SOFT MACHINE のレビュー

SOFT MACHINE / Soft Machine

1968,UK

カンタベリー・ミュージックの祖、SOFT MACHINEの1968年1st。

ジミ・ヘンドリックスのアメリカ・ツアー同行中に、ニューヨークで4日間でレコーディングしたという1stアルバム。ロバート・ワイアット(Dr,Vo)、ケヴィン・エアーズ(B,Vo)、マイク・ラトリッジ(Key)の3人が繰り出す音はまさにサイケデリック。ジャズへの憧れを隠そうともしない#5あたりでのアバンギャルドな即興ソロの応酬も、やりっ放し感が強く”若気の至り”的微笑ましさも。そんな青さの反面、サイケ風味は絶品です。#7,#9,#12あたりのポップなサビメロとチープな音質のオルガンが織り成す少々くすんだ感じのカラフルな雰囲気は、時代を超越したカッコ良さです。とにかく、既成概念に囚われない奔放さが魅力的でイカしてます。つたない部分も多々あるが、それがかえって嫉妬をも感じさせる、60年代後半における英国のムードを切り取ったかのような1枚です。

Track List

1. Hope for Happiness
2. Joy of a Toy
3. Hope for Happiness (reprise)
4. Why Am I So Short?
5. So Boot If At All
6. A Certain Kind
8. Save Yourself
9. Priscilla
10. Lullabye Letter
11. We Did It Again
12. Plus Belle qu'une Poubelle
13. Why Are We Sleeping?
14. Box 25/4 Lid

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SOFT MACHINE / Volume Two

1969,UK

SOFT MACHINEの1969年2ndアルバム。脱退したエアーズにかわり、ヒュー・ホッパー(B)が加入。兄のブライアン(Sax)がゲスト参加。

オシャレなピアノと「Good Evening・・・」で始まる朗読?がファズ・ベースに乗って軽快に登場する#1~#2にかけての人をくったようなユーモア路線から、Saxのリフが緊張感溢れる#3への流れでリスナーのハートを鷲づかみ。
#5から#8まではピアノを軸に、サイケなPOP感覚を見せたかと思えば、ファズ・ベースが唸ってクールに展開と変幻自在。
リプライズ的な#9ときてアバンギャルドに締めくくる#10までのアナログ時代でのA面が怒涛の展開で一気に聴かせます。
7拍子が心地良いヘヴィでPOPな#11、トラッド・フォークを思わせるシンプルなアコギ伴奏とヒネリの効いた歌メロが素敵な#12あたりの、とっつき易い歌モノの構成力は前作からの成長を伺わせる。
#13からはアバンギャルド、高速7拍子が入り乱れるテクニカルにしてハイテンションな連作でリスナーを圧倒。イカしてます。

Track List

1. Pataphysical Introduction, Pt. 1
2. Concise British Alphabet, Pt. 1
3. Hibou, Anemone and Bear
4. Concise British Alphabet, Pt. 2
5. Hulloder
6. Dada Was Here
7. Thank You Pierrot Lunaire
8. Have You Ever Bean Green?
9. Pataphysical Introduction, Pt. 2
10. Out of Tunes
11. As Long as He Lies Perfectly Still
12. Dedicated to You But You Weren't Listening
13. Fire Engine Passing with Bells Clanging
14. Pig
15. Orange Skin Food
16. Door Opens and Closes
17. 10: 30 Returns to the Bedroom

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SOFT MACHINE / Third

1970,UK

SOFT MACHINEの1970年3rdアルバムThird。

アナログ時代はディスク2枚での4曲構成で歌入りは#3のみ。基本の3人にホーンセクションを加え、ジャズ風味もあるサイケでカラフルなロックだった前作から硬派なジャズ路線に進化してます。
とはいえ#1では、ホーンがテーマのメロディをクールに構築する傍ら、ソロタイムではマイク・ラトリッジのファズ・オルガンがこれでもかとシングル・ノートの反復フレーズを叩きつける所に熱いロックな息吹も感じられます。
全編シリアスでジャジーな印象なので堅苦しさすら覚えそうな所ですが、前作までの流れを継承したメロディアスでサイケPOPなヴォーカル曲#3の存在がナイスな気分転換となってます。
別の日のライブを繋げた#1やテープの逆回転エフェクトを駆使した#4にスタジオ・ワークとしてアルバム制作を捉えた実験的な姿勢が感じられます。ミニマルで浮遊感のある無機的な逆回転と、その後の7拍子パートでのオーガニックに爆発するインプロビゼーションとの対比が効果的なんですよね。

Track List

1.Facelift
2.Slightly All the Time
3.Moon in June
4.Out-Bloody-Rageous

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