ライブ・アルバム のレビュー

RENAISSANCE / Unplugged

2000,UK

1985年フィラデルフィアでのRENAISSANCE名義でのライブ。アニー・ハズラム(Vo)とマイケル・ダンフォード(G)以外はセッション・メンバー。曲目はまぁ往年のラインナップだが、音質悪いし、マニア向けの商品。

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THEATRE OF TRAGEDY / Closure

2001,NORWAY

ノルウェーのゴシック・メタル・バンドTHEATRE OF TRAGEDYの2001年作ライブ。

初期のゴシックな雰囲気にエレクトロニック風味が共存していておもしろい、過渡期にあるバンドの姿をさらけ出したライブ。#5は原曲をアレンジしデジタル・ポップになっちゃったりして。でも不思議とそれなりに聴けてしまう。名曲#4もスタジオ・バージョンとは違う雰囲気のイントロでコレもなかなか良い。リヴ・クリスティン(Vo)の歌唱はウィスパーなスタジオ・バージョンよりも”歌っている”感じ。ハイライトは#7だ。エンジェリック・ヴォイスで煽るリヴたん。。

Track List

1. Intro/And When He Falleth
2. Der Spiegel
3. Cassandra
4. Venus
5. Black as the Devil Painteth
6. Siren
7. Poppæa
8. Bacchante
9. A Distance There Is
10. Der Tanz Der Schatten

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RENAISSANCE / In the Land of the Rising Sun

2002,UK

再結成RENAISSANCEの2001年初来日公演、3月16日東京厚生年金大ホールの模様を収録したライブIn the Land of the Rising Sun。

オリジナル・メンバーのアニー・ハズラム(Vo)、マイケル・ダンフォード(G)、テレンス・サリヴァン(Dr)を含む6名体制。再結成での新作Tuscanyの楽曲をフィーチュアしつつ、往年の名曲も押さえたベスト選曲を2枚組で聴かせます。

Track List

Disc 1
1. Carpet of the sun
2. Opening out
3. Midas man
4. Lady from Tuscany
5. Pearls of wisdom
6. Dear Landseer
7. Northern lights
8. Moonlight shadow
9. Precious one
10. Ananda

Disc 2
1. Mother Russia
2. Trip to the fair
3. One thousand roses
4. I think of you
5. Ashes are burning

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RENAISSANCE / British Tour ’76

2006,UK

2006年リリースされたRENAISSANCEの1976年1月24日ノッティンガム大学でのライブBritish Tour ’76。

オーケストラ無しでバンドのみの演奏ということでジョン・タウト(Key)が奮闘。また、多彩な音色で#5ではソロも聴かせるジョン・キャンプの貢献度の高さも浮き彫りに。曲間のMCも収録されており、ほぼ当日の流れそのままだろう。定番ラインナップの曲目で臨場感抜群。ブックレットが貴重な写真多くてうれしい。

Track List

1. Can You Understand
2. Running Hard
3. Ocean Gypsy
4. Prologue
5. Song Of Scheherazade
6. Ashes Are Burning

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GATHERING / A Noise Severe

2007,NETHERLANDS

GATHERINGの2007年3月のチリ公演の模様を収録した2枚組ライブ、2007年作A Noise Severe。

全体的にオーディエンスの歓声が大きめにミックスされており盛り上がりが凄まじい。
オープニングから物凄い事になっています。バンドのプレイは一部で危ない部分もあるが、それを補って余りあるアネク・ヴァン・ガースバーゲン(Vo)の艶のある歌唱が素晴らしいです。セット・リストも新旧の名曲を上手く並べ、さながらアネク時代の総集編の様相。やはり、というべきかLeavesやEleanor, Strange Machinesといった曲ではイントロからオーディエンスが爆発。

Track List

Disc 1
1. Shortest Day
2. In Between
3. Liberty Bell
4. Probably Built In The Fifties
5. Even The Spirits Are Afraid
6. Saturnine
7. Monsters
8. Alone
9. A Noise Severe
10. Leaves
11. Eléanor
12. In Motion #1

