プログレ のレビュー

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / A New World Record

1976,UK

天才ジェフ・リン(G/Vo/Key)率いる英国の7人組ロック・バンドELOの1976年6thアルバムA New World Record。

シンセを大胆に使用したスペイシーなオープニングから重厚なストリングス・セクションが入り、ELO流ウルトラ・ポップに展開する#1。
叙情的なバラード#2。
キャッチーなロックンロールの#3。
ドラマティックかつセンチメンタルなバラード#4。
UH~LAというフレーズが一度聴いたら耳から離れないキャッチーなポップス#5。
ピチカートのオブリガードが印象的な#6。
ギターのリフがリードする#8。
ストリングスが甘い雰囲気を増幅するバラード#9。等々、BEATLES由来のリッチでキャッチーなメロディを持った各曲で自前のストリング・セクションがバッキングにオブリガードにと大活躍すると同時に、モーグ、メロトロン、ウーリッツァー等電子・電気楽器を楽曲のテイストに合わせて組み合わせ、又一段とゴージャスなサウンドを完成させました

Track List

1. Tightrope
2. Telephone Line
3. Rockaria!
4. Mission (A World Record)
5. So Fine
6. Livin' Thing
7. Above the Clouds
8. Do Ya
9. Shangri-La

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GENESIS / A Trick of the Tail

1976,UK

フロントマン ピーター・ゲイブリエル脱退の穴をフィル・コリンズ(Dr/Vo)が見事に埋めた新生GENESISの1976年8thアルバムA Trick of the Tail。

全体的にゲイブリエルのアクが抜けて洗練された雰囲気の好盤に仕上がってます。
ゲイブリエル在籍最後の作品となった前作The Lamb Lies Down On Broadwayにおいて、ゲイブリエル着想による難解なストーリーを音像化してきた実績を経てバンドの演奏はよりタイト且つスケールも大きくなっています。

タイトル通り火山のように熱い7拍子の鬼気迫る展開とシンフォニックなメインリフの対比がクールな#1やドッシリしたリズムが印象的な#3等の新機軸に加え、スティーブ・ハケット(G)の繊細なアルペジオが美しい#2やピアノとメロトロンが醸しだす#4の叙情性等、従来の魅力も継続。
#5の歌パートのアレンジや#6のサビ、#7全体にPOPな要素の萌芽も感じられ、後にメガヒット・バンドへと化ける過程が垣間見れます。

Track List

1. Dance on a Volcano
2. Entangled
3. Squonk
4. Mad Man Moon
5. Robbery, Assault and Battery
6. Ripples...
7. Trick of the Tail
8. Los Endos

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GOBLIN / Roller

1976,ITALY

イタリアン・ロック・バンドGOBLINの2ndアルバムRoller。

ダリオ・アルジェント監督作品Profondo Rosso(邦題「サスペリア2」)をはじめ、数々の映画サントラを手がけてきたバンド初のオリジナル作品。

14/8+15/8拍子のアルペジオ・リフに続き、重厚なチャーチ・オルガンをバックに硬質なエレキ・ギターによるメイン・メロディが紡がれる、厳かな中にもクールなスリルを感じさせるオープニング・ナンバー#1。
「ホラー映画サントラの人達」という先入観からか、水滴の滴るSEすらついつい不気味に聴こえてしまう#2。アコギのアルペジオとシンセ(+オルガン?)からなる神秘的なパートから一転してのエモーショナルなギター・ソロが素晴らしいタッチ。
クラビネットの4小節リフを軸にモーグのメイン・メロディ、モーダルなトーンを交えたハイセンスなエレピ・ソロで構成されたファンキーかつクールなクロス・オーバー風ナンバー#3。
ピアノとアコギによる穏やかで清廉なデュオ#4。終盤にクラリネットが登場しアクセントに。
不気味で耳障りなSEからピアノのアルペジオとパワー・コードのオープニングを経て、オーボエのようなモーグのメランコリックなメイン・メロディが登場するドラマティックな#5。弾き捲くるギター・ソロ、そのバックで裏ソロとも言えるグルーヴィで派手なプレイを繰り広げるベース、細かくロールするドラム・ソロなどメンバーの技を披露しながらも、静と動の起伏、シンセをはじめとした多彩な鍵盤群でバンドの音楽性をも集約したプログレッシブ・チューン。バンド名を冠するだけあって聴き所満載の11分超大作。
不条理メロディが狂気と不気味さを醸し出す#6。

