SARASTRO BLAKE のレビュー

SARASTRO BLAKE / New Progmantics

2013,ITALY

イタリアのプログレッシブ・ロック・バンドMOGADORのメンバーが中心のプロジェクトSARASTRO BLAKEのNew Progmantics。リック・ウェイクマンやリチャード・シンクレア、デイヴ・ローソン、ビリー・シャーウッドなどがゲスト参加。

ヴァイオリンやフルートのクラシカルな響きとメロトロンやオルガンが優雅に融合、アルバムのカラーを象徴するロマンティックな#1。
爽やかなボーカル・メロディが印象的な#2。フォーク・タッチの歌唱パートとギター・ソロでのテクニカルなドラミングなど後半のインスト・パートとの対比も良い感じ。
アコギとオルガン、エレピで優しく奏でる序盤から徐々に盛り上がる#3。シンセのオブリガードやコーラスなど程よく隙を埋めるアレンジが絶妙。
アコギをバックに2人の女性ボーカルが魅惑のハーモニーを聴かせるフォーク・ナンバー#4。シンプルな楽曲ながら、ボーカル2人の微妙なキャラの違いやほんのりした叙情等味わい深い佳曲。
リック・ウェイクマンが煌びやかなピアノで客演した#5。中盤からは展開が予測不能なインスト・パートに移行、リックのピアノをフィーチュアした場面も用意されています。
クラシカルな中に地中海の明朗さや陰影も交えたクラシック・ギターのソロ小品#6。
アマンダ・レーマンの可憐な歌唱をフィーチュアしたクラシカルなフォーク#7。
リチャード・シンクレアのジェントルな歌唱とまろやかなベースを活かしたCARAVAN風な#8。
ロマンティックなムードにアクセントとなるスペイシーなギターのオブリガードが効いた#9。ゆったりとした3連のリズムが心地良い。
ナイトラウンジ風なムードを漂わせる#10。
名残惜しい叙情を醸す#11。

英国風ロマンティックなプログレッシブ・ロックを志向しつつ、出自を物語るイタリア的でメロディアスな暖かさがブレンドされ、落ち着いて楽しめる名作に仕上がっています。

Track List

1. The Lady of Shalott
2. Clare's Song
3. Scotland, the Place
4. Sonnet 116
5 .Stanzas for Music
a. They Say That Hope Is Happiness
b. On the Bust of Helen by Canova
c. Reflect the Nature
6. Prelude to the Highlands
7. My Heart's in the Highlands
8. Remember
9. Flaming June
10. Beyond
11. Solitary Bench

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