Disc 2
1. Waking Hour
2. On Most Surfaces
3. Strange Machines
4. Adrenaline
5. Third Chance
6. Black Light District
7. Travel

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OPETH / The Roundhouse Tapes

2007,SWEDEN

OPETHの2006年11月9日ロンドン公演を収録したライヴThe Roundhouse Tapes、2007年リリース。

当日の模様がMCも含め忠実に再現されており臨場感抜群。Mikaelのクリーンとグロウルを見事に使い分けたヴォーカル・パフォーマンスが静と動を見事に表現し、Peterのナイスなギター・ワークが彼らの楽曲の複雑なアレンジをライヴでも破綻無く再現。
Perはディストーション・オルガンを中心としたKeyによるサポートとバッキングVoでもサウンドに厚みを持たせる事に多大に貢献している。
素晴らしくタイトな演奏はメンバーのミュージシャン・シップの高さとバンドの充実ぶりを伺わせる。しかし残念ながらPeterは既に脱退。この事が2008年春にリリースが予定されている新作にどう影響するか注目です。

Track List

Disc 1
1. When
2. Ghost of Perdition
3. Under the Weeping Moon
4. Bleak
5. Face of Melinda
6. The Night and the Silent Water

Disc 2
1. Windowpane
2. Blackwater Park
3. Demon of the Fall

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PAATOS / Sensors

2007,SWEDEN

PAATOSの2007年発売のライブ・アルバムSensors。

限定500枚のアナログ・ヴィニール盤。ベースのステファンが経営するレコード店のレーベルMellotronenよりリリース。ライヴなので当たり前だが、オーバーダブ無しのシンプルなアンサンブルが奏功。このバンドにしか出せない独特の寂寥感がスタジオ・ヴァージョンを遥かに凌ぐ勢いで迫ってきます。見開きダブル・ジャケット仕様で7曲収録。

Track List

1. Happiness
2. Your Misery
3. Gasoline
4. Téa
5. Hypnotique
6. Absinth Minded
7. Sensor

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RENAISSANCE / Dreams & Omens live at the Tower Theatre

2008,UK

2008年リリースの英国プログレッシブ・ロックの華、RENAISSANCEのライブDreams & Omens live at the Tower Theatre。
1978年のフィラデルフィア公演でオーケストラは無し。

#5や#6はこの手のオフィシャル・ライブ作品では初の収録じゃないでしょうか。
#5はマイケル・ダンフォード(G)が1番のサビからエレキに変えてるみたいですね。2番のアルペジオから明らかにトーンが違いますもんね。これはレアですね。
#5、#6以外はライブではお馴染みの選曲ながら、オケ無し時のRENAISSANCEならではの味が楽しめます。何と言ってもジョン・タウト(Key)がピアノ、ストリングス・アンサンブル、シンセと大活躍。それに忘れちゃいけないのがアニー・ハズラム(Vo)のクリスタル・ヴォイスによるスキャット。オーケストラ不在で音の厚みが薄くなるところを上手くカバーしてスタジオ・バージョンには無い、艶やかなテイストを醸し出してます。

それにしてもアニー。ライブを聴く度に思うんですが、音程・声の伸び・滑らかさと、どれをとっても完璧ですね。こんなお宝音源がまだあったとは。

Track List

1. Can You Hear Me
2. Carpet of the Sun
3. Day of the Dreamer
4. Midas Man
5. Northern Lights
6. Things I Don't Understand

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FROST / The Philadelphia Experiment

