KING CRIMSON / Red
1974,UK
KING CRIMSONのスタジオ7thアルバム Red。
ジョン・ウェットン(B/Vo)中心に他のメンバーがどんどん音量を上げるステージで居場所を失ったデヴィッド・クロスが脱退、残った正式メンバー3人に加え、デヴィッド・クロスを含めイアン・マクドナルドやメル・コリンズなどかつてのメンバーのゲスト参加を仰ぎ制作された70年代KING CRIMSONのラスト・アルバム。
重金属を思わせるギターの上昇フレーズがうねるヘヴィなインスト#1。
ジョン・ウェットンのボーカルをフィーチュアした叙情チューン#2。ゲスト陣のサックスやオーボエが陰影を帯びて良い感じに仕上がってます。
#1のテイストをベースに、キャッチーとも言えるボーカル・パートやサックス・ソロをフィーチュアしたインスト・パートを織り交ぜた#3。
と、アナログA面のここまでをロバート・フリップ(G)はメタル・サイドと表現。
デヴィッド・クロスの軋んだヴァイオリンとサウンドスケープを中心に混沌としたインプロビゼーションを展開する#4。雰囲気モノに終始するギターやヴァイオリンと比べ、よりはっきりとしたフレーズでアンサンブルを牽引するジョン・ウェットンの存在感(と音量)が凄まじい。
そして70年代CRIMSONのラストを飾る#5。メロトロンの寂寥感、叙情的なボーカル・メロディ、哀愁のサックス、屈折した暗黒インスト・パート、暴虐のヘヴィネス・パートと様々なテイストを盛り込んだバンドの最後を飾るにふさわしい集大成的名曲です。
アルバムの発売直前にロバート・フリップが突如解散を宣言。
プログレッシブ・ロックの黎明期から常にシーンをリードしてきたバンドの歴史にひとまず終止符を打つ事に。
Track List
1. Red
2. Fallen Angel
3. One More Red Nightmare
4. Providence
5. Starless
カテゴリー: KING CRIMSON
KING CRIMSONの他の記事
KING CRIMSON / In the Court of the Crimson King
KING CRIMSON / In the Wake of Poseidon
KING CRIMSON / Lizard
KING CRIMSON / Islands
KING CRIMSON / Larks’ Tongues in Aspic
KING CRIMSON / Starless and Bible Black
KING CRIMSON / Discipline
KING CRIMSON / Beat
KING CRIMSON / Three Of A Perfect Pair
KING CRIMSON / Thrak
KING CRIMSON / The Night Watch
KING CRIMSON / The Construkction of Light
KING CRIMSON / The Power To Believe