CAMEL のレビュー

CAMEL / Rain Dances

1977,UK

CAMELの5thアルバムRain Dances。

ダグ・ファーガソンに代わり元CARAVANのリチャード・シンクレア(B/Vo)が加入。

飛翔感のあるシンセのメロディがThe Snow Gooseを想起させるインストゥルメンタル#1。時折顔を覗かせる叙情がCAMELらしい。終盤のリフレインでは元KING CRIMSONのメル・コリンズ(Sax/Fl)によるむせび泣くサックスでさらに叙情を増量。
リチャード・シンクレアのジェントルな歌唱をフィーチュアした#2。落ち着いたムードの歌唱パートと対照的なジャズ
・ロック的インスト・パートでは変拍子、テンポチェンジを交え躍動感あるアンサンブルを展開。
フレットレス・ベースの滑らかなプレイがアンニュイなムードを醸し出す#3。アンディ・ラティマー(G/Fl/Key)のフ
ルートも加わり静謐な空気の中、シンセのアレンジされたソロが徐々に盛り上げるアレンジでジーンとさせます。
シンセのリフやオブリガードがポップなメジャー・キーの歌物#4。少々くすんだエレピが英国的な佇まい。
緊張感あるイントロから洒落たヒネリを持ったノリの良い歌唱パートに続く#5。様々な音色を使用したシンセのソロが中間部でアクセントになっています。
グルーヴィなベースラインに乗ったマイルドなフュージョン・ナンバー#6。
アンディ・ラティマーがシンセやエレピ、ギターを重ねた、神秘的で美しく儚げなインストゥルメンタル#7。
クールなインスト・フュージョン#8。ギターが主導するメイン・パートに、ピーター・バーデンス(Key)による伸びやかなミニモーグのソロを包含。
#1終盤のメロディを奏でるシンセ・ストリングスのリフレインに泣きのフルートが乗った、アルバムを締めくくる感動のインスト#9。

大仰な演出も無く堅実で淡々とした中に必殺の叙情を持ち込み、楽曲を忘れ得ぬものにするCAMELの方程式にキャッチーなリチャード・シンクレアの声と、ドラマティックなメル・コリンズのサックスが加わり、よりポップで叙情的に。
同時に従来のジャジーなムードも取っ付きやすく変化してきています。

Track List

1. First Light
2. Metrognome
3. Tell Me
4. Highways Of The Sun
5. Unevensong
6. One Of These Days I'll Get An Early Night
7. Elke
8. Skylines
9. Rain Dances

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カテゴリー: CAMEL

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