CATHEDRAL のレビュー

CATHEDRAL / Caravan Beyond Redemption

1998,UK

英国のドゥーム・メタル・バンドCATHEDRALの1998年5thアルバムCaravan Beyond Redemption。

意表を突いたカーニヴァルのBGM風SEからアルバムはスタート。ギャリー・ジェニングス(G)によるヘヴィで勢いのあるリフが牽引し、中間部にプリミティブで呪術的なパーカッション・パートを含んだオープニング・チューン#1。
#1の勢いを引き継いだ、シンコペーションが効果的なヘドバン・チューン#2。
ピッキング・ノイズがヘヴィネスを増幅するシャッフルのドゥーム・ナンバー#3。
ワウを絡めたジミ・ヘンドリックス風ファンキーなギター・リフがレオ・スミー(B)、ブライアン・ディクソン(Dr)の繰り出すビッグなリズム上で躍動する新機軸なヘヴィ・サイケ・ナンバー#4。
リー・ドリアン(Vo)のヘタウマ・ボーカルがカッコ良いリフに乗る#5では、中間部のメロトロンによる叙情パートと同名のホラー映画から引用したMCがアクセントになっています。
テルミンを使用したスペイシーで破壊的なオープニングからアッと思わせ、邪悪なリフが淡々とのたうちつつ、自然にグルーヴィなパートに変化する#6。
往年のSABBATHのごとくアコギをフィーチュアしたクリーンなインストゥルメンタル#7。
一転してお得意のヘヴィなシャッフル・ナンバー#8で後半戦スタート。
サイケ・ポップ風な#9。
ブ厚いパワーコードからボーカルとのユニゾン単音リフに変化するリフ主体の70年代風ヘヴィ・ロックな#10。
幽玄なフルートが寂寥感を醸し出すゆったりとしたテンポのヘヴィな#11。
曲の進行をリフの展開に託したヘヴィな#12や#13。

ひねりを加えた#1や#5の展開、#1のオープニングや#13ラストに加え曲中でのSEの使用、#7や#9といったアクセントとなる楽曲の配置、などにアレンジやアルバム構成を周到に練りこんだ跡が伺えます。
やりたいことを追求してきた結果、彼らが影響を受けてきた音楽的ルーツがより鮮明に楽曲へ反映されるようになってきました。

Track List

1. Voodoo Fire
2. Unnatural World
3. Satanikus Robotikus
4. Freedom
5. Captain Clegg
6. Earth Messiah
7. Caravan
8. Revolution
9. Kaleidoscope of Desire
10. Heavy Load
11. Omega Man
12. Dust of Paradise

CATHEDRAL / Caravan Beyond Redemption のレビューを見る

カテゴリー: CATHEDRAL

タグ:

フォローもよろしくお願いします!

Search

Twitter

Facebook

TOP