RICK WAKEMAN のレビュー

RICK WAKEMAN / The Six Wives of Henry VIII

1973,UK

YES在籍時に発表したリック・ウェイクマン(Key)の1973年1stソロ・アルバムThe Six Wives of Henry VIII。

16世紀英国チューダー朝のヘンリー8世が娶った6人の王妃を描いたコンセプト作。王室が舞台だけに、華麗なオルガンや厳かなチェンバロなどクラシカルなムードをメインにしつつ、6人各様の性格やエピソードを表現するべく#2のソロではブルーノートにモード、ラテンの名曲エル・クンバンチェロの一節を挿入したり、#3ではカントリー調のフレーズを聴かせたりと幅広い音楽的な素養も感じさせます。
それを可能にしたのは、自身の豊富なセッション経験は元より、ドラマティックな運命を辿った6人の王妃という刺激的な題材、プラス音色の異なる様々な機材(ピアノ、エレピ、ハープシコード、ムーグ、メロトロン等)から得られたインスピレーションではないでしょうか。

全曲インストゥルメンタルながら、メロディを奏でる楽器が雄弁に印象的なメロディで時に大仰に時にスリリングに迫って来ますので一気に聴けます。(総尺37分弱)バックを固めるメンツもYES、STRAWBS人脈の豪華さ。

Track List

1. Catherine of Aragon
2. Anne of Cleves
3. Catherine Howard
4. Jane Seymour
5. Anne Boleyn/The Day Thou Gavest Lord Hath Ended
6. Catherine Parr

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