意外な展開で聴き手の予想を手玉に取るかのようなドキドキ感を織り込みながらも、メロディをキッチリと印象に残させるあたりはサントラ仕事の経験を活かしたといったところでしょうか。
とにかく各メンバーの演奏が流麗でシャープなのでメロディが引き立っています。

Track List

1. Roller
2. Aquaman
3. Snip Snap
4. Il Risveglio Del Serpente
5. Goblin
6. Dr. Frankenstein

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KAIPA / Inget Nytt Under Solen

1976,SWEDEN

長尺の構成力も発揮したKAIPAの1976年2ndアルバムInget Nytt Under Solen。

自身のペンになる21分超の組曲#1ではピアノ、シンセ、オルガン、ストリングス、クワイヤ、マリンバ等様々な音色をハンス・ルンディン(Key)が縦横無尽に駆使。執念でドラマティック&シンフォニックな世界を構築。適度にスリリングなパートを介して、盛り上げる所など本家英国のプログレ・バンドに倣いつつもそれをも凌ぐ驚異の熟練度。
ロイネ・ストルト(G)のメロディアスなギターも絶好調。ロイネ・ストルトのソロ・アルバムThe Flower Kingの叙情インスト#5 The Pilgrims Innの原曲とも言える#6では、イントロのアルペジオや後半のキメ、メロディの一部に既にそのオリジナルを見出す事ができます。The Pilgrims Innという曲の良さは、こうしたパーツ単位の完成度に拠るものなんだと、改めて感じ入ります。
間に挟まれたその他の楽曲もユーモラス有り(#2,#4)、叙情有り(#5)で楽しめます。 マイナー調でも決してジメッとしないポジティブな空気感が瑞々しくて良いです。

Track List

1. Skenet Bedrar
2. ÖMsom Sken
3. Korståg
4. Stengrodornas Parad
5. Dagens Port
6. Inget Nytt Under Solen

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RENAISSANCE / Live at Carnegie Hall

1976,UK

英国プログレッシブ・ロックの華、RENAISSANCEのライブLive at Carnegie Hall。
1975年6月20日から3日連続で行われたニューヨークはカーネギー・ホールでの公演を収録。
曲目はアニー・ハズラム(Vo)期RENAISSANCEのそれまでのアルバム4枚(Prologue,Ashes are Burning,Turn of the Cards,Scheherazade)からの選曲となっており、ほぼベストといえるもの。

ライブでも完璧なアニー・ハズラムの美声、厚いコーラス、ジョン・キャンプ(B)がインプロビゼーションでがんばるDISC2 #2などライブ・バンドとしての力量を証明するナンバーも興味深いですが、最大の聴き所はやはりニューヨーク・フィルハーモニック・オーケストラを従えたDISC1 #3,#5,#6といったシンフォニックなナンバー、そしてやはり極めつけは大作DISC2 #1でしょう。
ミックスの影響なのかメリハリに今イチ迫力を欠いていたり、ブラス系がちょこちょこ音をはずしたりと、オーケストラが精彩を欠いている所も見受けられますが、スタジオ作ではアルバム毎に微妙に質感やテイストの異なっていたオーケストラ・パートを各曲同条件で聴けるのはうれしいですね。

Track List

DISC 1
1. Prologue
2. Ocean Gypsy
3. Can You Understand
4. Carpet of the Sun
5. Running Hard
6. Mother Russia

DISC 2
1. Song of Scheherazade
2. Ashes are Burning

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RENAISSANCE / Novella

1976,UK

RENAISSANCEの7thアルバムNovella。

従来の牧歌的なフォーク色は減少したものの、オーケストラとの融合がより進んだことでドラマティックさとスケールが大幅に増量。そこにアニー・ハズラム(Vo)のクリスタル・ヴォイスが神秘的な香りを漂わせて物語を紡ぐRENAISSANCEの最高傑作。

