BAROCK PROJECT / Seven Seas
2019,ITALY
イタリアのプログレッシブ・ロック・バンドBAROCK PROJECTの6thアルバムSeven Seas。
ストリング・セクションを絡めて静と動を行き来するスケールの大きなシンフォニック・ロック・チューン#1。
ジャキジャキした7拍子のギター・リフがリードするキャッチーな北米プログレ・ハード風ナンバー#2。
一転してロマンティックなピアノが主導するヨーロピアン・テイストの#3。抒情的かつ印象的なモチーフを彩りを変えながら巧みに展開。シンセやオルガンによるスリリングな・インスト・パートを内包した構成力も見事。
徐々に盛り上がるドラマティックな構成にロックのダイナミズムとクラシックの端正さを融合したエピック・チューン#4。
バロック調のアコギとストリングスが端正な彩を加え、感傷的な中にも炭火のような温かさを持つ歌メロをフィーチュアした小品#5。
瑞々しいサウンドスケープから内省的な歌唱パートやアナログ風シンセが唸るインスト・パートを経て美しく感動的にエンディングへと展開する11分超の#6。
アコギをバックにしたジェントルな弾き語りからロック・パートに移行、スペイシーなシンセを交えて空間的な広がりを見せたかと思うとギター/シンセ/ベースのユニゾンで早いパッセージを聴かせる超絶パートで度肝を抜く#7。
イタリアらしい歌心ある美メロをアコギやピアノ、ストリングスがドラマティックに支えるバラード#8。
地中海的な明るさを持つポップ・チューン#9。
シンセを中心にエレクトリック楽器がリードするコンテンポラリーなロック・チューン#10。
アルバムのラストを飾る感動的なバラード#11。
冒頭の2曲を聴いた段階でだいぶ作風が変わったか?と思わせるも、#3以降からお馴染みのBAROCK PROJECT節が炸裂。トータルで見た場合、音楽性やスケールがさらに拡張していることに唸らされる。
クラシックの端正さや構築美に豪放なロックをモダンなセンスで融合し独自のプログレを推進。一人でピアノ・リサイタルもやっちゃう位の本物の音楽家ルカ・ザッビーニの才能に驚きっ放し。
– Luca Zabbini / keyboards, acoustic guitar, vocals
– Francesco Caliendo / bass
– Marco Mazzuoccolo / electric guitars
– Eric Ombelli / drums, percussion
– Alex Mari / lead vocals, acoustic guitar
Track List
1. Seven Seas
2. I Call Your Name
3. Ashes
4. Cold Fog
5. A Mirror Trick
6. Hamburg
7. Brain Damage
8. Chemnitz Girl
9. I Should Have Learned To
10. Moving On
11. The Ones
カテゴリー: BAROCK PROJECT