2010,UK

英国のプログレッシブ・ロック・バンドFROSTのライブ・アルバム2010年作The Philadelphia Experiment。

ペンシルベニア州グレンサイドにて開催された、2009年5月のRoSfest(アメリカのプログレッシブ・ロック・フェスティバル)2日目に登場したバンドのパフォーマンスを収録。
アルバム・タイトルは開催地近郊の都市フィラデルフィアと最新スタジオ・アルバムのタイトル名Experiments in Mass Appealから、1984年の同タイトルの映画をもじったものと思われます。
メンツは、ジェム・ゴドフリー(Key/Vo)、ジョン・ミッチェル(G)、ジョン・ジョウィト(B)、デクラン・バーク(G)に、脱退したアンディ・エドワーズに代わりSPOCK’S BEARDより助っ人ニック・ディヴァージリオ(Dr)を加えた5人組。さすがに実力派のベテラン揃いとあって、スタジオ・バージョンで見せたテクニカルなキメもバッチリ。
ジェム・ゴドフリーは、DISC 1 #9でプリセットの動物の鳴き声パッチでふざけたりとリラックスしたムードで、ローランドの最新デジタル・シンセを活用し、繊細なピアノからズ太いリード・シンセまで幅広いプレイを披露。
アカペラ・バージョンとなったDISC 1 #8の女性スキャット・ヴォイスもまんまローランドのサンプルですね。
ヴィンテージ楽器の音と人力プレイに拘り、それこそが”本物”と崇めるプレイヤーやリスナーの気持ちも分かりますが、70年代はそれら”ヴィンテージ楽器”こそ、当時最先端の機材だったはず。現代で言えば、ジェム・ゴドフリーが使用しているV-Synthなどがそうだ。
こういった最新鋭の楽器の持つ可能性にインスパイアされて楽曲を創造するのもプログレッシブな姿勢だと思います。

DISC 2 #3は、スタジオ・レコーディングの新曲The Dividing Line。太いデジタル・シンセのリフをベースにしたシャッフルが新鮮な序盤から、テープ逆回転、エレクトリック・ヴァイオリン等、趣向を凝らしたインストゥルメンタル・パートを包含し、キャッチーなボーカル・メロディが乗るFROSTらしい聴き応えたっぷりの16分超の楽曲に仕上がってます。

DISC 3はFROSTのオフィシャル・サイトにYoutubeでちょくちょくアップされている感じのジェム・ゴドフリー撮影による42分のドキュメンタリー映像を収録した映像とThe Dividing Lineの5.1CHサラウンド・ミックスを収録したDVD。
ライブを控えた地元イギリスでDISC 1 #1の行進する足音をサンプリングする様子など準備状況や、ホテルでDREAM THEATERのジョーダン・ルーデスとiPhoneの楽器系アプリで遊ぶ様子など、いつもながらハイパーなジェム・ゴドフリーの笑い声を中心にした映像が楽しい。

Track List

DISC 1:
1. Intro
2. Hyperventilate
3. The Forget You Song
4. Wonderland
5. Falling Down
6. Black Light Machine
7. Experiments In Mass Appeal
8. Snowman
9. Story Time
10. Pocket Sun
11. Saline
12. Dear Dead Days

DISC 2:
1. Milliontown
2. The Other Me
3. The Dividing Line

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TRANSATLANTIC / Whirld Tour 2010 DVD

