SPIROGYRA のレビュー

SPIROGYRA / Bells,Boots and Shambles

1973,UK

ブリティッシュ・フォーク・ロックの名バンドSPIROGYRAの1973年3rdアルバムBells,Boots and Shambles。
この時点で正式メンバーは全曲を手がけたマーティン・コッカーハム(Vo/G)、バーバラ・ガスキン(Vo)の2名のみで、過去の在籍メンバーやゲストのヴァイオリン、フルート等のプレイヤーを加えて制作されています。

アコギのアルペジオからフルートやチェロが幽玄に絡みドラマティックに展開するプログレッシブ・フォークの#1。
バーバラの天使のような歌声がアコギ、フルート、チェロによる厳かな伴奏の中に映える英国叙情満点の#2。
マーティンが歌うアメリカンなムードのフォークにバーバラの雲間から光差すような神々しいスキャットが清涼感をもたらす#3、後半は一転してバーバラがメインの叙情フォークになってます。
ピッコロ・フルートとアコギのシンプルな伴奏にバーバラのボーカルが乗る美しすぎる小品#4。
ドリーミーな中に屈折したムードを織り込んだ#5。
マーティンの歌う穏やかな#6。
疾走するアコギのパートからトランペットとバーバラのスキャットによるメイン・テーマのリフレインでドラマティックに幕を引く組曲形式の#7。

マーティンのアクの強いボーカルは好き嫌いが分かれそうな部分ではありますが、その存在がバーバラの儚げな美声をより一層輝かせると共に絶妙な陰影と起伏をアルバムにもたらしています。

Track List

1. Furthest Point
2. Old Boot Wine
3. Parallel Lines Never Seperate
4. Spiggly
5. Everyday Consumption Song
6. Sergant Says
7. In the Western World

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