QUELLA VECCHIA LOCANDA のレビュー

QUELLA VECCHIA LOCANDA / Il Tempo Della Gioia

1974,ITALY

イタリアのプログレッシブ・ロック・バンドQUELLA VECCHIA LOCANDAの2ndアルバムIl Tempo Della Gioia。

マッシモ・ロセリ(Key)のピアノとレイモンド・マリア・コッコ(G/Fl)のアコギが織り成す端整なムードに切れ込んでくるクラウディオ・フィリーチェ(Vln)のヴァイオリンで幕を開け、叙情的なパートの繊細さとボーカルが歌い上げるサビに続くクラシカルなストリングス・パートでの力強さとの対比がドラマティックな#1。
フルートとヴァイオリンに典雅なハープシコード、さらにクワイヤが加わり、マイナーなメロディでクラシカルに盛り上がるインストゥルメンタル#2。
イタリアらしい叙情メロディの序盤からクールなジャズ・ロック・パートを経て、シンセ、ヴァイオリン、フルート、ギターがそれぞれの見せ場を用意しながらスリリングなアンサンブルを聴かせる器楽パートに至るプログレッシブ・チューン#3。ベースがなかなかのグルーヴで底辺を支えています。
メロディ、バッキング、ソロと、ヴァイオリンが前面に出たクラシカルな序盤から、ブルージーなバッキングに乗ったクラリネットやピアノのソロ・パートを経て、叙情と熱情が交錯するボーカル・パートに発展する9分超の組曲的な大作#4。
異教の混声クワイヤのような妖しいムードのイントロ、枯れたアコギのアルペジオとフルートがもたらす何とも言えない寂寥感、不安感を煽るミステリアスなメロディのボーカル・パート等で構成されたプログレッシブ・ジャズ・ロック#5。

クラシカルな端整さと破天荒なジャズ・ロック的アンサンブル、静寂の中の叙情とラテンの血が騒ぐ情熱パート。全編一貫したトーンで様々な表情を見せる、確かなテクニックに裏打ちされた抜群のアンサンブルが素晴らしいです。

Track List

1. Villa Doria Pamphili
2. A Forma Di
3. Il Tempo Della Gioia
4. Un Giorno Un Amico
5. E Accaduto Una Notte

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