2010,USA/UK/SWEDEN

現代プログレッシブ・ロックのスーパー・バンド、TRANSATLANTICの新作アルバムWhirldwindをサポートするツアーよりロンドン公演を収めたDVD。 2010年5月21日、会場はロンドンのShepherd’s Bush Empire。2000人収容の由緒あるホール。 ステージには左からニール・モーズ(Key/G/Vo)、ロイネ・ストルト(G/Vo)、ピート・トレワヴァス(B/Vo)、マイク・ポートノイ(Dr/Vo)が並列に並び、4人が同格である事をアピールしているようでもあります。一列下がった所にサポート・メンバーのダニエル・ギルデンロウ(G/Key/Vo/etc)が控え、少々狭いスペースでそれぞれがお互いにアイコンタクトを取りながら楽しそうに緻密なアンサンブルをキメていきます。 初っ端から最新作The Whirlwindの全編80分弱を通しで演奏。 長尺をものともしないタイトな演奏と、それを支える各メンバーの体力が凄い! それぞれの見せ場をキッチリ見せるカメラワークと編集も秀逸で、楽器をプレイする視聴者の満足度も高いですね。 インターミッションを挟み、又もや長尺の#2、ニール・モーズの12弦アコギとロイネのエレキによる美しいデュオから発展するバラード#3、DEEP PURPLEのHighway Starの一節を挿入した#4と続きDVD 1が終了。 DVD 2はアンコールの2曲。 ニール・モーズの今度はピアノとロイネ・ストルトのボリューム奏法を使用したギターのデュオでのバラード#1と、ドラムをニール・モーズに任せたマイク・ポートノイがステージ・ダイヴするラストならではの盛り上がりを見せる#2を収録。この部分は続くドキュメンタリーを見ると公演によって違っていたようで、ある時はマイク・ポートノイが仕切ってのオーディエンスとの掛け合いだったり、マイク・ポートノイがピート・トレワヴァスからベースをブン取って歌まで歌うBLACK SABBATHのHeaven and Hell(バンドが全然付いて来てない・・・)だったり、PURPLEのSmoke on the Waterだったりと、結局マイク・ポートノイのお楽しみタイムと化していた模様。 特典映像#5は、7月に行われたハイ・ヴォルテージ・フェスティバルにて、スティーヴ・ハケットを迎えてのGENESISのナンバー。ハケットの元祖ライト・ハンド奏法が拝めます。 さて、ここからは機材関係その他について。 ニール・モーズはCMEのマスター・キーボードUF80をメインに、左手にヴァーチャル・トーンホイールを搭載したROLANDのデジタル・オルガンVK-7をカギ型に配置したシンプルなセット。背後にはVK-7に接続したレズリー・スピーカーが鎮座し、本物へのこだわりを感じさせます。右手に見えるノートパソコンは、メロトロンからズ太いアナログ・シンセ風トーンまで多彩な音色をコントロールするソフトシンセをインストールしているんでしょうか。UF80の操作子を触っている様子が無いので、おそらくシーケンス・ソフトからMIDIのプログラムチェンジでパッチを切り替えているんでしょう。 そして、このライブの影の主役は何と言ってもダニエル・ギルデンロウ。 12弦アコギ、シンセ、パーカッション、バッキングボーカル、そしてエレキ、と縦横無尽に大活躍。場面転換での静かなアルペジオやロイネ・ストルトとのツイン・リード・ハーモニー、ボトルネック奏法、一部ではメンバー随一のパワフルなリードボーカルを聴かせたりと、ライヴの節目節目で印象的な役割を果たしています。 そのダニエル。よく見ると、エレキのフィンガー・ボードにPAIN OF SALVATIONの新作アルバムのタイトルである、Road Saltのインレイが施されています。ちゃっかり宣伝ですね。 さらによく見るとこのギター、7弦でしかもこのゆがんだフレットは?!

daniel

変形ヤング音律に基づいたものでは! 細かい説明は省きますが、このフレットの打ち方によって濁りの無い和音が奏でられるんですよね。 さすが完全主義者のダニエル、そこまで拘るとは・・・・ ただ惜しむらくはミックスの加減によりその効果があまり聴こえない事。残念です。ちなみにミックスはロイネ先生が行っておりますヽ(;´ω`)ノ とまぁそんな感じでお腹いっぱいのDVD2枚組。 TRANSATLANTICファンは勿論、PAIN OF SALVATIONファンも必見です!

Track List

DVD 1 (147 minutes)
1. The Whirlwind
2. All of the Above
3. We All Need Some Light
4. Duel With the Devil

DVD 2 (190 minutes)
1. Bridge Across Forever
2. Stranger in Your Soul
3. Documentary
4. Band Interview
5. Return of the Giant Hogweed (with Steve Hacket)

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JAKSZYK, FRIPP and COLLINS / A Scarcity of Miracles

2011,UK

ジャッコ・ジャクスジク(G/Vo)、メル・コリンズ(Sax) という21st CENTURY SCHIZOID BANDのメンツとロバート・フィリップ(G)による、JAKSZYK, FRIPP and COLLINS名義での1stアルバム。リズム隊はトニー・レヴィン(B)とPORCUPINE TREEのドラマーでKING CRIMSONのツアーにも参加していたギャヴィン・ハリソン(Dr)。

