MAGENTA のレビュー

MAGENTA / We Are Legend

2017,UK

MAGENTAの7thアルバムWe Are Legend。

シンセによるまろやかなサウンドスケープを切り裂いて不安を煽るかのようなスリリングなテーマ・メロディに移行する#1。
パーカッシブなブリッジを経てのボーカル・パートはクリスティーナ・ブース(Vo)のフェミニンな歌唱を活かした抒情テイストでフックとしても充分。その後もベテランらしいスケール感やメロディアスなパートを織り重ねて展開。それぞれのパートのクオリティはさすがのロブ・リード(G/Key)印ながら、各ピースを繋ぎ合わせて長尺26分超の大曲として昇華させるだけの大団円の魅力に乏しく結果的に散漫な印象。
コンテンポラリーでクールな感覚とドラマティックなサビのギャップでリスナーの心を掴む#2。
枯れたギターやくすんだオルガンによるインスト・パートが英国ロックのクラシックに則った手法でクリスティーナのエモーショナルな歌唱とも相性良好。#1とは逆に世界観やムードが一貫しており、楽曲が紡ぐストーリーに引き込まれる。
ギターによる少々ベタな抒情テーマ・メロディや静謐パートが名作Sevenを彷彿させる#3。
シンセの無機的なシーケンス・フレーズと繊細なタッチのピアノがドラマティックな対比を生んでいる。

長尺3曲収録ながら全体の尺は50分を切っており、非常に聴きやすい構成になっている。
特に#2と#3は、展開が巧みで10分超であることを感じさせない充実度。病気からの復帰作としては先にソロThe Lightをリリースしていたクリスチーナもブランクを感じさせない歌唱を聴かせている。

Track List

1. Trojan (26:09)
2. Colours (10:47)
3. Legend (11:32)

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