GENESIS のレビュー

GENESIS / The Lamb Lies Down on Broadway

1974,UK

GENESISの7thアルバムThe Lamb Lies Down on Broadway。

前作で見せた各メンバーによる演奏技術の向上はフロントマン ピーター・ゲイブリエル(Vo)の焦りを招き、彼主導のコンセプト・アルバム制作のきっかけとなった。しかしその結果、ストーリーを描き切る事でさらにプレイ面の充実を証明することになってしまうのだから皮肉なものです。

物語はゲイブリエル作による奇妙な現代的ファンタジー。古典寓話の色合いが強かったこれまでとは違う題材への取組みが、クールな質感の音像となって表現されています。
クライマックスは印象的なオルガンのリフがフェードインしてくるDISC 1 #5と3部構成のDISC 2 #7。どちらもポルタメントが気持ち良いトニー・バンクスのシンセ・ソロでは前作でも見せた規則性ある反復フレージングに表情が加わり、さらに味わい深いものになっています。
又、DISC 1 #5終盤のバンド全体の息の合ったアッチェレランドが主人公の追い詰められた心象を表現しきっています。
トニー・バンクスの見せ場DISC 2 #10の弾きまくりもナイス。同じモチーフの明暗バージョンとしてDISC 1 #1とDISC 2 #9を鏡のように配するアルバム構成も素晴らしい。
勿論、DISC 1 #8,#10,#11、DISC 2 #3,#5のように叙情性も適度に配置されてます。

Track List

DISC 1
1. Lamb Lies Down on Broadway
2. Fly on a Windshield
3. Broadway Melody of 1974
4. Cuckoo Cocoon
5. In the Cage
6. Grand Parade of Lifeless Packaging
7. Back in N.Y.C.
8. Hairless Heart
9. Counting out Time
10. Carpet Crawlers
11. Chamber of 32 Doors

DISC 2
1. Lilywhite Lilith
2. Waiting Room
3. Anyway
4. Supernatural Anaesthetist
5. Lamia
6. Silent Sorrow in Empty Boats
7. Colony of Slippermen: The Arrival/A Visit to the Doktor/The Raven
8. Ravine
9. Light Dies Down on Broadway
10. Riding the Scree
11. In the Rapids
12. It

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