BLACK SABBATH のレビュー

BLACK SABBATH / Master of Reality

1971,UK

BLACK SABBATHの3rdアルバムMaster of Reality。
前作で試みたリフの積み重ねと意外性を持ったプログレッシブな展開による楽曲構成を推し進めた初期の代表作。

引きずるようなヘヴィなリフをベースにアップテンポな中間部のジャムを内包する#1。
高揚感あるキャッチーなリフとボーカル・パートのヘヴィ・リフが対比する#2。
トラッドっぽい雰囲気でいながらエレキ・ギターを使用したことで独特のニュアンスを持つ#4のイントロ的なインスト#3。
パーカッションが妖しいムードを増幅する怒涛の3連チューン#4はラストの墓場風SEがナイス。
そしてリフ・マスター トニー・アイオミ(G)が別の一面を見せる端整なアルペジオが美しいアコギのインスト#5。
一転して#6は超ド級のヘヴィ・リフをイントロに中間部では叙情的なギター・ソロが印象的なドゥーム・チューン。
そして本アルバムの影のハイライトが#7。ギーザー・バトラー(B)が奏でる淡々としたベース・ラインの上を寂寥感たっぷりなフルートとオジー・オズボーン(Vo)のボーカルが漂う実に英国的な暗さと静寂を持った曲です。シンプルかつヘヴィなリフを持つ#8も中間部のテンポ・チェンジがアクセントとなっています。

楽曲毎の起伏ある展開とアルバム通しての静と動の配置が巧みで、完全にBLACK SABBATHとしてのスタイルを確立した孤高の一枚です。

Track List

1. Sweet Leaf
2. After Forever
3. Embryo
4. Children of the Grave
5. Orchid
6. Lord of This World
7. Solitude
8. Into the Void

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