SPIRITUAL BEGGARS のレビュー

SPIRITUAL BEGGARS / Sunrise To Sundown

2016,SWEDEN

マイケル・アモット(G)率いるスウェーデンのクラシック・スタイルなHM/HRバンドSPIRITUAL BEGGARSの9thアルバムSunrise To Sundown。アポロ・パパサナシオ(Vo)加入後3作目。

オールド・スクールなリフにアポロ・パパサナシオのパワフルな歌唱が乗るハード・ロック#1。ワウを効かせた叙情ギター・ソロや躍動感あるペル・ヴィバリ(Key)のオルガンも良い。
ジョン・ロード風オルガンをイントロに配した、ソウルのテイストを導入した第三期DEEP PURPLE風チューン#2。
ダークなイントロから調性の曖昧な埃っぽいIRON MAIDEN風リフを経てアップテンポなハード・ロックを展開する#3。インスト・パートは、ジョン・ロード風のクラシカルなオルガン・パートとトニー・カレイやドン・エイリーを彷彿させるスリリングなシンセ・ソロを聴かせるペル・ヴィバリが活躍。全体的な疾走感やメロディアスさはRAINBOW風なカッコ良いナンバー。
シンプルなリフに被さるマイケル・アモットによる叙情オブリガードが印象的な#4。
ルディック・ヴィット(Dr)の叩き出すビートをベースに進行するブルーズ・ロック・タイプの#5。
シズル感溢れるルディック・ヴィットのハイハット・ワークが光るミディアム・スローのドッシリした#6。中間部にはエフェクトを掛けたボーカルやメロトロンが登場するサイケなパートを挿入し、意外性のある展開を見せる。
ルディック・ヴィットによるメロディックかつヘヴィなドラム・シークエンスをフィーチュアした#7。歌メロはメランコリックなバラードだが、このドラムにより強烈に楽曲のキャラが立っている。
ワイルドなカッティングと鋭く切り込むオブリガード、単音リフがカッコ良いギター・オリエンテッドなモダン・ハード・ロック#8。
メロウなハード・ロックにメロトロンの白玉が加わることで70年代英国ロックが薫り立つ#9。シャーリー・ダンジェロ(B)のメロディアスなランニング・ベースが楽曲に深みを与えている。
エネルギッシュなタテ乗りハード・ロック#10。
アポロ・パパサナシオのエモーショナルな歌唱をフィーチュアした渋いブルーズ・ロック#11。

取り立ててスーパー・プレイヤーが存在するわけではないし、やってることはかつてのレジェンドを彷彿させるオーソドックスなハード・ロック。だが、心に残るギターを聴かせるアイケル・アモットをはじめとした各メンバーの個性豊かなプレイとツボを心得たアレンジでSPIRITUAL BEGGARSならではの世界観が表現されている。

Track List

1. Sunrise to Sundown
2. Diamond Under Pressure
3. What Doesn't Kill You
4. Hard Road
5. Still Hunter
6. No Man's Land
7. I Turn to Stone
8. Dark Light Child
9. Lonely Freedom
10. You've Been Fooled
11. Southern Star

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