特に混声合唱団を加えてダイナミックに展開する13分超の#1と、その余韻をひきずりながら叙情を湛えて神々しさすら感じさせる静かな#2という、シンフォニックな冒頭2曲の完成度が素晴らしいです。
続く#3もマイケル・ダンフォード(G)によるアコギのカッティングをジョン・タウト(Key)のピアノや鐘の音が包み込む、エキゾチックなムードを帯びた静かなるシンフォニック・チューン。
そして、ジョン・タウトの素晴らしいタッチのピアノをバックにアニーの美声が滑らかに響く美しい#4と続き、ラストは再びオーケストラを加えた壮大な#5で締め。
バンドの演奏を中心に適所にストリングス等を加えたロマンティックな序盤から、アコギとジョン・キャンプ(B)のゴリゴリしたベースをバックにシンセやピアノのソロを聴かせるインストゥメンタル・パートを経て、テレンス・サリヴァン(Dr)のフィルをきっかけにオーケストラが徐々に様々な音色を増して行きスリリングに展開する終盤とその緊張からの開放、そして興奮と絶頂に上り詰めるエンディング・・・・・

芸術的な構成の楽曲群とアルバム構成でありながら、メロディは勿論、起伏や緩急によるキャッチーともいえるフックの数々が耳を捕らえて離さない至福の40分が味わえます。

Track List

1.Can You Hear Me?
2.Sisters
3.Midas Man
4.Captive Heart
5.Touching Once (Is So Hard to Keep)

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STACKRIDGE / Mr.Mick

1976,UK

STACKRIDGEの1976年5thアルバムMr.Mick。
ミックという人物をテーマにしたコンセプト・アルバム・・・のはずだったんですが、前作から所属していたロケット・レコードの圧力でBEATLESのカヴァー#1をトップに収録させられたり、選曲や曲順に関してもかなりいじられたようです。

ゆったりとしたピアノとコーラスが環境音楽のようなムードを醸し出す中、エキゾチックなサックスのプレイが強烈なアクセントとなった#2。
#2ラストのナレーションから繋がったピアノのリズミカルなリフが印象的な#3。
シンセを中心としたSEからメロトロンの東洋的メロディに移行する#4。
ホンキートンク風ピアノとサックスがのどかなムードを演出する#5。
繊細なボーカルをフィーチャーした前半、ハープシコードや滑らかなクラリネットが上品で落ち着いたムードの後半に分かれる端整なワルツに乗った#6。
雫が滴り落ちるようなアンビエントなピアノが神秘的な冒頭から、メロトロンの洪水の中盤を経て物悲しいサックスで盛り上がるドラマティックな#7。
と、ここで突如軽いムードに英国的捻りを加えた#8が登場。何か違和感あるなー、と思っていたら2000年にバンドがリリースしたオリジナル版では、これが1曲目になってました。
洗練されたピアノの旋律にクラリネットのメイン・フレーズが絡むイントロダクションからペーソス感漂うボーカル・パートに発展する#9。

前作から参加した元AUDIENCEのキース・ゲメル(Sax/Cla)が要所で印象に残る味わい深いプレイを披露。AUDIENCE時代は彼のプレイが楽曲のカラーを決定付けていたくらいですからね。又、元GREENSLADEのデイヴ・ローソン(Key)の参加やヴァイオリン・プレイヤーをゲストで賄うなど、サウンドは益々鍵盤中心のプログレッシブ・ロック寄りになってきましたが、セールスが振るわずバンドは解散してしまいます。

Track List

1. Hold Me Tight
2. Breakfast with Werner Von Braun
3. Steam Radio Song
4. Dump
5. Save a Red Face
6. Slater's Waltz
7. Coniston Water
8. Hey! Good-Looking
9. Fish in a Glass

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VAN DER GRAAF GENERATOR / Still Life

1976,UK

1972年に一旦解散し1975年に再結成したVAN DER GRAAF GENERATORの再結成後第2弾となる6th。

ドラマティックに盛り上がるメロディアスな#1。暗い叙情を湛えた序盤から力強い中盤に発展し、静かに収束する#2。オルガン、サックス、ボーカルが一体となって重厚に展開する#3。タメとトーン・コントロールが見事なサックスが滑らかにリードする静かな#4。様々な表情を見せるボーカルを様々な音色のオルガンを軸に管を絡めてタイトにサポートしながら展開する#5。と、12分超の#5をはじめ、全て7分以上の長尺曲で構成された力作に仕上がってます。初期の暴力的とも言える突拍子も無い楽曲展開は鳴りをひそめ、すっかり端整でドラマティックな音楽性に変化。凄みを増したピーター・ハミル(Vo/G)のシアトリカルなボーカルをオルガンやサックスあるいはフルートが支える構図は不変ながら、楽曲展開上のカギを握っていたデイヴィッド・ジャクソン(Sax/Fl)のプレイが大人のムードを漂わせた整合性あるものに変化しており、例えば#5終盤のちょっとした混沌パートなどは以前ならアナーキーにどんどん発展させて行った所ですが、今や巧みに計算されコントロールされたアンサンブルとなっています。

