CARAVAN のレビュー

CARAVAN / Waterloo Lily

1972,UK

カンタベリーの名バンドCARAVANの1972年4thアルバムWaterloo Lily。

脱退したデイヴ・シンクレアの後任に、ピアノが得意なスティーヴ・ミラー(P/Org)が加入。#5後半のソロをはじめ、随所にエレピによる洒落たプレイを聴かせています。
そのスティーブ・ミラーが前任者を彷彿させるファズ・オルガンのソロを披露する、リチャード・シンクレア(B/Vo)がボーカルを取る#1。
グルーヴィなインプロビゼーション主体の前後半パートに挿入された、中間部のピアノによるジャジーなプレイがアクセントとなったインストゥルメント・ナンバー#2。
お得意の牧歌的とも言えるボーカル・メロディが仄かにジャジーなインスト部と融合したCARAVANならではのナンバー#3。
リチャード・シンクレアのメロディアスなベースが印象的なキャッチーなボーカル・ナンバー#4。
この#3、#4ではパイ・ヘイスティングス(G/Vo)のジェントルなボーカルがPOPな曲調をより引き立てています。
ストリング・セクションを取り入れた組曲#5の美しい叙情ナンバーThe Love In Your Eyeではオーボエの物悲しい響きが胸を打ちます。続くインプロビゼーション・パートのTo Catch Me A Brotherでは、ゲストのジミー・ヘイスティングスによるフルートのメロディアスかつテンションの高いソロが圧巻です。
ラストの#6もヘイスティングスの優しいボーカルが映えるキャッチーなナンバー。

次作でまたもやメンバー・チェンジが起こる為結果的に今作のみの編成で制作されたアルバムですが、従来のCARAVANらしさを継承しつつも、#5の実験的な試みに前進する意欲も感じさせる作品となっています。

Track List

1. Waterloo Lily
2. Nothing At All / It's Coming Soon / Nothing At All
3. Songs & Signs
4. Aristocracy
5. The Love In Your Eye / To Catch Me A Brother / Subsultus / Debouchement / Tilbury Kecks
6. The World Is Yours

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カテゴリー: CARAVAN

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