ASIA

ASIA

ASIAはジョン・ウェットン(Vo/B ex.KING CRIMSON/UK)、スティーヴ・ハウ(G ex.YES)、カール・パーマー(Dr ex.ELP)、ジェフ・ダウンズ(Key ex.BUGGLES/YES)の4人によって結成され、1982年にデビューしたプログレ・スーパー・バンド。

従来のプログレの持つエッセンスをコンパクトに凝縮し、ポップな意匠で再構築したキャッチーな楽曲が時代に適合。1stアルバムは全世界で1500万枚のセールスを達成する大ヒットとなった。
しかし、3rdアルバムAstraがセールス的に落ち込んだことからバンドは解散。その後、ジェフ・ダウンズ中心にジョン・ペインらを加えたプロジェクトのような形で継続していたが、2006年にオリジナル・メンバーによる再結成がアナウンスされ、2008年にアルバムPhoenixをリリース、アルバム発表~ライブという活動を順調に続ける。

2013年にスティーヴ・ハウがYESの活動に専念するため脱退。スティーヴ・ルカサーやポール・ギルバートらに打診するも断られ、ポールの紹介からサム・クールソンを加入させ、アルバムGravitasを発表、現在に至る。

ASIA のレビュー

ASIA / Asia

1982,UK

元YESのスティーブ・ハウ(G)、元KING CRIMSON,UKのジョン・ウェットン(B/Vo)、元ELPのカール・パーマー(Dr)、「ラジオスターの悲劇」でヒットを放ったエレクトロPOPバンドBUGGLESのジェフリー・ダウンズ(Key)によって結成されたプログレ界のスーパー・バンドASIAの1982年1stアルバムAsia。

POPながらも少々ガチャガチャしたギター・ソロがスティーブならではの#1。
ホルンっぽいシンセのイントロ、透明感あるギターのオブガード等フック満載の#2。
場面転換を巧みに取り入れた#3。
ポジティブで開放的なムードの#4。
クラシカルで大仰なイントロのハード・ポップ#5。
叙情メロディとドラマティックな中間部を持つ#6。
シンセとギターによるユニゾン&ハーモニーが印象的なバラード#7。
シンセによるシンフォニックな終盤でアクセントをつけた#8。
もはやAORとも言える歌メロ部といかにもプログレなシンセ・ソロが違和感無く融合している#9。

プログレッシブ・ロックのドラマティックかつシンフォニックなエッセンスをキャッチーな歌メロと共存させ、4~5分のコンパクトな楽曲にまとめたプロの手腕とセンスがメロディアスなものを求める時代にマッチして大ヒットしました。

Track List

1. Heat of the Moment
2. Only Time Will Tell
3. Sole Survivor
4. One Step Closer
5. Time Again
6. Wildest Dreams
7. Without You
8. Cutting It Fine
9. Here Comes the Feeling

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ASIA / Alpha

1983,UK

英国のPOPなプログレッシブ・ロック・バンドASIAの1983年2ndアルバムAlpha。

1stよりも大幅増量された空間系エフェクトによるモワっとした音像がいかにも80年代っぽいです。ジェフリー・ダウンズはどんなシンセ使ってたんでしょうか?ストリングスとかブ厚いけど爽やかだし#4のふくよかなホルン、#5冒頭のキラキラ音等、気になりますね。
ローランドJUPITER8(アナログ・ポリフォニックシンセ)が1981年発売、ヤマハDX7(FM音源搭載のデジタルシンセ)が1983年発売なんでこの辺のヤツでしょうか?

ジョン・ウェットンがKING CRIMSONやUKで垣間見せていた叙情性やキャッチーさがダウンズの才能と化学反応を起こし、POPのフィールドで開花。全編シンフォニック且つコンパクトな名曲揃い。
それでいて、突然掻き毟るように弾き捲くるスティーヴ・ハウのギターやさりげなく7拍子な#9にプログレ者の矜持も感じます。
ロジャー・ディーンのジャケット・アートも素晴らしいです。

Track List

1.Don't Cry
2.Smile Has Left Your Eyes
3.Never in a Million Years
4.My Own Time (I'll Do What I Want)
5.Heat Goes On
6.Eye to Eye
7.Last to Know
8.True Colors
9.Midnight Sun
10.Open Your Eyes

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ASIA / Astra

1985,UK

ASIAの1985年3rdアルバムAstra。

前作Alpha発表後のジョン・ウェットン(Vo/B)脱退(後に復帰)に続き、このアルバムのリハーサル中にスティーブ・ハウ(G)が脱退。スイス人の父とネイティブ・カナディアンの母を持つカナダ生まれのスイス人ギタリスト マンディ・メイヤー(後にハード・ロック・バンドKATMANDUを結成)が後任で参加してます。
スティーブ・ハウのガチャガチャした感じと比べると、マンディ・メイヤーの落ち着いたソツの無いプレイの方が全体的にコンパクトなAOR路線となったバンド・サウンドにフィットしているように感じます。
HR出身のルーツを垣間見せるエッジの立ったシャープなリフ・ワークやメロディアスなフレージングが光るギター・ソロ、繊細でクリアなアルペジオなど幅広い引き出しを感じさせる活躍でベテラン・メンバーと同等に貢献してます。

