KULA SHAKER のレビュー

KULA SHAKER / Pilgrims Progress

2010,UK

復活KULA SHAKERの2010年通算4thアルバムPilgrims Progress。

アロンザ・ベヴァン(B)がベルギーの森の中に所有する納屋をスタジオに改装し、そこでレコーディングされました。

チェロを導入したメランコリックな#1。
マンドリンとリコーダーの素朴でかわいい音色が印象的な、どこか懐かしい感じのする#2。ハーモニカのソロもいい感じです。
従来よりちょっとレイドバックしてますが、典型的なKULA SHAKER風サイケでグルーヴィな#3。
牧歌的フォークからサイケ・ロックに展開する#4。
シタールとタブラをフィーチュアしたエキゾチックなフォーク#5。
クリスピアン・ミルズ(G/Vo)の生々しい歌唱が冴えるフォーク#6,#7。
テープ逆回転SEから始まるインド風味のサイケ・ポップ#8。
リバーヴの感じが60年代ビート・ポップっぽい#9。
冒頭のハープあるいはオートハープのような不思議な音色が印象的なインストゥルメンタル#10。エレキ・ギターが入ると西部劇のサントラみたいな雰囲気になって、これもちょっと懐かしい感じ。
マンドリンの音色が神秘的に響くミステリアスなナンバー#11。
モジュレーションを掛けたギターの浮遊感と、メロトロンか足踏みオルガンのようなサイケなトーンが耳に残るフォーク#12。終盤はチャーチ・オルガンが荘厳に物悲しいフレーズを提示。このフレーズがリフレインし、ドラマティックにアルバムの幕を引きます。

グルーヴィに弾けるロック・チューンやお馴染みインド風味がほとんど無くなり、欧風フォークロアなアコースティック路線の楽曲が多く収録されているのは、喧騒から遮断されたレコーディング環境にもあるのかもしれません。
今まで派手な楽曲の陰に隠れがちながらも確かに存在した、KULA SHAKERが持つアナザー・サイドに焦点を当てた作風で、フォーク&トラッドなテイストの3rdアルバムをウェールズのコテージで作曲したというLED ZEPPELINのエピソードを想起させます。クリスピアンによると次回作は思いっきりインド風味にする(こればっか訊かれる事にイヤになっての逆に皮肉かもしれませんが・・・)とのことですが、本アルバムもなかなか味があって良いですよ。

Track List

1. Peter Pan RIP
2. Ophelia
3. Modern Blues
4. Only Love
5. All Dressed Up
6. Cavalry
7. Ruby
8. Figure It Out
9. Barbara Ella
10. When A Brave Meets A Maid
11. To Wait Till I Come
12. Winters Call

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