BOSTON のレビュー

BOSTON / Walk On

1994,USA

トム・ショルツ(G/Key)のライフワーク・プロジェクトBOSTONの1994年4thアルバムWalk On。

オルガンとミュート気味のギターが徐々にフェードインし、ピック・スクラッチを合図にバンド・インするマイルドなメロディアス・ハード・チューン#1。リッチなクリーン・ギターのアルペジオに乗るフラン・コスモ(Vo)の声はブラッド・デルプと比べると若干ハスキーですが、サビのハイトーンもまずまず出ており安心。ギター・ソロではトムが珍しくアーミングを使ったりしている所もちょっとした変化かも。
ドライヴしたギターのバッキングに爽やかなサビが乗るBOSTON定番のロックン・ロール#2。
インストゥルメンタル・パートのギターのハーモニーが美しい、シンセ・ストリングスをイントロに配したバラードの#3。
そして、Walk On メドレーと題された#4~#7。
アルバム中間部にこうした構成を持って来るのもまさにCD全盛時代ならでは、ということでこんな部分にも8年の歳月を感じます。
抑えたトーンによるギターのフリーな独奏がディストーションONと同時にフレーズも激しく変化する#4。
そのムードを引き継ぎ、スウィングしたカッコ良い単音リフが登場、メドレーのメイン・チューンであるBOSTON王道パターンのドライヴ感満点なブギ#5へ。
#5のインストゥルメンタル・パート的な#6はジャムが一旦ストップし、クラシカルなオルガンとピック・スクラッチのシャワー、ギターのオーケストレーションで壮大に盛り上がるアルバム随一のハイライト。
続いて再びブギに戻る#7と、構成もクール。
スペイシーなインストゥルメンタル・パートを持つ#8。
美しいコーラス・ハーモニーをフィーチュアした#9。
ロックマンを通したギターのファットなリフとハンド・クラップが往年のBOSTONサウンドを想起させる#10。

ブラッド・デルプが自身のバンド活動の為レコーディングには不参加(作曲には絡んでいる)となり、代わりにフラン・コスモが歌っていたり、#3にてシンセ・ストリングスが導入され”No Synthesizers Used”のクレジットが初めてはずされたりと、さすがに8年も間が空くと色々な変化があるもんですが、BOSTONサウンドは不変です。

Track List

1. I Need Your Love
2. Surrender To Me
3. Livin' For You
4. Walkin' At Night
5. Walk On
6. Get Organ-ized
7. Walk On (Some More)
8. What's Your Name
9. Magdalene
10. We Can Make It

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