Track List

1. Pilgrims
2. Still Life
3. Rossa
4. My Room (Waiting for Wonderland)
5. Childlike Faith in Childhood's End

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ANTHONY PHILLIPS / The Geese And The Ghost

1977,UK

GENESISの初代ギタリスト アンソニー・フィリップスがGENESIS脱退後に発表した1stアルバムThe Geese And The Ghost。

アルバム全体の序曲的な#1に続く、フィル・コリンズの歌唱をフューチュアした#2。ジェントルなフォーク・タッチの中にハッとするコード進行を織り交ぜ、各種ギターの控え目ながらも効果的なアンサンブルも秀逸。
チューダー朝をテーマにした厳かでドラマティックな組曲#3。ナイロン弦やスティール弦アコギ、12弦など各種ギターが織り成す神秘的なアルペジオと繊細かつ威厳のあるファンファーレ、クワイヤがクラシカルで叙情的な物語を紡ぐ。
ヴィヴィアン・マコーリフの可憐な歌唱がドリーミー度を増幅するフォーク#4。
イントロ的な#5に続き、ギターやダルシマー、ブズーキなどが煌びやかに響く組曲#6。リズムが入るパート2の前半はGENESISのようなムードも。
オーケストラも加えた優しくセンチメンタルな#7。
アルバムを締めくくる優しいアウトロ#8。

GENESISの音楽性に多大な影響を与えた12弦ギターはここでも効果的に使われており、数本のギターによるアンサンブルだけで繊細さや広がりを醸し出すところにフルートなどの管が絶妙にブレンドされ、英国の良心ともいえる幻想的なサウンドを聴かせる。
フィル・コリンズ、作曲も手伝ったマイク・ラザフォードの参加もあり、むしろGENESISよりも純粋な英国情緒やファンタジーに溢れた名盤。

Track List

1. Wind-Tales
2. Which Way The Wind Blows
3. Henry: Portraits From Tudor Times
i Fanfare
ii Lute's Chorus
iii Misty Battlements
iv Lute's Chorus Reprise
v Henry Goes To War
vi Death of A Knight
vii Triumphant Return
4. God If I Saw Her Now
5. Chinese Mushroom Cloud
6. The Geese And The Ghost
i Part I
ii Part II
7. Collections
8. Sleepfall: The Geese Fly West

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BARCLAY JAMES HARVEST / Gone to Earth

1977,UK

BARCLAY JAMES HARVESTの1977年10thアルバムGone to Earth。

甘く優しいメロディと美しいハーモニーが絶妙な空間処理によるプロダクションでさらに引き立てられ、全編瑞々しいサウンドで全く古さを感じさせません。
#3等アメリカンなテイストを感じさせる曲もあるが、単にC調なPOPに陥らないのはきっちり構築されたアレンジと独特の間が醸し出す英国ならではの気品が健在だからだと思います。

凛としたアコギのカッティングに導かれる序盤から、いつしか雄大なシンフォニック・チューンへと変貌する#1。
メロトロンがむせび泣く思いっきり叙情的なナンバー#4。
甘いヴォーカルが胸キュンな#5。
オーケストレーションがヴォーカル・ハーモニーと見事に溶け合う荘厳な#6。
静けさの中に暖かみのあるハーモニーが心に染み入る#9。
等々、捨て曲一切無しの良く練られたアルバム構成も見事。
冬の澄んだ空気の中で聴くと体中が浄化されるかのような清涼感が味わえます。

Track List

1.Hymn
2.Love Is Like a Violin
3.Friend of Mine
4.Poor Man's Moody Blues
5.Hard Hearted Woman
6.Sea of Tranquility
7.Spirit on the Water
8.Leper's Song
9.Taking Me Higher

