WHITE WILLOW のレビュー

WHITE WILLOW / Signal To Noise

2006,NORWAY

ノルウェーのプログレッシブ・フォーク・バンドWHITE WILLOWの5thアルバムSignal To Noise。

メロトロンやフルートが織り成すダークなバッキングに、中低音域を中心にした情感たっぷりの女性ボーカルが乗る暗鬱ゴシック・チューン#1。サビでは激しさを増すバッキングに合わせてハリのあるトーンに声を変化させ、抑えた感情を一気に開放するかのレンジの広さも披露。
暗い叙情を漂わせた変拍子リフレインから優しいムードに一転、静かなパートでのウィスパー風歌唱を中心にしたセルフ・ハーモニーが美しい#2。終盤ではエンジェリック・ヴォイスによる美麗スキャットも登場。
ギターを中心に屈折したメロディで綴るダークで妖しいインストゥルメンタル#3。
爽やかと言っても良いくらい軽やかなサウンドにキュートな歌唱が乗るキャッチーなナンバー#4。くすんだオルガンやメロトロンが巧みに挿入されており、単なるポップに止まらない不思議な心地良さを演出しています。
中間部にヴィンテージ風シンセのソロを中心にしたプログレッシブなインスト・パートを内包した、ピアノのメランコリックなテーマ・メロディが印象的な9分超のドラマティックな叙情ナンバー。ここぞのクライマックスではメロトロンを惜しげもなく大放出。
アコギとエレキのダブルトラックによるアルペジオが透明感たっぷりな、ゆったりしたテンポのフォーク・ナンバー#6。メロトロンの清涼感が良い感じです。
悲哀に満ちたギターのメロディをメロトロン・ストリングスが支えるメランコリックなインストゥルメンタル#7。転調しまくるバックに合わせたテクニカルなシンセ・ソロと表情を変えるメロトロンのトーンも聴き所です。
エキゾチックなメロディや叙情メロディを上手く融合させた、コンテンポラリーな感触を持つ#8。
ドローン音をベースに枯れたエレキ・ギターがモーダルなメロディを爪弾くインスト小品#9。

前作ではゴシック・メタル風なテイストも加味しながらより普遍的なサウンドに変化してきたWHITE WILLOW。今回も看板は女性ボーカルですが、Sylvia ErichsenからTrude Eidtangにメンバー・チェンジ。彼女の時にコケティッシュな幅広い表現力が、より洗練されたバンド・サウンドと見事にマッチしています。

Track List

1. Night Surf
2. Splinters
3. Ghosts
4. Joyride
5. The Lingering
6. The Dark Road
7. Chrome Dawn
8. Dusk City
9. Ararat

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