次々に展開し清廉と暴虐、静寂と喧噪が描かれていく。
主にギターがハード・ロック的な荒々しさで激しさを演出し、そこにサックスが絡んで猥雑さをも表現。
一方、メロトロンが神々しく降り注ぐ場面では、芸術的な美しさと制御された構築性も垣間見せる。
ボーカルは変幻自在。バンドが醸成するムードに合わせて叙情的にも扇情的にも変化し、楽曲に魂を吹き込んでいく。

プログレが本国英国を中心に商業的にメインストリーム化するとともに、音楽性的には洗練・重厚長大化していく中にあって、異なるベクトルで独自の世界を切り開いたイタリア勢の白眉といえるアルバム。

Track List

1. Oro Caldo
2. Stanza Citta
3. Animale Senza Respiro

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