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CAMEL / Rain Dances

1977,UK

CAMELの5thアルバムRain Dances。

ダグ・ファーガソンに代わり元CARAVANのリチャード・シンクレア(B/Vo)が加入。

飛翔感のあるシンセのメロディがThe Snow Gooseを想起させるインストゥルメンタル#1。時折顔を覗かせる叙情がCAMELらしい。終盤のリフレインでは元KING CRIMSONのメル・コリンズ(Sax/Fl)によるむせび泣くサックスでさらに叙情を増量。
リチャード・シンクレアのジェントルな歌唱をフィーチュアした#2。落ち着いたムードの歌唱パートと対照的なジャズ
・ロック的インスト・パートでは変拍子、テンポチェンジを交え躍動感あるアンサンブルを展開。
フレットレス・ベースの滑らかなプレイがアンニュイなムードを醸し出す#3。アンディ・ラティマー(G/Fl/Key)のフ
ルートも加わり静謐な空気の中、シンセのアレンジされたソロが徐々に盛り上げるアレンジでジーンとさせます。
シンセのリフやオブリガードがポップなメジャー・キーの歌物#4。少々くすんだエレピが英国的な佇まい。
緊張感あるイントロから洒落たヒネリを持ったノリの良い歌唱パートに続く#5。様々な音色を使用したシンセのソロが中間部でアクセントになっています。
グルーヴィなベースラインに乗ったマイルドなフュージョン・ナンバー#6。
アンディ・ラティマーがシンセやエレピ、ギターを重ねた、神秘的で美しく儚げなインストゥルメンタル#7。
クールなインスト・フュージョン#8。ギターが主導するメイン・パートに、ピーター・バーデンス(Key)による伸びやかなミニモーグのソロを包含。
#1終盤のメロディを奏でるシンセ・ストリングスのリフレインに泣きのフルートが乗った、アルバムを締めくくる感動のインスト#9。

大仰な演出も無く堅実で淡々とした中に必殺の叙情を持ち込み、楽曲を忘れ得ぬものにするCAMELの方程式にキャッチーなリチャード・シンクレアの声と、ドラマティックなメル・コリンズのサックスが加わり、よりポップで叙情的に。
同時に従来のジャジーなムードも取っ付きやすく変化してきています。

Track List

1. First Light
2. Metrognome
3. Tell Me
4. Highways Of The Sun
5. Unevensong
6. One Of These Days I'll Get An Early Night
7. Elke
8. Skylines
9. Rain Dances

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ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / Out of the Blue

1977,UK

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAの1977年7thアルバムOut of the Blue。

コンセプトアルバムのEldorado(1974年)以降着実にヒットを飛ばしてきたELOによる極上のPOPミュージックが楽しめます。
アナログでは2枚組で2枚目のA面(CD#10~#13)4曲は「雨の日のコンチェルト」というメドレーになっています。
ヴァイオリン×1名、チェロ×2名の弦楽器部隊を擁した最後の作品でもあり、さながら従来からのELOサウンドの集大成といった様相。
弦やシンセに加えヴォコーダーなど最新機材も自然に溶け込ませる天才的なジェフ・リン(Vo/G/Key)のセンスにより、ジャングルビートからメキシカン風味に純英国風POPと音楽性も盛りだくさん。
ファルセットを使用したコーラスもELOのカラーとして確立され、アップテンポのキャッチーなナンバーでは出現頻度も高くなってます。
端正でしっとりと、それでいて爽やかな前述のメドレー「雨の日のコンチェルト」をはじめ、煌くウルトラPOPチューン#1や心に染み入るバラード17# など、とにかく珠玉のメロディーがゴージャスなアレンジで楽しめる全17曲。

Track List

1. Turn to Stone
2. It's Over
3. Sweet Talkin' Woman
4. Across the Border
5. Night in the City
6. Starlight
7. Jungle
8. Believe Me Now
9. Steppin' Out
10. Standin' in the Rain
11. Big Wheels
12. Summer and Lightning
13. Mr. Blue Sky
14. Sweet Is the Night
15. Whale
16. Birmingham Blues
17. Wild West Hero

