FAIRPORT CONVENTION のレビュー

FAIRPORT CONVENTION / Unhalfbricking

1969,UK

英国のフォーク・ロック・バンドFAIRPORT CONVENTIONの1969年3rdアルバムUnhalfbricking。

ボブ・ディランのカヴァー#2、#7、#8でアメリカのフォークを吸収しながらも、オリジナルの#1やサンディ・デニー(Vo)の抑揚を効かせた歌唱が映える自身のペンになる5拍子の#3では英国的な翳りも感じさせています。トラッドのエレクトリック・アレンジに挑戦した#4では一貫してモーダルなムードの中、後半のギターとゲストのデイヴ・スウォーブリックによるフィドルのインプロビゼーションを盛り込んだ独自解釈で11分超の大作に仕上げています。メンバー全員が代わる代わるリード・ボーカルを取る#8では、ディラン・ナンバーをバンドに伝えたと思しきゲストのアメリカ人フォーク・シンガー マーク・エリントンが最初のヴァースを歌っております。アルバム通しての一貫性は感じれませんが、様々な要素に貪欲に取り組みオリジナリティを確立していく過程が感じられます。

Track List

1. Genesis hall
2. Si tu dois partir
3. Autopsy
4. A Sailor's life
5. Cajun woman
6. Who knows where the time goes?
7. Percy's song
8. Million dollar bash

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FAIRPORT CONVENTION / Liege & Lief

1969,UK

FAIRPORT CONVENTIONの1969年4thアルバムLiege & Lief。

オリジナルの#1、#4、#8以外の全てがトラッドで、彼らが本格的にトラッドのエレクトリック・アレンジに挑戦した歴史的なアルバムと位置付けられています。
展開が変わる後半のインスト・パートでリチャード・トンプソン(G)のエレキ・ギターとバトルを繰り広げる#3、THIN LIZZYもBlack RoseでやっていたRakish Paddyなどを含む楽しいダンス曲のメドレー#6など、前作のゲスト参加から正式メンバーに昇格したデイヴ・スウォーブリック(fiddle)のフィドルが大活躍。
そんなインスト陣に負けじと、サンディ・デニー(Vo)も表現力豊かなボーカルで聴き手を引き込みます。
神秘的なムード漂う#2や独特の拍子がなんとなく緊張感をもたらす#7など、割とコード固定のモーダルな展開で抑揚の出しにくいトラッドのエレクトリック・アレンジではありますが、微妙に唱法を使い分けたボーカルが非常に魅力的です。
でも個人的には、サンディ・デニーが書いた牧歌的なPOPチューン#1やリチャード・トンプソン作の優しいムードな#4、叙情的な#8といったオリジナル曲の方が、リラックスして伸び伸びと歌ってる感じがして好みだったりしますね。

Track List

1. Come All Ye
2. Reynardine
3. Matty Groves
4. Farewell, Farewell
5. Deserter
6. Medley: The Lark in the Morning/Rakish Paddy/Foxhunters' Jig/Toss The Feathers
7. Tam Lin
8. Crazy Man Michael

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