PAIN OF SALVATION のレビュー

PAIN OF SALVATION / Road Salt One

2010,SWEDEN

スウェーデンのプログレッシブ・ロック・バンドPAIN OF SALVATIONの7thアルバムRoad Salt One。

ブルーズ・ロック風な#1,#2、ドラマティックで悲痛なバラード#3、シンプルなオルガンの白玉をバックにトライバルなムードのボーカルとコーラスで構成された#4、アコースティック・ブルーズ・チューン#5、音楽的な懐の深さを感じさせる、レトロでヨーロピアンな風情漂う哀愁のワルツ#6。と、ダニエル・ギルデンロウ(G/Vo)の情感豊かなボーカルをフィーチュアした楽曲が続く前半戦。
ここで一旦アナログ・レコード・プレイヤーの針が上がる音が入るので、ここまでが”A面”ということなのだろう。

従来からのファンを試すかのような前半戦に対して、後半は幾分プログレッシブ。
静動の起伏を持ったミステリアスなサウンドに屈折した歌唱が乗る#7。
くすんだエレピが主導する中間パートを持つ、ジャムから発展したようなハード・ロック#8。
アルバム中随一のキャッチーなハード・ロック#9。
軽く歪んだエレピによる沈み込んだパートと埃っぽいギターのリフを対比させた#10。深遠なコーラスとツインリードのハーモニーが加わり独特なプログレッシブ風味を醸し出しています。
またもや古いエレピの音色が印象的なバラード#11。メロトロンっぽいクワイヤとストリングスがレトロなムードを増強。
ペダル・トーンにモーダルなメロディを被せ、エスニックで混沌としたなムードに仕上げたPAIN OF SALVATIONらしいプログレッシブ・チューン#12。

これまでの緻密に作りこまれた先進的なサウンドから一転して、70年代風ロックやブルーズ・ロックを下敷きにしたような生々しい作風が衝撃。メンバーのポートレイトを使用したジャケット・アートワーク、アナログ盤のトラッキング・ノイズの挿入、空間系エフェクトのフィーリング、レトロなエレピ/ドラム/ギターなど楽器音、等々、細部にも”70年代風”が貫かれており、作品としての統一性を醸成。
人生における様々な”道”をテーマにした2部作の1枚目ということで、2枚目のRoad Salt TwoはOneの前半路線なのか後半路線なのか、それとも予想もつかない新機軸を提示してくるのか。

Track List

1. No Way
2. She Likes to Hide
3. Sisters
4. Of Dust
5. Tell Me You Don't Know
6. Sleeping Under the Stars
7. Darkness of Mine
8. Linoleum
9. Curiosity
10. Where it Hurts
11. Road Salt
12. Innocence

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