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ENGLAND / Garden Shed

1977,UK

英国のプログレ・バンドENGLANDの1977年デビュー作Garden Shed。

GENESISの叙情とYESっぽいシンフォニックな感じが高次元で融合。哀愁の美メロと起伏ある曲展開で飽きずに一気に聴かせます。メロトロンは勿論のこと場面場面で音色を微妙に変えたオルガンが非常に効果的に大活躍してます。
特に、息つく暇も無くドラマティックに展開していくタイトル通りに組曲構成の#3はもう鳥肌モノ。それでいて口ずさめる程にキャッチーな歌メロやリフがてんこ盛り。各所に計算しつくされたフックの数々を配置するアレンジのセンスも完璧。

Track List

1. Midnight Madness
2. All Alone (Introducing)
3. Three Piece Suite
4. Paraffinalea
5. Yellow
6. Poisoned Youth

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GENESIS / Wind & Wuthering

1977,UK

GENESISの1977年9thアルバムWind & Wuthering。

意地を見せ付けた前作に感じられた硬さが抜け、本来の英国叙情をアップデートさせた形でキーボード大増量のシンフォニック・サウンドによって具現化。

シンセのテーマ・メロディから始まり、フィル・コリンズ(Dr)のドラム中心にドラマティックかつダイナミックに展開する#1。
歌メロ部分は翳りを伴った叙情を漂わせながら、インストパートではトニー・バンクス(Key)が鍵盤群を駆使した怒涛のシンフォニック攻撃で壮大に迫る#2。
キャッチーなバラード#3。
トニー・バンクス得意のシンセによる反復フレーズも聴かれるスペイシーで爽快なインストゥルメンタル小曲#4。
ちょっとした変拍子を交え、3連中心に緩急と静動でダイナミズムを生み出す#5。
イントロ部でのスティーヴ・ハケット(G)が奏でるクラシック・ギターの美しい詩情に続き、霧のように敷き詰められたストリングスがリスナーを英国叙情に耽溺させる#6。
そして#7~#9のメドレーが終盤のハイライト。静かな#7に続きバンドが一体となってタイトかつシンフォニックに迫るインストゥルメンタル#8。アルバム冒頭でも登場したメイン・テーマを盛り込み、スケールの大きい圧巻のシンセ・ソロが高揚感をもたらしています。
そしてフィナーレに相応しく壮大に締めるバラード#10。

とにかく全編トニー・バンクスの見せ場。
スタインウェイ、アープ、ハモンド・オルガン、メロトロン、ローランド・シンセ、フェンダー・ローズと鍵盤大集合で使い放題使っております。
機材の発達をいち早く応用し、楽曲や場面に応じて音色を使い分けるセンスも素晴らしいです。音色のバリエーションは豊かなんですが、トーンやムードは統一されているんですよね。

Track List

1. Eleventh Earl of Mar
2. One for the Vine
3. Your Own Special Way
4. Wot Gorilla?
5. All in a Mouse's Night
6. Blood on the Rooftops
7. Unquiet Slumbers for the Sleepers...
8. ...In That Quiet Earth
9. Afterglow

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ILLUSION / Out of the Mist

1977,UK

オリジナルRENAISSANCEのメンツから、感電死したキース・レルフを除いたメンツで結成されたバンドILLUSIONの1977年1stアルバムOut of the Mist。

RENAISSANCE期には中途半端にも感じられたクラシック風味を抑え、叙情フォーク・ロック路線に的を絞った作風。
ジェーン・レルフ(Vo)の儚げにも聴こえるヴォーカルとジョン・ホウクン(Key)の耽美なフレーズ連発のピアノを中心として、端整な演奏でくすんだフォーク・ロックを展開してます。
ジェーンのベルベットのような歌声が軽快なピアノに乗る#2や7拍子が心地良い#4、ジェーンの伸びやかな歌唱が堪能できる#5など意外とPOPでキャッチーなテイストも。
しかし何といっても#3ですね。この3拍子に乗ったメロウな楽曲ではジョン・ホウクンの耽美なピアノとジェーンの歌唱が見事なハーモニーを奏で、穢れ無き世界を表現。
#6はRENAISSANCEの2ndアルバムIllusion収録の名曲をセルフ・カバー。
モーグの刺激的なイントロから始まり、メロトロンと美しいコーラスでアニー・ハズラムのRENAISSANCEに劣らない壮大なシンフォ・ロックを提示した#7も見事。

