FIELDS のレビュー

FIELDS / Fields

1971,UK

英国のプログレッシブ・ロック・バンドFIELDSの唯一作Fields。

元RARE BIRDのグレアム・フィールド(Key)、アラン・バリー(G/B/Vo)、アルバムLizardでプレイした元KING CRIMSONのアンディ・マカロック(Dr)からなる3人組。

レズリーを効かせたダーティなハモンド・オルガンが唸りを上げ、クラシカルなアルペジオに移行するELPタイプの#1。
アメリカナイズされた時期のSTRAWBSみたいなポップな#2。
ピアノのバッキングがリードする清楚な曲調に反してうねるレズリーとドタバタしたドラムが印象的なバラード#3。
トーキング・ドラムとモーダルなメロディを活かしたトライバルな序盤からキャッチーに展開する#4。
ゆったりとしたオルガンのロングトーンをフィーチュアした、どこか東洋的なテイストも感じさせるインストゥルメンタル#5。
緊張感あるオルガンのリフを中心に畳み掛けるインスト・パートの動、叙情メロディを含むボーカル・パートの静、と対照的なテイストを融合させたプログレッシブ・チューン#6。
レイドバックした#7。
アコギのアルペジオをバックにした田園風叙情フォークの小品#8。
オルガンと特にエレガントなピアノのトーンの存在でドロ臭くなく仕上がったブルーズ・ロックの#9。
クラシカルでドラマティックなオープニングから、アリア、もしくはPROCOL HARUMから拝借した下降フレーズが安直な印象を与えつつも、聴き応えのあるアレンジで予測不能な展開を見せるインストゥルンメンタル#10。

メインがオルガンで、しかもクラシカルなフレーズを織り込んで迫ってくるあたりはELPの影響大と言えそうですが、#2,#7などの独特なポップ・チューン、バンドというよりはソロっぽい#5,#8などの存在が音楽性の幅広さを物語ると同時に、アルバムの印象を散漫にしてしまっているきらいも。何でもありな70年代っぽさという観点から見れば、まさしく見本のようなアルバムなんですが。

攻撃性と叙情性を併せ持った#1,#6,#10あたりの楽曲が彼らの真骨頂だと思うんですが、バンドはあえなくアルバム1枚で消滅。

Track List

1. A Friend Of Mine
2. While The Sun Still Shines
3. Not So Good
4. Three Minstrels
5. Slow Susan
6. Over And Over Again
7. Feeling Free
8. Fair Haired Lady
9. A Place To Lay My Head
10. The Eagle

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