KING CRIMSON のレビュー

KING CRIMSON / In the Wake of Poseidon

1970,UK

KING CRIMSONの1970年2ndアルバム In the Wake of Poseidon。

マルチ・プレイヤーで音楽的イニシアチブをロバート・フリップ(G)と分け合っていたイアン・マクドナルドが脱退し、新たにメル・コリンズ(Sax/Fl)、キース・ティペット(Pf)、ゴードン・ハスケル(Vo=#3の歌唱)が参加。

前作の延長上の方向性でアルバム・タイトルやヘヴィな#2、メロトロンをフィーチュアした#4など楽曲構成が1stと対を成している所も。
しかし叙情性という部分では、静謐なフォーク#1,#3,#5,#8やメロトロンの洪水サウンドがクリアになった#4のように難解なインプロビゼーションを配し、分かりやすくすっきりした作風で楽曲ごとの焦点が絞り込まれた事が奏功しています。
#6ではポップ・ソングをベースにキースのジャジーなピアノを盛り込み、#7ではホルストの火星をアレンジするなど新機軸も見せています。
メンバーが流動的な状態で制作された事で、収録各楽曲のテイストがバリエーション豊かに拡散してしまっている所を#1,#5.#8の三部作が上手に配置され、アルバムとしての統一感をギリギリでキープしています。

Track List

1. Peace-A Beginning
2. Pictures of a City/42nd at Treadmill
3. Cadence and Cascade
4. In the Wake of Poseidon/Libra's Theme
5. Peace - A Theme
6. Cat Food
7. Devil's Triangle: Merday Morn/Hand of Sceiron/Garden of Worm
8. Peace - An End

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