DEEP PURPLE のレビュー

DEEP PURPLE / Deep Purple

1969,UK

DEEP PURPLEの3rdアルバムにして第1期の最終作Deep Purple 1969年作。

パーカッションを多用したリズミカルなビートとメロディアスなニック・シンパー(B)のベース・ラインが印象的なサイケ・ロック・ナンバー#1。
ジョン・ロード(Key)のチェンバロがクラシカルな響きを加える#2。ドカドカしたイアン・ペイス(Dr)ドラムや、いかにもファズなトーンでのリッチー・ブラックモア(G)にソロにはアート・ロックの薫りが。
クリーンなエレキ・ギターでのバッキングにリッチー独特のテイストが漂うバラード・ナンバー#3。
テープ逆回転によるSE的なドラム・パートにファットでヘヴィなベース・リフが乗る実験的なインスト(a)と、リッチーの艶っぽいトーンのギターで幕を開けるスタジオ・ライヴっぽいグルーヴィな歌ものナンバー(b)との組曲#4。ソロではギブソンES335での細かいヴィブラートが中心のアーミングを多用するリッチー。後年のストラト程ではありませんが、なかなかダイナミック。ジョン・ロードもレズリーを活かしたグリッサンドで激しいプレイを聴かせます。
ブルーズのコード進行をベースにしたクールな#5。3連のノリでのギター・ソロや全体のムードは、ソフィスティケイトされたブルーズ・ロックを完成させる第2期DEEP PURPLEのプロトタイプと言えるかも。
7th(#9th)の通称ジミヘン・コードのリフがリードする#6。ペンタトニックにメジャーなトーンを交えたリッチーのフレージングが新鮮です。
荘厳なチャーチ風オルガンのイントロに続き、アコギとオルガンを中心に欧風フォークロアを紡ぐメランコリックな第一部、オーケストラ演奏の第二部、ボーカル入りバンドによるヘヴィ・サイケな第三部からなる12分超の組曲#7。

サイケでアート・ロックな中にも、インスト・パートではIn Rock以降で打ち出すハード・ロック的要素の萌芽がちらほらと垣間見れておもしろいですね。
また、ハード・ロックへの転換に当たってクビにされるロッド・エヴァンス(Vo)ですが、#2の甘いパートやラヴ・バラード#3などのハマリ具合は見事ですし、ヘヴィな曲での男らしい中域もカッコ良い。結局、シャウトできるシンガーが欲しかっただけなんですよね。
異端的なジャケット・アートはヒエロニムス・ボスの快楽の園の一部。

Track List

1. Chasing Shadows
2. Blind
3. Lalena
4. (a)Fault Line
(b)Painter
5. Why Didn't Rosemary?
6. Bird Has Flown
7. April

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DEEP PURPLE / In Rock

1970,UK

DEEP PURPLEの1970年5thアルバムIn Rock。それまではアート・ロックをやっていたDEEP PURPLEがイアン・ギラン(Vo)、ロジャー・グローバー(B)の加入を経て制作した作品。

#1,#2,#4,#5等に見られるギター、オルガン、ベースが一体となってのユニゾン・リフ中心の楽曲構成に高音でシャウトできるパワフルなイアン・ギランのボーカルが乗るハード・ロック スタイルに路線変更。そこにリッチー・ブラックモア(G)のギター、ジョン・ロード(Key)の歪ませたハモンドによる個性的なソロがプラスされバンドとしての個性も確立。
特に#4,#7でのジョン・ロードのソロは強烈ですね。
#3ではクラシック趣味も漂わせた大仰な展開と緩急、イアン・ギランの超高音スクリームで独自の様式を提示するなど、ブルーズをベースにしつつもドロ臭くなく、より先鋭化した新たなスタイルでハード・ロックの新時代を切り開いた衝撃作です。

Track List

1.Speed King
2.Bloodsucker
3.Child in Time
4.Flight of the Rat
5.Into the Fire
6.Living Wreck
7.Hard Lovin' Man