シンフォニックな要素が減ったとはいえウェットンの書いた曲はさすがにどれも良い出来ではあるが、前作までの売上に達せずバンドは一時解散状態となってしまいます。

Track List

1.Go
2.Voice of America
3.Hard on Me
4.Wishing
5.Rock and Roll Dream
6.Countdown to Zero
7.Love Now Till Eternity
8.Too Late
9.Suspicion
10.After the War

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ASIA / Phoenix

2008,UK

ジョン・ウェットン(B/Vo)、ジェフ・ダウンズ(Key)、スティーヴ・ハウ(G)、カール・パーマー(Dr)のASIAオリジナル・メンバーによるAlpha以来25年ぶりのスタジオ・アルバム2008年作Phoenix。

独特の空間処理と80年代ハイブリット・シンセ風キラキラ音が一気にあの頃を思い起こさせる、ASIAらしいメロディアスなナンバー#1。
冒頭のファンファーレとマーチング・ドラムで、これは一大プログレ大作が来るなと思わせておいて、ボーカルが入るとメランコリックで上質なAOR路線に展開する#2。
ジョン・ウェットンが抜群の歌唱力で歌い上げるバラード#3。
シンセのシーケンス・フレーズにコーラスやシタールを加えた幻想的なムードのインストゥルメンタル・パートで、カラフルなシンセのデコレーションが映える歌パートをサンドした組曲#4。
スティーヴ・ハウ得意のラップ・スティールがアクセントとなった#5。シンセ・ソロや終盤の厳かなチェンバロが良い感じです。
ピアノ伴奏にフルートやチェロを交えた序盤から、スケールの大きなバラードに発展する#6。
緩急とキラキラ音シンセでキャッチーに迫る#7。
深みのあるメロディを綴るバラードに、ドラマティックかつシンフォニックなインストゥルメンタル・パートを挿入した組曲#8。スティーヴ・ハウのアコギ・ソロ~ラップ・スティール・ソロが泣かせます。本アルバムのハイライトです。
エキゾチックなムードを漂わせたハウ作の#9。
Globusのカヴァー#10。
甘いサビメロを中心ににマンドリン、スティール、シンセが丁寧にメロディを紡ぐ叙情的な#11。
印象的なメロディを散りばめたAORナンバー#12。

広がりのある開放的なサウンド、メロディアスでキャッチーな楽曲、時に意外な曲展開やシンフォニックなインストゥルメンタル・パートにプログレ者の矜持を滲ませた、ASIAらしさの揃った好アルバムです。

Track List

1. Never Again
2. Nothing's Forever
3. Heroine
4. Sleeping Giant / No Way Back / Reprise
5. Alibis
6. I Will Remember You
7. Shadow Of A Doubt
8. Parallel Worlds / Vortex / Deya
9. Wish I'd Known All Along
10. Orchard Of Mines
11. Over And Over
12. An Extraordinary Life

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ASIA / Omega

2010,UK

再結成オリジナルASIAの2010年第2弾Omega。

躍動感に溢れたハード・ポップ#1。
ハウ/ウェットン作のムーディな#2。
冒頭のシズル感あるピアノのアルペジオが印象的な#3。溌剌としたヴァースとメランコリックなサビの対比が見事です。
パッド系シンセやアコギの柔らかなタッチが心地良い、サビのクラシカルなコード進行に気品が漂うバラード#4。
流れるようなピアノのアルペジオがリードするポジティブなムードの#5。間奏での7拍子リフのフックが良いアクセントになってます。
シンセ・ストリングスやティンパニによる大仰なパートをサラっと溶け込ませた余裕のセンスに、メンバーの年輪を感じさせるバラード#6。
テクノ風リフにスティーヴ・ハウ得意のスライド・ギターが絡む#7。
ジョン・ウェットンの歌唱をフィーチャーしたセンチメンタルなバラード#8。
どこか郷愁を感じさせるメロディがELOっぽい、軽快なシャッフル・ナンバー#9。
エキゾチックなフレーヴァーをまぶしたフォークロア風バラード#10。
爽快なブラス・ストリングスのシンセ・リフを持つストレートなASIA王道ナンバー#11。
メロトロン風なクワイヤをうっすらと潜ませたドラマティックなバラード#12。

スティーヴ・ハウ(1947年)、ジョン・ウェットン(1949年)、カール・パーマー(1950年)、ジェフ・ダウンズ(1952年)、と平均年齢60歳超えとは思えない若々しいサウンドの中に、豊富な引き出しからの老獪なアレンジを忍ばせた各曲のキャラ立ちも見事。彼らにしか成し得ない極上のハード・ポップが全編を覆っています。
その上、#3におけるカール・パーマーのドラム・ソロ、随所で切れ味鋭いオブリガードを聴かせるスティーヴ・ハウなど、個人技も楽しめるんだから売れるのも納得です。