突き抜けきらないPOPさと、繊細なウェット感を併せ持った英国情緒満点の愛すべき1枚です。

Track List

1. Isadora
2. Roads to Freedom
3. Beautiful Country
4. Solo Flight
5. Everywhere You Go
6. Face of Yesterday
7. Candles Are Burning

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LOCANDA DELLE FATE / Forse Le Lucciole Non Si amano piu

1977,ITALY

イタリアのプログレッシブ・ロック・バンドLOCANDA DELLE FATEの1stアルバムForse Le Lucciole Non Si amano piu 邦題「妖精」。

変拍子を交えたスリリングなアンサンブルのイントロから、マイルドなフルートとやわらかいシンセのシンフォニックなパートに移行するドラマティックなインスト#1。
ピアノ、チェンバロ、フルート、ギターが織り成す精緻なバッキングに独特のボーカルが乗る#2。典雅なチェンバロとハードなギターという意外な組み合わせでの印象的なインスト・パートや、ツイン・ボーカルなど様々な仕掛けで10分弱の長尺をダレさせずに聴かせます。
ファンタジックなサウンドにイタリアらしいおおらかでキャッチーなボーカル・パートが融合した#3。
雫が転がるようなタッチのピアノ、アコギのアルペジオ、エレキのボリューム奏法が瑞々しいムードを醸成する#4。
ピアノとフルートがユニゾンで奏でるテーマ・メロディのメランコリーに、技巧を凝らした硬質なアンサンブルで起伏を付けた#5。

CHELESTEみたいな優しいボーカルをフィーチュアしたメランコリックなフォーク#6。
フルートとギターの泣きに、ダークなパートとの落差でドラマ性を増強した#7。ピアノとフルートのユニゾンでリフレインする中間部のキメや、フィルターでミュンミュンいわせるシンセなどインスト・パートにも流麗な流れがあり、テクニックとエモーションが共存。クセのある歌声を活かした明朗なボーカル・パート、ダークでメランコリックなインスト・パートという対比も効果的です。
再び優しいボーカルでアルバムをマイルドに締めくくる#8。

ツイン・ギター(内1人はフルート兼任)、ツイン・キーボードの7人編成。
軽やかなピアノ、ボリューム奏法を使用したギター、フルートが織り成すロマンティックなサウンドに、プログレらしいシンセやハード・ロックを思わせる激しさを加えたアレンジ。キャッチーなメロディを陰で支える職人技に、70年代前半のロック/プログレ爛熟期を経過しての整理された洗練が感じられます。

Track List

1. A Vlle Un Instante Di Quiete
2. Forse Le Lucciole Non Si Amano Piu
3. Profumo Di Colla Bianca
4. Cercando Un Nuovo Confine
5. Sogno Di Estunno
6. Non Chiudere A Chaive La Stelle
7. Vendesi Saggezza

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PINK FLOYD / Animals

1977,UK

英国のプログレッシッブ・ロック・バンドPINK FLOYDの1977年作品Animals。
楽曲のタイトルに動物を冠し、豚=資本家、犬=ビジネスマン、羊=労働者といった比喩で社会を風刺したコンセプト・アルバム。

それまでのアルバム中に必ず存在していた牧歌的な曲調の楽曲が姿を消し、シリアスでダークな印象が全編を覆っている。
そんな中でもボーカル・パートは比較的キャチーで普遍的なロックとして充分楽しめる上、#2のスペイシーなシンセ・パート、ヴォコーダーを使用した#4のインスト・パートやドラマティックなギター・ソロなど、PINK FLOYDらしい持ち味を巧みに配して10分超の#2,#3,#4といった長尺曲を構成。
さらに、何かが起きそうな期待を抱かせる#2の冒頭、各曲に挿入された動物の鳴き声SE、トーキング・モジュレーターを使用した豚の鳴き声風ギター、3連に乗った躍動感あるギターのカッティングが気持ち良い#4など、強烈に印象に残るフックでの楽曲キャラ作りも相俟って、よく言えばバラエティに富み悪く言えば散漫な感じだったこれまでのアルバムとは一線を画すトータル性の高いアルバムとなった。