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DEEP PURPLE / Fireball

1971,UK

DEEP PURPLEの1971年6thアルバムFireball。

ツアーで多忙の中制作されたとあってかアルバム全体としてのインパクトは前作に及ばないものの、粒が揃った収録曲のストレートな曲調がかえって各メンバーの個性を浮き彫りにした好盤です。

ジョン・ロード(Key)によるクラシック・テイストを漂わせたオルガン・ソロがアクセントとなった、シンプルなリフに乗ったスピード感のあるストレートなハードロック#1。
オーソドックスなブルーズ・ロック#2、#3。
珍しく牧歌的な#4。
イアン・ペイス(Dr)のドラミングをフィーチャーし、モーダルなテーマ・メロディがスペイシーなムードの#5。
リフ中心のヘヴィ・ブルーズ#6。
シンプルなリフがリードするヘヴィ・ロック#7。
など間奏部以外のアンサンブルがシンプルな曲調のナンバーを得てイアン・ギラン(Vo)が伸び伸びとした歌唱を全編に渡って披露しています。
リッチー・ブラックモア(G)のプレイが多彩なのも本作の特徴で、ブルーズっぽさを感じさせない独特のテイストのスライド奏法を聴かせる#2、ペンタトニックをメインとしながらも経過音として奇妙なノートを折り混ぜ独特なトーンと合わせて個性が満喫できる#3、クリーン・トーンでフォーク風なムードを演出した#4、破壊的なアーミングをあしらったリフとボリューム奏法による奇妙なソロを持つ#6、など多芸な所を見せています。

Track List

1.Fireball
2.No No No
3.Strange Kind of Woman
4.Anyone's Daughter
5.The Mule
6.Fools
7.No One Came

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DEEP PURPLE / Machine Head

1972,UK

DEEP PURPLEの1972年7thアルバムMachine Head。

ハード&ヘヴィの権化のようなIn Rock、ストレートなハード・ロックのFireballに続くハード・ロック路線第3弾。

ジョン・ロード(Key)のクラシカルなオルガン・ソロがストレートなハード・ロックにPURPLE流のアイデンティティを注入した#1。
トリッキーなリフに乗ったブルーズ・ロック#2。
右CHのオルガンによるコード・カッティングがカッコ良い#3。
キャッチーなサビを持つ軽快なハード・ロック#4。
リフとリッチー・ブラックモア(G)による官能のギター・ソロが超有名な#5。
ブルーズのジャムから発展したような#6。
基本ロックン・ロールだが、ボーカル・メロディのキャッチーさとヘヴィなリフによりPURPLEでしか創りえないハード・ロックに昇華した#7。

ハード・ロック史上外せない超有名曲#1,#5、ライブでの定番#6,#7もあり代表作ではありますが、各楽曲の構成やボーカル・メロディはブルーズ・ベースだし、サウンドがスッキリ整理されたプロダクションの印象もあってか全体的にはソフィスティケイトされたブルーズ・ロックという印象が強いですね。

Track List

1. Highway Star
2. Maybe I'm a Leo
3. Pictures of Home
4. Never Before
5. Smoke on the Water
6. Lazy
7. Space Truckin'

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DEEP PURPLE / Who Do We Think We Are

1973,UK

黄金の第二期DEEP PURPLE最終作となった1973年8thアルバムWho Do We Think We Are。

イアン・ギラン(Vo)がシャウトを交えて伸び伸びとした歌唱を聴かせるキャッチーな#1。
リッチー・ブラックモア(G)のスライド・ギターによるリフが印象的な#2。
アップテンポのロックンロール・ナンバー#4。
イアン・ギランのファルセット、シャウトが大活躍するヘヴィなグルーヴが心地良いDEEP PURPLEの裏名曲、ファンキーなブルーズ・ロック#5ではジョン・ロードが突如高速クラシカル・フレーズで切り込み、スプリング・リバーブに蹴りを入れたりとアグレッシヴなソロを聴かせています。
ほんのりとサイケなムードを漂わせた#7のセンチメンタルな感じはDEEP PURPLEでは珍しいですね。

