CATHEDRAL のレビュー

CATHEDRAL / The Garden of Unearthly Delights

2005,UK

英国のドゥーム・メタル・バンドCATHEDRALの2005年8thアルバムThe Garden of Unearthly Delights。

この頃からMySpaceではMetal / Progressive / Experimentalと自称し始めた彼ら。70年代ロック好きなリー・ドリアン(Vo)の趣味が高じてのものなのか、それとも本気なのか。リーのヘタウマ・ムード重視ボーカルを中心に据えた4人編成の限界なのか、わりと似たり寄ったりの楽曲が多いCATHEDRALですが、本作は良く練られてますね。

不気味なSEのオープニング#1から雪崩れ込む#2の音塊がもたらす野蛮なヘヴィ・グルーヴは、思わずヘッド・バンギングを誘発するカッコ良さ。中盤の沈み込む暗鬱パートもナイスです。
オールド・スクールな単音リフが牽引する#3も躍動感たっぷりで序盤から飛ばしてます。ギャズ・ジェニングス(G)が久々に冴えたリフを書き、底辺を支えるレオ・スミー(B)、ブライアン・ディクソン(Dr)のコンビもヘヴィ&グルーヴィ。特にうねるレオのベース・ラインが素晴らしいです。
続く#4はバンド一丸となってブルドーザーのように突き進む得意のシャッフル・ナンバー。今までも良くあったパターンなんですが、馴染みやすいフックが盛りだくさんで楽曲のキャラが立ってますね。
70年代風グルーヴのキャッチーな#5、アコギのアルペジオによるムーディなインスト#6を挟み、超強力な#7が登場。
静かな#6との対比で殺傷力も倍増の3連で刻むリフがカッコ良いアップ・テンポのナンバーです。
典型的CATHEDRALパターンのヘヴィなシャッフルに、生気の欠けた不気味な子供のコーラスを交え新機軸を見せる#8。
そして、女性ボーカルや多彩な展開で26分超!の長尺に挑んだ問題作の#9。
緩急、静動、清濁など様々なムードの小曲が連なる組曲形式。部分部分で思わずハッとする聴き所もあるんですが、全体的な構成度は今イチでしょうか。でも、ベテランとなった今でも新たな境地に挑戦する気概が感じられて嬉しいです。

約5分のブランク後に突如始まる隠しトラックや、青リンゴがデザインされた匂い付きのCDレーベルといった楽しいオマケも最高。さすがリー・ドリアン、ツボを心得てます。

Track List

1. Dearth AD 2005
2. Tree Of Life and Death
3. North Berwick Witch Trials
4. Upon Azrael's Wings
5. Corpsecycle
6. Fields Of Zagara
7. Oro The Manslayer
8. Beneath A Funeral Sun
9. The Garden

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カテゴリー: CATHEDRAL

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