FLYING COLORS のレビュー

FLYING COLORS / Second Nature

2014,USA

ニール・モーズ(Key)、スティーヴ・モーズ(G)、マイク・ポートノイ(Dr)というビッグ・スター3人を含む5人組アメリカン・バンド FLYING COLORSの2ndアルバムSecond Nature。

SPOCK’S BEARD風のフックと起伏ある展開を持つ12分超のプログレッシブ・チューン#1。テーマ・メロディにギターが絡む部分は、ギターの音色とフレージングにもう少し粘りがあればTRANSATLANTICのようだ。エンディングではプログレ然としたアンサンブルを展開。
キャッチーなフックを持つノリの良いロック・チューン#2。
左右チャンネルのギターによる掛け合いバッキング・リフがリードする#3。
ケイシー・マクファーソン(Vo)のファルセットがアクセントとなる美しいメロディの王道バラード#4。
本編4拍子に対する3拍子のリズムに乗せたユニークなメロディによるRUSH風のイントロから始まり、超キャッチーなサビへ展開する北米プログレッシブ・ハードの流れを汲む#5。
爽やかなポップ・チューン#6。
ケルトのダンス・ミュージックのようなリフレインが耳に残る新機軸プログレ・ポップ#7。終盤の5拍子が印象的なフックとなっている。
PINK FLOYDのDark Side of the MoonやDREAM THEATERのThe Spirit Carries Onを彷彿させる、The McCrary Sistersによるゴスペル風女性コーラスをフィーチュアした感動のバラード#8。
ミステリアスなI、落ち着いたムードのII、大陸的な雄大さを感じさせるIIIなど3パートから成る11分超の組曲#9。

プログレのテイストを滲ませたアメリカン・ロックに軸足を置いたデビュー・アルバムより、若干プログレかつシンフォニックな要素を増量。
しかし音像は湿った欧州風とは趣を異とする乾いたものであり、メロディに仄かにカントリーのテイストを感じさせる部分があったりするところはやはり北米ならではのもの。
メンツから期待されるプログレ感やテクニカル感を前面に出さず、ボーカルもこれといった特長が無いタイプなのでどうしても地味に聴こえるが、ベテランらしい堅実なアンサンブルで楽しくロックしている様子が伺えるので、つまりはそういう方向性なのだろう。
凡庸な楽曲もあるが、#1、#5、#8といった突出した曲を作れるあたりはさすがプロ中のプロ。
キャッチーでクールなジャケット・デザインは、RUSHや最近のDREAM THEATERでお馴染みのヒュー・サイムによるもの。

Track List

1. Open Up Your Eyes
2. Mask Machine
3. Bombs Away
4. The Fury of My Love
5. A Place in Your World
6. Lost Without You
7. One Love Forever
8. Peaceful Harbor
9. Cosmic Symphony
I. Still Life of the World
II. Searching for the Air
III. Pound for Pound

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