MAGENTA のレビュー

MAGENTA / Chameleon

2011,UK

ロブ・リード(G/Key)率いるウェールズの女性ボーカル シンフォ・バンドMAGENTAの6thアルバム Chameleon。

シンセのリフからスタートしスケールの大きな展開の中、クリスティーナ・ブース(Vo)の柔らかい声質の歌唱が響く#1。
イントロでしっとりシンフォニックなストリングス・セクションにシンセ・ストリングスが絡み、流行の(?)オート・チューンを掛けたボーカルで意表を突く#2。歌唱パートはコンテンポラリーなテイストでメロディック&キャッチーに進行。ストリングスのオブリガードやクリス・フライ(G)による叙情的なアコギの間奏が強力なフックとなっています。
アコギのアルペジオをバックにした叙情パートとハード・エッジなギターがリードするヘヴィなパートを劇的に対比させた#3。サビにおけるピアノのアルペジオが初期ゴシック・メタル風でもあります。
クリスティーナの美声をフィーチュアしたバラード#4。中間部の静謐なシンセ・ソロからバンド・インし壮大に盛り上がります。
6拍子+4拍子パターンのリズムの仕掛けが耳を惹く#5。ピアノやクワイヤによる荘厳な中間部が、全体に漂う叙情ムードを増強。
Sevenの名バラードAngerを彷彿させる、クリス・フライのアコギ1本による叙情的なインスト・ナンバー#6。
エッジの効いたギターがリードするダークなテイストの#7。
しっとりした中にも爽やかさを感じさせる、コンテンポラリーな質感の#8。

雄大な演奏をバックにクリスティーナの伸びやかな歌唱とスライド・ギターが映える#9。クワイヤにチャイムを絡めたエンディングに向けてのリフレインが感動的。

20分クラスの大作2曲を含む4曲構成に加えヘヴィなエッジとダークな色彩で重苦しさすら感じられた2008年の前作Metamorphosisから一転し、幾分コンパクトにまとめた9曲構成となった新作。
コンパクトな中にキャチーさとプログレッシブな要素を巧く凝縮し、各曲の起承転結がはっきりとまとめられています。
名盤Sevenと同等の出来じゃないですか、これは。

Track List

1. Glitterball
2. Guernica
3. Breathe
4. Turn the Tide
5. Book of Dreams
6. Reflections
7. Raw
8. The Beginning of the End
9. Red

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