LANDBERK / Indian Summer
1996,SWEDEN
スウェーデンのプログレッシブ・ロック・バンドLANDBERKの3rdアルバムIndian Summer。
物憂げなボーカルとメロトロンも交えつつ暗く屈折したバッキングで淡々と進行する#1。
さらに沈んだトーンからスタートし、エフェクトを掛けたボーカルや静謐かつ幽玄なメロトロン、サイケな凶暴性と繊細なタッチを見事にコントロールしたレイネ・フィスケ(G)のギターが耽美な彩りを添える暗黒シンフォ#2。
暴発寸前に歪んだギターによるタテ乗りサイケ風リフからメランコリックな歌唱パートに移行する#3。
アコギや控え目なメロトロンがたゆたう霧のようなバッキングをベースに、優しい歌メロをフィーチュアした#4。
グルーヴィなリズムが陶酔感をもたらすダークなサイケ・ポップ#5。
急かすようなスネアのヒットが息苦しい緊張感を聴き手に与える#6。
殆ど弾かないのに存在感あるギターと沈鬱なボーカルによるユニゾンに妖しくカラフルなフックを交えて展開。後半のゲスト女性ボーカルをフィーチュアしたクールでメランコリックなリフレインは、後のPAATOSのプロトタイプのようでもある耽美シンフォ・チューン#7。
Indian Summer=小春日和でありながら、孤独に凍えるようなギターと消え入るようなボーカルによる寂寥感に満ちたデュオ#8。
メロディはメランコリックなのに決して大仰にならず、クールな一線を越えないストイックさはニュー・ウェーヴを通過したものにしか出せない独特のプログレ。
暗く凍てつく北欧の冬を想起させながら、何故か炭火のような暖かさも内包した独特のオーガニックなサウンドは、レイネ・フィスケとステファン・ディムレ(B)が後に結成するPAATOSに継承されることになる。
Track List
1. Humanize
2. All Around Me
3. 1st Of May
4. I Wish I Had A Boat
5. Dustgod
6. Dreamdance
7. Why Do I Still Sleep
8. Indian Summer