メル・コリンズとジャッコ・ジャクスジクの個性が活かされた、メランコリックな#1。アコギはジャッコ・ジャクスジクでしょうか。
冒頭のシタール風サウンドがエキゾチックなアクセントに。ギターが支えサックスが彩を加える#2。
とここまでは比較的コマーシャルですが、以降はフリー・フォームのジャムから次第にアンサンブルに移行するというパターンの楽曲が続く。
ルバートしたサウンドスケープをバックに、ジャッコ・ジャクスジクのボーカルとメル・コリンズのサックスが浮遊する#3。前半のシリアスで静謐なムードは、このメンツならではのものと言えるでしょう。
ボーカル・ハーモニーや各楽器のロングトーンが、神秘的なムードを醸成する#4。
ヘヴィ度はそれほどではないものの、各パートの混沌としたエネルギーが適度に抑制されてスリリングなアンサンブルを生み出す屈折系の#5は、仄かに以前の音楽性との関連が伺えます。
又もや漆黒のルバート空間でのインプロ的フレーズから、サウンドスケープをバックにボーカルが入りサックスがオブリガードを加える#6はもはや瞑想の世界。

コンセプトや全体像についてのディレクション面はともかくプレイ面での御大ロバート・フリップの影が薄い中、サウンドのカギは、メル・コリンズのマイルドなプレイとジャッコ・ジャクスジクの”プログレ声”による歌唱。特に全編に渡ってメル・コリンズの出番が多く、彼のサックスが楽曲を特徴付けるメロディアスなプレイを一手に引き受けている印象。
King Crimson Projekctとの記載もある事からKING CRIMSONとの関連を匂わせながらも、そのものでは無いという、まさにプロジェクトとしての位置付けと理解していいのでしょうか。

リスナーやシーンに対する挑戦かのようなギラギラしたメタリックな音楽性を追求した90年代~00年代のヌーヴォ・メタル路線とは別種の、ダークで落ち着いたアダルトなテイストに仕上がっています。

Track List

1. A Svarcity of Miracles
2. The Price We Pay
3. Secrets
4. This House
5. The Other Man
6. The Light of Day

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MOON SAFARI / The Gettysburg Address

2012,SWEDEN

スウェーデンのポップなプログレッシブ・ロックバンド MOON SAFARIのライブ盤 The Gettysburg Address。
2011年5月20日Rosfestでの模様を収録したCD2枚組。
ブレイクした3rdアルバムを中心に1st,2ndからも選曲され、現時点でのベスト・アルバム的なラインナップ。

MOON SAFARIについてはオフィシャルサイトも(2012年2月現在は)適当な感じでなかなか情報が入ってこないため、スタジオ・プロジェクトのような印象を持っていましたが、そこそこライブ活動も行っているようで、収録されている演奏もコーラス・ワークから伸びやかなボーカル、複雑なアンサンブルも完璧!
特にスタジオ盤ではシンセとユニゾンでメインのメロディを奏でる場面の多いギターが、ミックスの関係で良く聴こえ、想像以上に随所でキーボード的なパッセージを弾いている事が判明。サーカスのようなテクニックを使う訳では無いですが、相当大変ですよこれは。

また、改めて感じたのが、MOON SAFARIが使用している楽器音の種類が意外な程少ないと言うこと。
素晴らしいメロディとアレンジに耳を奪われてカラフルな印象を持ってましたが、エレキ、アコギ、ピアノ、アナログ風単音シンセ、メロトロン、オルガン、ベース、ドラム、とシンプルなものばかり。まぁ勿論、メロトロンやシンセ系はライブではMIDIのサンプル音源使用でしょうが。
これでここまでバラエティに富んだ楽曲を構築できるとは驚きです。

まさにライブを見据えたかのような楽器構成なので本作でも再現性はバッチリ。個人的に21世紀のNo.1キャッチー&プログレ・チューンと感じている#7で聴かせる一糸乱れぬ完璧なアンサンブルには惚れ惚れしますね。且つ、キャッチーにまとめるセンス・・・・。
素晴らしすぎます。

