OZZY OSBOURNE のレビュー

OZZY OSBOURNE / Bark at the Moon

1983,UK/USA

OZZY OSBOURNEの3rdアルバムBark at the Moon。

ランディ・ローズ亡き後、ブラッド・ギルスやバーニー・トーメを伴いまさに”SHOW MUST GO ON”なツアーを行っていたオジー・オズボーン(Vo)が新作で誰をギタリストに迎えるのかが注目されましたが、さすがオジー、又やってくれました。
白羽の矢が当たったのは、LAでROUGH CUTTやRATTなどLAメタル周辺バンドへの在籍経験もある実力者ジェイク・E・リー(G)。

開放弦ルート刻みとストレッチしたフィンガリングによるコード・ワークを駆使した実は複雑な疾走リフと、ピッキング・ハーモニクスがアクセントとなったソロが聴き所の#1。
ソフトな叙情チューン#2。
硬質なリフがリードする#3。合いの手のようなドン・エイリー(Key)のシンセ・フレーズがシリアスなムードの中、少々場違いな感じも。ジェイク・フェイクのひとつ擬似ディレイから雄大に始まり、最後は駆け上がるフレーズで締めるソロが見事な完成度。
ドラマティックなギター・ソロ・パートを内包したシンプルなオジー流ロックン・ロール#4。
鐘の音、クワイヤ、チャーチ・オルガンによる荘厳なムードのイントロから邪悪なリフの疾走メタルに展開する#5。ソロではジェイクのモーダルなフレージングがカッコ良いです。
前作のタイトル・トラックに続き、又もやELOのストリングス・アレンジでお馴染みルイス・クラークがゴージャスなアレンジを施した甘いラブ・ソング#6。実はBEATLESファンであるオジーの正直なメロディアス志向が表れた影の名曲です。
この#6から、キャッチーなシャフル・ナンバー#7、ミュートした16分音符のリフが印象的なプログレッシブなエピック・チューン#8と来る終盤の流れが前作を彷彿させます。

ジャケット・アートでは特殊メイクまで施してやる気満々のオジーの期待に見事に応え、ホラーなムードを醸したソリッドなリフ・ワークとソング・ライティングでジェイクが大貢献。
キッチリした譜割のリフやソロのフレージングに、ネック・ベンドによる擬似アーミングなど、”ジェイク・フェイク”を駆使したトリッキーなオブリガードなど、ランディのエモーショナルなテイストとは又違った構築されたテクニカルな美を感じさせるプレイが新鮮です。

Track List

1. Bark At The Moon
2. You're No Different
3. Now You See It (Now You Don't)
4. Rock 'n' Roll Rebel
5. Centre Of Eternity
6. So Tired
7. Slow Down
8. Waiting For Darkness

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