DREAM THEATER のレビュー

DREAM THEATER / Falling Into Infinity

1997,USA

DREAM THEATERの4thアルバムFalling Into Infinity。
ミニ・アルバムA Change of Seasonsより加わったデレク・シェリニアン(Key)が引き続き参加。

無機的なテーマ・リフを様々に変奏・発展させて構成したクールなプログレッシブ・チューン#1。
デズモンド・チャイルドが作曲に関わったキャッチーな#2。
ダークなAORといったテイストの序盤からヘヴィに発展する#3。
ジョン・ペトルーシ(G)の繊細なアコギが味わい深いSTING風なAORチューン#4。
ジョン・ミュング(B)の弾き出すダークなベース・ラインに歪みオルガンのバッキング、シンセ・ソロとデレク・シェリニアンの見せ場が多いアルバム随一のヘヴィ・チューン#5。
豊かなメロディとマイルドなサウンドにより、5拍子や7拍子が入り組んだ複雑さを感じさせないインストゥルメンタル#6。
サビのバッキングがTOTOのGirl Goodbyeみたいな12分超のハード・ロック#7。
ジェイムス・ラブリエ(Vo)の伸びやかな歌唱をフィーチュアしたAORチューン#8。
シンセとギターのテクニカルなソロ・パートを待つDREAM THEATER流ロックン・ロール#9。
ドラマティックで美しいバラード#10。
フュージョン風なコード進行でジョン・ペトルーシが弾き捲くるインスト部を挿入した3部構成の組曲#11。

デレク・シェリニアンがメインで弾くオルガンのトーン、複雑で変態的なハッとする切り返しの少ないアレンジ、#4,#8,#10等大人しい楽曲の多さと随所に漂うAOR風味、といったところから、プログレッシブ・メタルはおろか最早メタル的なカタルシスにも乏しく、随分オーソドックスなハード・ロックになったなぁ、という印象が濃いアルバム。
KISSやBON JOVIとの仕事で有名なヒット・メーカー デズモンド・チャイルドの起用、KING’S Xのダグ・ピニックが#7でゲスト・ボーカルで参加、ヒプノシスのストーム・トーガソンによる意味深でいて実は単にインパクト勝負なだけのジャケット・アート、という様々な違和感も含め、ヒットと話題性を求めるレコード会社からの圧力がかなりあったようです。#10なんかもゴリゴリに変態な楽曲群の中に存在した方が、よりその素晴らしさが映えると思うんですが・・・

Track List

1. New Millennium
2. You Not Me
3. Peruvian Skies
4. Hollow Years
5. Burning My Soul
6. Hell's Kitchen
7. Lines In The Sand
8. Take Away My Pain
9. Just Let Me Breathe
10. Anna Lee
11. Trial Of Tears:
i) It's Raining
ii) Deep In Heaven
iii) The Wasteland

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