今後も今まで同様の楽器構成で行くのか、それとも新機軸を打ち出してくるのか?
4thアルバムが待ち遠しいです。

Track List

DISC.1
1. Moonwalk
2. Lovers End Pt.1
3. A Kid Called Panic
4.Yasgurs Farm
5. The Worlds Best Dreamers
6. Dance Across The Ocean

DISC.2
7. Heartland
8. New York City Summergirl
9. Other Half Of The Sky
10. Doorway

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FROST / The Rockfield Files

2013,UK

英国の現代型プログレッシブ・ロック・バンドFROSTのスタジオライブ。

オーディエンス無しなのでライブならではの臨場感は希薄ながら、録音やミックスの良さもあってFROSTらしい音の密度とスリリングなアンサンブルが楽しめる好盤。

アレンジをスタジオ盤とは変えている部分もあるが、それがまた新鮮でカッコ良く、改めて楽曲自体の素晴らしさを認識させられる。

ジェム・ゴドフリー(Key/Vo)の弾くキーボードは基本的に最新のデジタル・シンセで、70年代回顧型プログレ・バンド達の好むヴィンテージな音色とは一線を画したソリッドなものなのだが、スタイリッシュなFROSTの音楽性に非常にマッチしている。例えば、ジョン・ミッチェル(G/Vo)が所属するもう一つのバンドIT BITESのジョン・ベックが90年代の良さを漂わせる変幻自在のキラキラ・トーンで楽曲をデコレーションするのとはまた違った方向性で、もっとグイグイと自ら楽曲を牽引する感じなのが新しい。

#2は新曲。BEATLESやELOを微かに香らせる英国ポップらしいキャッチーなメロディを抜群のセンスによるアレンジでプログレッシブに仕上げた中々の名曲。ポリリズムの中、トリッキーなドラミングが印象的なインスト・パートがプログレッシブで、ポップな歌唱パートと良い意味でのギャップを生み出している。
今回はアコースティック・セッションとして収録されたメロウなもう一つの新曲#7と合わせて、2014年リリース予定の新作アルバムに期待が高まります。

Track List

1. Hyperventilate
2. Heartstrings
3. Black Light Machine
4. Dear Dead Days
5. Pocket Sun
6. Milliontown
7. Lantern
8. Black Light Machine

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RENAISSANCE / Academy Of Music 1974

2015,UK

英国のプログレッシブ・ロック・バンドRENAISSANCEのライブ・アルバムAcademy Of Music 1974。
FM放送局主催で放送用に企画されたためか、珍しく24人編成のオーケストラを加えた演奏。

バンド全盛期にリリースされたLive at Carnegie Hall以降、90年代末からぽつぽつとリリースされるようになったRENAISSANCEのライブ・アルバム。経費の問題を考えると妥当だが、オーケストラ入りのライブはRENAISSANCEというバンドのイメージ程多くは無く、Live at Carnegie Hall(1975年録音)とAt the Royal Albert Hall(1977年録音)くらいしか無かったところにこの1974年録音のAcademy Of Music。オーケストラ入りということを含めても最初期のライブ盤となり、資料的価値も高い。特に#2、#4はこのAcademy Of Musicでしか聴けない貴重なライブ音源。ただ、オーケストラが24人編成という小規模な為か、管楽器が貧弱なのが惜しい所。しかし逆にマイケル・ダンフォード(G)の美しい12弦アコギがオケに埋もれることなく明瞭に聴こえるという副産物も。

3枚のアルバムからのレパートリーということで、バンドの演奏はこなれたもので、曲間MCでのアニー・ハズラム(Vo)の笑いっぷりにリラックスした感じも伺える。
そのアニーの歌声は後年のライブ音源で聴ける程の艶は無く、このライブの後リリースされるScheherazade and Other StoriesやNovellaといった名作の制作及びそれらアルバムを引っさげてのライブ・ツアーを経て磨かれていったものだろう。

Track List

DISC 1
1. Can You Understand
2. Black Flame
3. Carpet Of The Sun
4. Cold Is Being
5. Things I Don t Understand
6. Running Hard

DISC 2
1. Ashes Are Burning
2. Mother Russia
3. Prologue

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