表情豊かに様々な歌唱を聴かせるイアン・ギラン、#5でのテクニカルなプレイやホンキートンク・ピアノなどで個性を発揮するジョン・ロードが楽しそうな一方、#1の淡白なギター・ソロに代表されるようにリッチーの影が薄い印象もありますが、バッキングではストラト独特のトーンも素晴らしく、タイトかつ結構ノッてプレイしている所に元セッションマンとしての矜持を感じさせます。

Track List

1. Woman From Tokyo
2. Mary Long
3. Super Trouper
4. Smooth Dancer
5. Rat Bat Blue
6. Place in Line
7. Our Lady

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DEEP PURPLE / Burn

1974,UK

イアン・ギラン、ロジャー・グローバーをクビにして、ほぼ無名の新人デヴィッド・カヴァーデイル(Vo)と元TRAPEZEのグレン・ヒューズ(B/Vo)を加えての第三期DEEP PURPLEの1作目となる1974年9thアルバムBurn。

男らしいディープ・ヴォイスのデヴィッドにハイトーンのグレンと、#1からいきなり新加入スーパー・ボーカリスト2名の個性が爆発。ロールしまくるイアン・ペイス(Dr)、ハード・ロック史に残るソロを聴かせるリッチー・ブラックモア(G)、ジョン・ロード(Key)らオリジナル・メンバーも大いに触発されテンションの高いプレイを披露。カッコ良いリフとクラシカルなソロを完備した様式美ハード・ロックの名曲となりました。
ファンキーな#2。
2人が交互にボーカルを取るロックン・ロール・ナンバー#3。
ブルージーな#4。
イアン・ペイスのドラムがリードする#5。など、その他の楽曲は2人の個性を活かしたPOPなボーカル・ナンバーが並び、ソフィスティケイトされたブルーズ・ロックに到達した感のある第二期とはまた異なる方向性を打ち出すことに成功しています。
リッチー、デヴィッド双方とにとって後のキャリアでも重要なレパートリーとなるブルーズ・ナンバー#7。ジョン・ロードがシンセを駆使した実験色の強い#8。なども含め、バラエティ豊かなアルバム構成となっています。

Track List

1. Burn
2. Might Just Take Your Life
3. Lay Down, Stay Down
4. Sail Away
5. You Fool No One
6. What's Going on Here
7. Mistreated
8. "A" 200

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DEEP PURPLE / Stormbringer

1974,UK

リッチー・ブラックモア(G)在籍最終作となった第三期DEEP PURPLEの1974年作Stormbringer。

第二期を彷彿させるストレートなハード・ロック・ナンバー#1、#5にかつての面影を残しつつも、若き才能に溢れるデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)とグレン・ヒューズ(B/Vo)の発言権が増した為か、これまでに無かった要素がますます増加。
二人がボーカルを分け合うファンキーな#2。二人とジョン・ロード(Key)の作曲によるAOR風バラード#3。これもリッチー抜きで作曲された、クラビネットのファンンキーなバッキングと二人のリード・シンガーのソウルフルな歌唱が楽しめる#4では、リッチーが珍しくメジャー・スケールでソロをプレイ。バッキング・ギターではほとんど聴こえない控えめなプレイに徹した反面、ソロではプロの意地を見せたんでしょうか。
リッチーが作曲にからんだ#6、#7はリフを中心とし、ファンクな要素との融合を狙ったこの時期ならではの興味深いナンバー。
ブルーズ・ロックの#8もツイン・ボーカルが新鮮です。
ラストの#9はデヴィッドのディープ・ヴォイスが活きた美しいバラード・ナンバー。うっすらとしたメロトロンがさらに叙情味を加えています。

リッチーが後のRAINBOWで頻発させるテイストのプロトタイプと言える#1での中近東音階によるギター・ソロや#8でのスライド・ギターによる美しいハーモニー。音色やフレージングが未だワンパターン気味ながら、#1のイントロや#3中間部のちょっとしたオーケストレーション、#6のソロなどでのジョン・ロードによるシンセ導入。といった部分に従来からのメンバーによる新機軸も感じられますが、バンド・サウンドとして昇華されるまでには至りませんでした。
しかしその中途半端な感じがもたらしたバラエティ感により、印象に残るアルバムとしてバンドの歴史に刻まれたのも事実です。

