KINO のレビュー

KINO / Radio Voltaire

2018,UK

フランシス・ダナリーに代えてジョン・ミッチェル(G/Vo)をフロントに据えた再結成IT BITESのプロトタイプとなった2004年結成プロジェクトKINOの2ndアルバムRadio Voltaire。

内省的なムードがジョン・ミッチェル個人プロジェクトLONELY ROBOTに近いメロウな#1。ダイナミックかつテクニカルなドラムを聴かせるのはFROST等でのジョン・ミッチェルのバンド・メイトであるクレイグ・ブランデル(Dr)。
ダークだがどこかユーモラスなギター・リフとピッチ・ベンドやポルタメントを駆使したジョン・ベック(Key)らしいカラフルなシンセが印象的な#2。
ジョン・ミッチェルの切々とした歌唱をフィーチュアした美バラード#3。
アンニュイなサビのコーラスに英国的ペーソスを含むキャッチーなバンド・チューン#4。
シンセのシーケンスがリードするモダン・ポップ・チューン#5。
爽やかで繊細なアコギ・バラード#6。
古き良きテイストの歌唱パートと対比するシンフォニックな中間インスト部を持つ#7。
ピアノとサウンドスケープをバックに配したバラード小品#8。
5拍子に乗せた奇妙なメロディからカッコ良い怒涛のサビに移行するプログレ・ポップ#9。
深みのあるメロディが染みるバラード#10。メロトロン風シンセの浮遊感やインスト・パートの壮大なオーケストレーションも良い。
神秘性を持った静寂の序盤から分厚い音像のインスト部に展開する#11。

テクニカルなモダン・プログに90年代風カラフルなシンセをコーティングしたIT BITESタイプでありながら、全体的にリラックスしたテイストで刺々しい緊張感は皆無。シリアスで緻密なIT BITES、モダンかつスタイリッシュなFROST、スペイシーで抒情的なジョン・ミッチェル個人プロジェクトLONELY ROBOTと意識的に差別化を図りKINO=プログ・ポップ・バンドとしての独自テイストを演出。

ジョン・ベックはゲスト扱いのため、今作ではユニークなサウンドの一端にその面影が浮かぶ程度でアレンジなどは予めジョン・ミッチェルがほぼほぼ作りこんでいたのではないかと思われる。
メンバー各人が色々と掛け持ちで忙しい人達なのでパーマネントな活動は難しそうだが、次があれば個人的にはジョン・ベックに昔のようなトンがったシンセ・サウンド及びプレイを期待したい。

Track List

1. Radio Voltaire
2. The Dead Club
3. Idlewild
4. I Don't Know Why
5. I Won't Break So Easily Any More
6. Temple Tudor
7. Out of Time
8. Warmth of the Sun
9. Grey Shapes on Concrete Fields
10. Keep the Faith
11. The Silent Fighter Pilot

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カテゴリー: KINO

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