KARMAKANIC のレビュー

KARMAKANIC / In A Perfect World

2011,SWEDEN

THE FLOWER KINGS/AGENTS OF MERCYのヨナス・レインゴールド(B)、AGENTS OF MERCYのラレ・ラーション(Key)が在籍するスウェーデンのプログレッシブ・ロックバンドKARMAKANICの4thアルバム In A Perfect World。本作よりニルス・エリクソン(Key/Vo)が加入し6人編成となりました。

YESの構築性とGENESISの叙情性を併せ持った、ドラマティックでスケールの大きな14分超のプログレ大作#1。
ヨラン・エドマン(Vo)の声質がマッチした往年の北欧メタルを彷彿させる透明感あるハード・ポップの#2。
ヨナスのこれまでの人生を描いたと言う#3。エッジの立ったギターのバッキングがハード・ロック風でいながら、マイルドなフレットレス・ベースのソロやウーリッツアーっぽいエレピ、メロトロンなどがアクセントとなり、8分超の楽曲中に様々な表情を見せる叙情プログレッシブ・ハード。
カリプソにヘヴィな7拍子リフ、ラップ風ボーカルが合体、メンバーのミュージシャン・シップの高さを証明する変態ポップ・チューン#4。
メロウな冒頭や美しいピアノのパートと、オブリガードの上昇フレーズが心地良いエネルギッシュなサビを対比させた#5。、超絶テクニックと音使いに冴えを見せるシンセに、ベースやギターのソロをたっぷりフィーチュアしたインスト・パートも曲もムードに巧く溶け込んでいます。
ファンキーなリズムに乗ってのダークなテイストの中にあって、ピアノのアルペジオをバックにしたシンセ・ソロが清涼感を運ぶ#6。
アコギをバックにした叙情ブルーズが、シンフォニックなシンセ・ストリングスのオーケストレーションを経て、メランコリックなピアノ・ソロに移行し、ラストは#1のメイン・テーマのリフレインでアルバムを締めくくる#7。

様々な要素を余裕のテクニックと音楽的素養で消化し、KARMAKANICテイストに昇華したメロディアスな傑作。
彼らとAGENTS OF MERCYがあれば、もうFLOWER KINGSは要らない、と極論したくなるほどFLOWER KINGS周辺が充実してますよ。

Track List

1. 1969
2. Turn It Up
3. The World Is Caving In
4. Can't Take It With You
5. There's Nothing Wrong With The World
6. Bite The Grit
7. When Fear Came To Town

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カテゴリー: KARMAKANIC

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