WETTON DOWNES のレビュー

WETTON DOWNES / Icon II – Rubicon

2006,UK

ジョン・ウェットン(B/Vo)とジェフ・ダウンズ(Key)によるユニットWETTON DOWNESの2ndアルバムIcon II – Rubicon。

勇壮なハード・ポップにシンセ・ストリングスの80年代風アレンジがマッチした#1。
後に再結成ASIAのアルバムでも取り上げられたカッコ良いハード・ポップ#2。DURAN DURANのHungry Like the Wolfを彷彿させるシンセの”ポップコーン”風シーケンス・フレーズを筆頭に、これも80年代風アレンジが懐かしくも良い感じ。
クラシカルな盛り上がりを見せる、ピアノとチェロが印象的なバラード#3。
そして今回の目玉はオランダのゴシック・メタル/アンビエント・バンドGATHERINGのアネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)を招いてのデュエット・ナンバー#4,#5。
特に#4は、GATHERINGではなかなか聴けないベタな哀愁の美メロを情感たっぷりにクリアな美声で歌うアネクが素晴らしい。よくぞアネクを抜擢しそれどころかさらに、ファンが聴いてみたかったであろう曲調を選択したジョン・ウェットンに、感謝すると共にその慧眼に感服。その後も、アネクがGATHERINGを脱退後にリリースした作品にジョン・ウェットンが参加したりと、2人の交流は続いているようでファンとしてもうれしい限りです。
フィドルが牧歌的フレーバーを醸し出すリラックスしたポップス#6。
淡々としたリズムをバックにシリアスなムードで統一した#7。
サビのブ厚いコーラス・ハーモニーが美しいパワー・バラード#8。ジョン・ミッチェル(G)がギター・ソロで良い仕事をしています。
クラシカルで大仰なオープニング、スケールの大きなサビを持つ#9。終盤にかけてどんどんシンフォニニックに上り詰めていきます。
雄大なサビのバラードで締めくくる#10。

2人が少年時代から馴染んだ教会音楽由来の端整なメロディを軸にしたハード・ポップに、元BUGGLESの出自を物語るジェフ・ダウンズによる80年代テイスト溢れるシンセ・アレンジ、元ELOのヒュー・マクドウェル(Cello)の艶やかなチェロ、そしてゲストの歌姫とジョン・ウェットンのデュエット、というWETTON DOWNESのフォーマットが固まってきました。

Track List

1. The Die is Cast
2. Finger on the Trigger
3. Reflections (of my life)
4. To Catch a Thief
5. Tears of Joy
6. Shannon
7. The Hanging Tree
8. The Glory of Winning
9. Whirlpool
10. Rubicon

WETTON DOWNES / Icon II – Rubicon のレビューを見る

WETTON DOWNESの他の記事

フォローもよろしくお願いします!

Search

Twitter

Facebook

TOP