KAIPA のレビュー

KAIPA / Kaipa

1975,SWEDEN

スウェーデンのプログレッシブ・ロックバンドKAIPAの1975年1stアルバムKaipa。

北欧らしいポジティブな美メロが透明感溢れるシンフォニックなサウンドでゆったりと心地良く奏でられます。歌詞はスウェーデン語で独特のイナタさが辺境ムードを増強。ハンス・ルンディン(Vo/Key)が歌うハイトーンが、自身の演奏するストリングス・アンサンブル(LOGANのSTRING MELODYか?)の澄んだ音色に溶け込み清涼感も抜群です。
勿論ロイネ・ストルトのギターも既に円熟の味わい。
#1でのボリューム奏法による繊細なタッチや後のFLOWER KINGSでも定番となる得意なエキゾチック・ナンバー#7でのネバリ等、良く歌うギターをプレイしてます。アルバム・ジャケットのイラストもロイネ先生です。素晴らしいです。尊敬します。

Track List

1. Musiken Ar Ljuset
2. Saker Har Tva Sidor
3. Ankaret
4. Skogspromenad
5. Allting Har Sin Borjan
6. Se Var Morgon Gry
7. Forlorad I Istanbul
8. Oceaner Foder Liv

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KAIPA / Inget Nytt Under Solen

1976,SWEDEN

長尺の構成力も発揮したKAIPAの1976年2ndアルバムInget Nytt Under Solen。

自身のペンになる21分超の組曲#1ではピアノ、シンセ、オルガン、ストリングス、クワイヤ、マリンバ等様々な音色をハンス・ルンディン(Key)が縦横無尽に駆使。執念でドラマティック&シンフォニックな世界を構築。適度にスリリングなパートを介して、盛り上げる所など本家英国のプログレ・バンドに倣いつつもそれをも凌ぐ驚異の熟練度。
ロイネ・ストルト(G)のメロディアスなギターも絶好調。ロイネ・ストルトのソロ・アルバムThe Flower Kingの叙情インスト#5 The Pilgrims Innの原曲とも言える#6では、イントロのアルペジオや後半のキメ、メロディの一部に既にそのオリジナルを見出す事ができます。The Pilgrims Innという曲の良さは、こうしたパーツ単位の完成度に拠るものなんだと、改めて感じ入ります。
間に挟まれたその他の楽曲もユーモラス有り(#2,#4)、叙情有り(#5)で楽しめます。 マイナー調でも決してジメッとしないポジティブな空気感が瑞々しくて良いです。

Track List

1. Skenet Bedrar
2. ÖMsom Sken
3. Korståg
4. Stengrodornas Parad
5. Dagens Port
6. Inget Nytt Under Solen

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KAIPA / Solo

1978,SWEDEN

スウェーデンのシンフォニック・プログレ KAIPAの1978年3rdアルバムSolo。

ベーシストがロイネ・ストルト(G)の学友Mats Lindbergに交代。更に、専任ボーカルとしてMats Lofgrenが加入し5人編成となった。
ポリ・ムーグを新たに取り入れたサウンドは、よりシンフォニックさを増強。その一方で、11曲中7曲を作曲するなど当時18~19才の青二才だったロイネの存在感が飛躍的にアップ。
プレイ面では、#3のピッキングによる繊細なトーン・コントロール。ソング・ライティング面では冒頭から13拍子の変態リフがクールな#1、#2や#5でのユーモラスなフィーリングといったFLOWER KINGSでお馴染みなロイネ節が既に炸裂。
これで20才前とは・・・・恐れ入ります。
自信を付けたロイネはこのアルバムを最後にKAIPAを脱退、80年代をPOPやフュージョンを取り入れたソロ活動で過ごし、後のFLOWER KINGSで開花する音楽性の幅を広げていく事に。KAIPAはその後メンバーを補充して3枚のアルバムを制作するも、1982年にその活動を休止することになる。

Track List

1. Skrattande Grevinnan
2. Sen Repris
3. Flytet
4. Anar Dig
5. Frog Funk
6. Visan I Sommaren
7. Taijgan
8. Respektera Min Värld
9. En Igelkotts Död
10. Total Förvirring
11. Sist På Plan

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KAIPA / Notes from the Past

2002,SWEDEN

KAIPAの2002年復活作。通算7thアルバムNotes from the Past。
一応バンド名義ながら、実質はオリジナル・メンバーであるハンス・ルンディン(Key)を中心としたロイネ・ストルト(G)とのプロジェクトで、全曲をハンスが書いてます。その他は専任Vo含めゲスト扱い。
キ-ボードによるユートピアのようなシンフォニック・サウンドに北欧フォークロア風味の捻ったメロディが絡む様は往年のKAIPAそのものだし、何と言っても盟友ロイネによる酸いも甘いも噛み分けた円熟のプレイが光ってます。フレージングが醸し出す感情移入の度合いが、ややもすると自分のバンドFLOWER KINGSの同時期作品以上かも?と思えるほど熱いです。
新機軸として、プログレッシブ・バラードの#9でAleena Gibsonなる女性シンガーによるエモーショナルな歌唱もフィーチュアされてます。

ハモンド・オルガンやメロトロンによるくすんだ往年の味わいも残しつつ、デジタル・シンセによってアップデートされたクリアなサウンドでまとめた新世紀KAIPAの出発作です。

Track List

1.Notes From The Past - Part I
2.Night Bike-Ride (On Lilac Street)
3.Mirrors Of Yesterday
4.Leaving The Horizon
5.In The Space Of A Twinkle
6.Folke's Final Decision
7.The Name Belongs To You
8.Second Journey Inside The Green Glass
9.A Road In My Mind
10.Morganism
11.Notes From The Past - Part II

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