Track List

1. Stormbringer
2. Love Don't Mean a Thing
3. Holy Man
4. Hold On
5. Lady Double Dealer
6. You Can't Do It Right
7. Highball Shooter
8. Gypsy
9. Soldier of Fortune

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DEEP PURPLE / Made in Europe

1976,UK

リッチー・ブラックモア最後のステージとなったパリ公演の模様を収録した鬼気迫るライブ。

Track List

1. Burn
2. Mistreated
3. Lady Double Dealer
4. You Fool No One
5. Stormbringer

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DEEP PURPLE / Perfect Strangers

1984,UK

黄金の第2期メンバーで再結成されたDEEP PURPLEの1984年第一作Perfect Strangers。

イントロのストリングスによるバビロン風フレーズが若干RAINBOWっぽいものの、オルガンとギターのユニゾン・リフにイアン・ギラン(Vo)の声が乗ればやはりDEEP PURPLEな#1。
オルガンのリフにらしさを残しつつも、割とストレートなロックン・ロール#2。
何となくWho Do We Think We Areのヴァイブを感じるブルージーなリフを中心とした#3。
オルガンとギターのユニゾン・リフがリードするシャッフル・ナンバー#4。リッチー・ブラックモア(G)の艶っぽいトーンによるソロが良い感じ。
バビロン風クラシカルなキメが威厳すら感じさせる、ミディアム・テンポのタイトル・トラック#5。このテイストは以前の彼らでは無かった要素ですが、醸し出すムードはやはりDEEP PURPLE以外の何物でも無いのが面白いです。
イアン・ギランの歌唱が活きる上質なGILLANと言った風情のロックなボーカル・パートと、PURPLE王道パターンのオルガンとギターが絡むクラシカルなインスト・パートが融合したノリノリのナンバー#6。
リッチーによる繊細なタッチのギター・ソロをフィーチュアしたメロウなバラード#7。
クラシカルな単音リフと、ボトルネック奏法をアクセントにしたバッキング・ギターの感じがRAINBOWっぽい#8。
テンポ・チェンジがフックとなったメロディアスなハード・ロック#9。
繰り返すシンプルな叙情パターンをバックに、リッチーとジョン・ロード(Key)を中心にジャムったインストゥルメンタル・ナンバー#10。

自身のバンドでの活動を抱えたメンバー本人達の意向よりも、マネージメントやレコード会社など大人の事情を優先させて実現した再結成であることは間違い無いでしょうが、できあがった作品はさすがの出来。
ソフィスティケイトされたブルーズ・ロックを完成させた往年の財産をベースに、メンバーがそれぞれのバンドで培った経験とHR/HMがメインストリームにあった80年代という時代を背景に、ボーカル・メロディをフィーチュアしたキャッチーなハード・ロック作品に仕上がってます。

Track List

1. Knocking At Your Back Door
2. Under The Gun
3. Nobody's Home
4. Mean Streak
5. Perfect Strangers
6. A Gypsy's Kiss
7. Wasted Sunsets
8. Hungry Daze
9. Not Responsible
10. Son Of Alerik

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DEEP PURPLE / Slaves and Masters

1990,UK

脱退したイアン・ギランに代わり、何とジョー・リン・ターナー(Vo)が加入。彼に、リッチー・ブラックモア(G)、ロジャー・グローバー(B)と合わせてバンド・メンバー5名中3名が元RAINBOWなこのアルバム、ある意味第X期RAINBOWと言えるかも。威厳とメロディを兼ね備えた#1など佳曲もあるが、イアン・ペイス(Dr)のドラミングが全編ちょっと淡白なのが残念。

Track List

1. King of Dreams
2. The Cut Runs Deep
3. Fire in the Basement
4. Fortuneteller
5. Truth Hurts
6. Breakfast in Bed
7. Love Conquers All
8. Too Much Is Not Enough
9. Wicked Ways

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