Track List

1. Finger On The Trigger
2. Through My Veins
3. Holy War
4. Ever Yours
5. Listen, Children
6. End Of The World
7. Light The Way
8. Emily
9. I'm Still The Same
10. There Was A Time
11. I Believe
12. Don't Wanna Lose You Now

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ASIA / XXX

2012,UK

再結成オリジナルASIAの3作目、XXX。

シンセがテーマメロディを提示する展開が80年代 -というかBUGGLES- を彷彿させる21世紀の今となってはダサさギリギリの躍動感溢れるオープニング・チューン#1。ジェフリー・ダウンズ(Key)によるハイブリット・シンセ風なキラキラ・トーンも懐かしさを通り越してむしろ新鮮。スティーヴ・ハウ(G)による2コーラス目のオブリガードやギター・ソロも個性的かつメロディアスで素晴らしいです。
ゆったりと落ち着いたリズムの#2。透明感あるボーカル・メロディ、シンフォニックかつクラシカルなシンセのパートが初期ASIAを想起させます。
ジョン・ウェットン(B/Vo)の男っぽいボーカルがシブい、シンプルなリフをベースにしたロックン・ロール#3。
これもどこかBUGGLESっぽい#4。サビはsus4を使い捲くりの得意なパターン。
イントロのひしゃげたようなエレピのトーンが印象的な#5。古今東西使い回された定番パターンのリフレインから楽曲を仕上げてしまうあたりはヴェテランの貫禄。
シンセ・ストリングスを纏った瑞々しいピアノで幕を開けるタイトな8ビートの#6。間奏はスティーヴ・ハウのアレンジされたソロ。分厚いシンセのアレンジが耳を惹きます。
シンプルなリズムに乗ったメランコリックなヴァースからキャッチーなサビに展開する#7。2コーラス目に登場するサイケなトーンのオルガンがいい味を出しています。
こちらもシンプルな80年代風ポップの#8。サビとコーラスが超キャッチー。
ピアノとボーカルのデュオで進行する感動のバラード#9。抑えたトーンのソロ、スライドのソロといったギター、シンセのオーケストレーションでスケール感たっぷりにアルバムを締めくくります。

ASIAもデビュー30周年。2008年再結成以降の順調な活動振りや、今作も手がけたロジャー・ディーンの変わらぬフレッシュでファンタジックなカヴァーの印象もあってか、30年の重みというよりも未だ現役感バリバリで溌剌としたイメージのASIA。

音の方も瑞々しさを湛えた躍動感あるASIAサウンドが健在。とにかくどの曲もサビが親しみやすく、すぐに馴染めてしまう。そこにはもはや意外性など無いのは勿論だが、普通に良質なメロディを産み出し続けているところが素晴らしいのだ。

懐メロ集金ツアーだけで創作能力を失ったレジェンド・バンド達に、見倣って欲しい。

Track List

1. Tomorrow The World
2. Bury Me In Willow 3. No Religion
4. Faithful
5. I Know How You Feel
6. Face On The Bridge
7. Al Gatto Nero
8. Judas
9. Ghost Of A Chance

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ASIA / Gravitas

2014,UK

再結成オリジナルASIA 4枚目のアルバムGravitas。
脱退したスティーヴ・ハウに代わり、若きサム・クールソン(G)が加入。

教会音楽などのルーツを感じさせるメロディアスでキャッチーな歌メロと堂々ったる歌いっぷりにジョン・ウェットン(B/Vo)、冒頭にシンセによるオーケストレーションを配した#2やシンセのバッキング・フレーズが80年代ポップ風でBUGGLESを彷彿させる#7等にジェフ・ダウンズ(Key)、と双頭のカラーは顕著ながらスティーヴ・ハウによるクセのある一捻りが不在。その為、イントロやインスト・パートでのアレンジ面では割とあっさりとして工夫に欠ける分、ドラマティックさやシンフォニック度が減少。強力なサビを延々と繰り返す場面などでは退屈に感じることも。その独特のトーンと繰り出すフレーズ自体がフックとなっていたスティーヴ・ハウの存在感の大きさを、居なくなったことで逆に露呈した形。
女性ボーカルのゲスト起用などの自由度こそ無いが、全体的なサウンドはASIAというよりはWETTON DOWNESに近い印象だ。

スティーヴ・ハウ不在を埋めつつ自身のタッチで新風を吹き込んで欲しいサム・クールソンだが、単純なルート音8分刻みのバッキングや端正なアコギでステディな部分を見せる反面、彼らしさが感じられるオブリガードが聴けないのが残念。
ギター・ソロでは、少々浮いている感もあるもののハイゲイン・アンプを使用したファットなギター・サウンドや徐々にスピード・アップするテクニカルな巡回フレーズの速弾きに個性の片りんを見せ、現代的かつ流麗なフレージングで巧く楽曲に溶け込んでいる。
次回作があれば、今回は遠慮気味だったアレンジ面やバッキング面でのサム・クールソンの貢献に期待したい。

Track List

1. Valkyrie
2. Gravitas
3. The Closer I Get To You
4. Nyctophobia
5. Russian Dolls
6. Heaven Help Me Now
7. I Would Die For You
8. Joe Di Maggio's Glove
9. Till We Meet Again

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