TRANSATLANTIC のレビュー

TRANSATLANTIC / Bridge Across Forever

2001,USA/UK/SWEDEN

プログレ・スーパー・プロジェクトTRANSATLANTICの2ndアルバムBridge Across Forever。長尺の組曲形式3曲を含む4曲で構成されています。

ストリングス・セクションによる厳かなイントロからシンフォニックに展開、メロトロンが叙情を引き立てるi、ロイネ・ストルト(G)が渋い歌声を聴かせるii、SPOCK’S BEARDみたいなムードのiii、AOR風なiv、iのメロディを様々に加工してリプライズさせ大団円を迎えるv、等々、キャッチーなボーカル・パートとアイディア満載のインストゥルメンタル・パートが繰り広げる起伏に富んだ26分超の大作#1。
続く#2は英国ビート・バンドのようなムードの組曲。
グルーヴィなジャム・セッションから、耳障りが良いわりに捻ったメロディでピート・トレワヴァス(B)とマイク・ポートノイ(Dr)のボーカルが聴けるi、ロイネが独特のコブシを回すii、英国っぽいメロディをニール・モーズ(Key)がパワフルに歌うiiiとiv、ジャジーなムードで#1のメロディを引き継いだロイネの歌唱パートが登場するv、という5部構成。
うっすらとしたメロトロンとピアノをバックに、ニールが抜群の歌唱力で切々と歌い上げる美しく感動的なバラード#3。長尺の組曲に挟まれて、丁度良いアクセントとなっています。
アルバム冒頭のストリングス・セクションをイントロに配した#4は又もや30分に及ぶ大作。
マイクが繰り出す肉弾ビートに乗ったオルガンによるリフから爽やかで明るいムードのボーカル・パートのi、ヘヴィな5拍子のリフに乗り全員がボーカルを分け合うii、ズ太いシンセに導かれて#2のiiiのパート2が登場する英国風なムードのiii、神秘的なムードからストリングス・セクションのメロディを挟んでiのテーマを繰り出すiv、ピートの繊細な歌唱とヘヴィなバンドの合いの手が対比したv、アルバム全てのムードを引継いで感動的に幕を引くvi。
おそらくニール・モーズによるものと思われる壮大なストーリーに沿って、アルバムのメインテーマ・メロディを随所に忍ばせたり、別の組曲の一節を挿入したりと縦横無尽に展開するインテリジェンスなコンセプト・アルバムです。これだけのアイディアを具現化してしまうテクニックとセンスに溢れたメンバーの才能が眩し過ぎます。

Track List

1. Duel With The Devil
i) motherless children
ii) walk away
iii) silence of the night
iv) you're not alone
v) almost home
2. Suite Charlotte Pike
i) if she runs
ii) mr. wonderful
iii) lost and found pt. 1
iv) temple of the gods
v) motherless children / if she runs (reprise)
3. Bridge Across Forever
4. Stranger In Your Soul
i) sleeping wide awake
ii) hanging in the balance
iii) lost and found pt. 2
iv) awakening the stranger
v) slide
vi) stranger in your soul

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