PORCUPINE TREE のレビュー

PORCUPINE TREE / In Absentia

2002,UK

PORCUPINE TREEの2002年7thアルバムIn Absentia。

新加入ギャヴィン・ハリソン(Dr)が叩き出す雷鳴の如きドラムと、スティーヴン・ウィルソン(G/Vo)がOPETH作品のプロデュース・ワークから影響を受けたこと明白なヘヴィなギター・リフが完全にシンクロ。この、メガトン級パンチを無慈悲に繰り出す凶暴なイントロと、間髪置かずして始まるクリーンなメジャー7thコードに乗って浮遊する超キャッチーな歌唱パートとのギャップが快感な#1。サビのコーラスがまた美しい。
#1との落差を強調するアコースティックで内省的な佇まいから、力強いエレキによるカッティングを交え、トリップ感を含んだロックに展開する#2。バンジョーのソロにおけるエキゾチックなテイストも印象に残るフックとなっています。
アコギのアルペジオをベースにした神秘的な#3。
7拍子のクールなリフから叙情的なサビに移行する#4。
シンセのサウンドスケープとローファイなエレクトロニック・ビートがリードする神秘的な#5。
中間部ではまたしてもヘヴィなギター・リフが登場。激しいリフで押し捲るヘヴィ・メタリックなインストゥルメンタル・ナンバー#6。
スライド・ギターがたゆたう気だるいムードから広がりのあるサビに展開するサイケな#7。
冷気を帯びたストリングス・セクションとうねるベース
・ラインという対象的な要素が同居した#8。マシンのような単調なリズムに乗せて、ミステリアスなムードのエフェクト・ヴォイスがトリップ感をもたらす#9。
エレピとアコギによるリフを、多層コーラスのオーガニックな叙情が包み込む#10。
ベースのリフに乗せてクールに展開する中、ヘヴィなギター・リフがアクセントとなった#11。
端整なピアノとストリングスがリードする、神々しさすら感じさせるバラード#12。

メロディアスな作風は前2作の流れを引き継ぎ、そこに破壊力抜群のヘヴィネスが加わることで、従来からの暗い叙情や静かな神秘性との振れ幅が大増量。各楽曲中あるいはアルバム通しての起伏がより表情豊かになった代表作です。

Track List

1. Blackest Eyes
2. Trains
3. Lips Of Ashes
4. The Sound Of Muzak
5. Gravity Eyelids
6. Wedding Nails
7. Prodigal
8. .3
9. The Creator Has A Mastertape
10. Heartattack In A Layby
11. Strip The Soul
12. Collapse the Light Into Earth

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カテゴリー: PORCUPINE TREE

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