PORCUPINE TREE のレビュー

PORCUPINE TREE / Fear of a Blank Planet

2007,UK

スティーヴン・ウィルソン(G/Vo)率いる英国のプログレッシブ・ロック・バンドPORCUPINE TREEの9thアルバムFear of a Blank Planet。

引きこもりの少年を題材としたコンセプト・アルバムということで、その少年のものだろうか、パソコンのキーを叩く音で始まる#1。ズ太いギターのリフも飛び出すアップテンポだがダークなサウンドに、スティーヴンのエフェクトで加工した無表情のボーカルが乗るノリの良いオープニング・チューン。リチャード・バルビエリ(Key)の冷ややかな感触のストリングス系シンセが、サビでバンド・サウンドに広がりをもたらしています。
モジュレーションを掛けたエレピが幽玄なムードを醸し出す、暗鬱フォーク#2。繊細なサビは極上の美しさ。
続く#3は17分超のハイライト・チューン。パーカッシブなドラム・パターンとシンセのサウンドスケープをバックにボーカルが綴られる序盤。やがて普通のリズム・パターンとなり、ギター・ソロを経由して4拍子のバックに5拍子パターンのギター・リフがポリリズム的に絡んで進行するトリッキーなインスト部から豪放なサビに移行する中間部。ギャヴィン・ハリソン(Dr)のパワフルかつステディなフィル・インが、アンサンブルの舵取りを果たしているようです。ここのサビと不条理ヘヴィ・リフ、本アルバムで最も(且つ唯一)アドレナリンが噴出する部分ですね。終盤はスロー・テンポにシフト・チェンジして再びダークにクール・ダウン。
タイトル通りセンチメンタルなピアノがリードする端整な#4。ダークな中に、普遍的な美しさを持つサビメロを内包する得意のパターンです。
沈痛なボーカル・パート、霧のような多層白玉シンセ、突如現れる凶暴なギター・リフ、と曲中で様々な表情を見せる#5。
フィルターの掛かったシンセのシーケンスをベースにやがて中近東ムードのストリングス・セクションが被さり、妖しくエキゾチックなムードでアルバムを締めくくる#6。

メタリックさと叙情がもたらすコントラストが明快だった前作と比べると、やや平坦な第一印象ではありますが、先の読めない展開の妙や実は複雑なリズムのアイディアなどマニアックな仕掛けが多数盛り込まれています。RUSHのアレックス・ライフソンが#3でギター・ソロを客演、元HATFIELD AND THE NORTHのデイヴ・スチュワートも参加、と人脈的にも意外な広がりを見せています。

Track List

1. Fear Of a Blank Planet
2. My Ashes
3. Anesthetize
4. Sentimental
5. Way Out Of Here
6. Sleep Together

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カテゴリー: PORCUPINE TREE

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