アルバムのトータル・コンセプトの重要な一部でもあるジャケット・アートは、イギリスのバターシー発電所の上空に豚の風船を飛ばして撮影したというヒプノシス作。

Track List

1. Pigs On The Wing 1
2. Dogs
3. Pigs (Three Different Ones)
4. Sheep
5. Pigs On The Wing 2

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YES / Going for the One

1977,UK

YESの1977年8thアルバムGoing for the One。

前作Relayer1枚のみでYESを去ったパトリック・モラーツの穴を埋めるべく何とリック・ウェイクマン(Key)が復帰。1973年の超大作Tales from Topographic Oceans(海洋地形学の物語)と同じメンツながら時代はパンクの嵐吹き荒れる1977年ということもあってか、難解な長尺曲は姿を消しコンパクトな楽曲中心に構成されたキャッチーなアルバムとなりました。

冒頭のスティーヴ・ハウ(G)によるラップ・スティールのフレーズが一瞬サーフ・ロックか?と耳を疑うが、良く聴けば絡み付くようなギターとキーボードで紡がれたアレンジにジョン・アンダーソン(Vo)の無垢なボーカルが乗るYESらしいナンバーとなった#1。
トーン、フレージング共に素晴らしいアコギと美しいピアノの調べにオートハープの装飾音が加わりファンタジックに盛り上がる#2。
重厚なチャーチ・オルガンのリフに乗ってクリス・スクワイア(B)のベースが唸るスクワイア作のPOPな#3。
瑞々しい美しさに溢れたヒット・ナンバー#4。
緊張感と桃源郷的ファンタジーが絶妙のバランスで融合した、往年の大作を彷彿させる15分超のシンフォニックな#5。

ジャケット・アートもこれまでのロジャー・ディーンによる有機的ファンタジック路線からヒプノシスによる無機的、幾何学的なものになり、バンドの前進しようとする意欲を感じさせます。

Track List

1. Going for the One
2. Turn of the Century
3. Parallels
4. Wonderous Stories
5. Awaken

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BILL BRUFORD / Feels Good to Me

1978,UK

YES~KING CRIMSONと渡り歩いたビル・ブラッフォード(Dr)のソロ・アルバム1978年作Feels Good to Me。

キーボードにはHATFIELD AND THE NORTHでの渋いオルガン・サウンドが印象的なデイブ・スチュワート。#5や#8にみられるミニマルなメロディ・ラインは彼ならではだ。しかしこのアルバムではアンサンブルに徹しています。
それは自分が頑張らなくてもこの人が居てくれたからでしょう。そう、ギターはアラン・ホールズワース。サックスのように滑らかな変態フレーズをハンマリング&プリング中心のプレイで次々と繰り出してきます。
個人的にはポップな#6がやっぱり良いですね。全編に渡りホールズワースの天翔るギターがカッコ良い!デイブもピアノ、シンセ、オルガンと大活躍でバックを固めてます。

Track List

1. Beelzebub
2. Back to the Beginning
3. Seems Like a Lifetime Ago, Pt. 1
4. Seems Like a Lifetime Ago, Pt. 2
5. Sample and Hold
6. Feels Good to Me
7. Either End of August
8. If You Can't Stand the Heat...
9. Springtine in Siberia
10. Adios a la Pasada

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CAMEL / Breathless

1978,UK

CAMELの1978年6thアルバムBreathless。

5thアルバム”Rain Dances”より加入した元CARAVANのリチャード・シンクレア(B/Vo)に加え、準メンバーだった元KING CRIMSONのメル・コリンズ(Sax/Fl) が正式加入。初期の雰囲気は、ヤマハの当時最新鋭シンセCS80のズ太い音色が踊るドラマティックな展開の#2やラストを飾る美しい叙情ナンバー#9に面影を残すに留め、キャッチーな#1やユーモラスな#4、ディスコ・ビート風#7などCARAVAN風英国ポップ風味も加味されたマイルドでコンテンポラリーなAOR風プログレッシブ・ロックに進化。
以前から見せていたジャズ的要素も、ここにきて完全に#8のようなフュージョンに進化。メル・コリンズのSaxが効いてます。

プログレ・オールスターなメンツでいながらにして、この音楽性というギャップがおもしろいですね。時代の要請だったんでしょうか。

Track List

1.Breathless
2.Echoes
3.Wing and a Prayer
4.Down on the Farm
5.Starlight Ride
6.Summer Lightning
7.You Make Me Smile
8.Sleeper
9.Rainbow's End

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